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2022年10月23日 (日)

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ジブリを遠く離れて――。「鹿の王 ユナと約束の旅」で初監督、アニメーター安藤雅司の歩んだ20年の軌跡【アニメ業界ウォッチング第93回】
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安藤さんに最初にお会いしたのは、『千と千尋の神隠し』の公開前のインタビュー時。次が『君の名は。』の公開前。この人がスタジオジブリを離れてからの仕事歴を追ったら、独特のアニメの歴史が浮かび上がってくる気がしました。


金曜日は、東京オペラシティアートギャラリーへ「川内倫子 Rinko Kawauchi M/E 球体の上、無限の連なり」を見に行く。
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床いっぱいに、川面を撮影した動画を映写したり、すごく好みだった。
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四面ある壁のうち、二面にのみ映写するセンスもいい。この方が、視線や空間が自由になる。あと、二面に違った映像を同時に映す展示はよくあるけど、脳が物語を拒絶するので好き。
廊下には小さなモニターとヘッドフォンが並んでいて、音楽ユニットとコラボした短編映画のようなものが見られる。まるで、自主映画のような自由な雰囲気。日常の風景をラフに撮っていて、すごく良かった。
オペラシティアートギャラリーはコレクション展もよくて、李禹煥や中西夏之の作品も見られた。小さいけど、充実感を味わえる美術館だ。


マスクについては、受付では何も言われず。
場内で「混んできたので、お願いします」と女性職員にマスクを差し出されたが、「すみません、できないんですけど」の一言で引っ込んでくれた。しかし、一人で黙って見ているだけなのに、俺がどうやって誰を感染させるのだろう?
この前に来たときは警備会社のオジサンに言われたけど、統一ルールはないようだ。受付では、何も注意されなかった。


“自分が本当に欲しいもの、自分が本当にそれ無しでは生きていけないようなものは、そう多くない。ましてそれに多額のお金が不可欠であることは、さらに少ないだろう。たとえば現代においてさえ多くの人々は「正社員になって稼ぎたい」と思っているが、稼いだ結果として何が欲しいのかは分かっていないはずだ。”

生活保護をポジティブにとらえて、「働きたくないから」という自分の意志を尊重する人のNOTE。
確かに、「正社員になりたい」「家庭をもちたい」といった他人の欲望に、若いころの僕は捕らわれていた。だから、アルバイトを転々とする生活を惨めなものと捉えては沈み込み、恋人さえ出来れば何もかも報われるはずだと信じ込んで、いつも焦っていた。
しかし、それらはすべて、学生時代に周囲へ向けていた羨望の残骸にすぎない。社会に出ても、多くの人は残骸の中に暮らしている。僕は離婚と母の死を経て、そこから抜け出すことができた。だから、自分を惨めに感じさせることは一切、絶対にやらない。
一人が怖くないどころか、孤独ほど贅沢なものはないと知っている。他人にとってはどうでもいいだろうが、自分にとって自分は特別だと分かっている。なので、自分が自分であることの権利を行使し、嫌なことは拒絶しながら、好きなことだけやっている。


最近観た映画は、『野蛮なやつら』『少女』『海と毒薬』『帝銀事件 死刑囚』。
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『海と毒薬』は大学のころに流行った映画で、犬の内臓を使ったという手術シーンのエグさは、80年代の特殊メイク・ブームも作用しているのかも知れない。
前半、若い女性の手術がどんどん失敗していって、床に落とされるガーゼが一個、また一個と増えていくカットの緊迫感は今見ても凄い。ついに女性が死んでしまった後、ガーゼのない水が流れるだけの床をサラッと映している。物語に回収されない、不可解な感情を表現しようとしているのが意欲的だ。

『帝銀事件 死刑囚』は、冒頭で湯呑を使って毒物を飲まされるシーンを衝撃的に見せておいて、それなのに劇中では何度も新聞記者たちが湯呑で酒を飲むシーンを挿入している。彼らが湯吞を使うたび、毒物の存在が否応なく頭をよぎるという悪趣味な趣向が効いている。

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