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11/29火曜日、東京大学山中研究室最終展示、「未来の原画」展を観てきた。
研ぎ澄まされた、洗練されたディスプレイとグラフィックで構成されていた。ひとつひとつの展示品は詳しく見なかったが、空間デザインとして十分に堪能した。これが無料で見られるのは凄い。
昨日12/1は、寺田倉庫で開催されている「BETTY CATROUX - YVES SAINT LAURENT 唯一無二の女性展」へ。
こちらも入場無料なので簡素な展示だろうと思っていたら、巨大な写真の展示から始まって、実物の服をまとった何十体というマネキン、三面を使ったドキュメンタリー上映、最後にはショーの映像と鏡、マネキンを複合的に配置して観客が疑似的にファッションショーに参加するような演出がなされていて、すっかり感心した。
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寺田倉庫へ来るたびに、「値段が高いから」と避けていたT.Y.HARBORだが、ブルワリーがあると知ったからには無視できない。
ハーフ(250ml)で560円なのだから、地元よりも安い。強めのIPAを2杯選んだ。
アルコール度数も高いので、やっぱり二杯でサッと帰るのがいい。14時半がラストオーダーなので、「何かお持ちしますか?」とボーイが聞きに来たが、「いいです」と断った。酔いすぎてしまっては、せっかくの風味が濁ってしまう。味と酔いのバランスの見極めが、この趣味の面白い所だろう。
そこへ、ボーイさんは水を持ってきて、「ごゆっくり」と言った。この対応は素晴らしい。酔ったあとの余韻を理解している。記憶を失うぐらい酔っぱらいたいのではなく、そこそこ気持ちよくなって、そのまま帰りたいわけだから。
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何か月かに一度行く喫茶店へ行く途中、思いのほか気温が高くて汗をかいてしまった。
その店についてからも汗が止まらず、タオルでずっと頭や顔を拭いていた。店の女主人は冷房を入れてくれたが、僕は久々に行く店で醜態を見せたくないと焦れば焦るほど汗が止まらず、もう外へ出て涼んでから店内に戻り、主人に「僕はパニック発作で昔からこうなんです」と説明しようかと思ったほど。
主人は、「今日は暖かいですね」と事もなげに言った。その一言で、かなりホッとできて、汗は引いていった。時計を見ると10分ほど経過していたので、慌てて飲んだ精神安定剤の効果もあっただろう。
高齢といえども、相手は趣味のいい凛とした女性だ。店内には、たいてい僕だけしかいない。もし誰か女性客でもいたら、もっと猛烈に発汗したのでは……と考えてしまうのだが、平気なときは平気なのだから分からない。鞄の中を見て、タオルを忘れていると急に緊張してくる。
店にはアンティークのサンタクロース人形が飾ってあったので、それについて少し主人と話して、穏やかに店を後にした。しかし、あの外へ飛び出したくなるような狂気に近いような時間は消え去らない。幼児期に何かあったのだろう、と思っている。
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