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2022年10月29日 (土)

■1029■

「イルカがせめてきたぞっ」や、妖怪のフィギュアを作る造形作家・怪奇里紗が、ガレージキット教室を続けている理由とは?
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美人でスタイル抜群、作る物がことごとく面白い造形作家・怪奇里紗さんのインタビュー記事です。取材場所は、上野駅前の雑居ビルの最上階の格安貸し会議室で、その怪しい雰囲気を面白がったりもしました。
こういう、どちらが上でも下でもない、肩の凝らない仕事が好きです。作家は唯我独尊になりがちですが、怪奇さんは他人と程よい距離を保てる方でした。

えっ、砲塔だけ? ド定番「戦艦大和」プラモの新趣向 マニアも嬉しい究極の“割り切り”?
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こちらは、フジミ模型さんに協力していただいた「乗りものニュース」のレビュー記事。こういうアクセス数の多い大手サイトの隅っこに、ちょこっと書かせてもらえるのも、ホッとします。


木曜日は、武蔵小金井駅から20分ぐらいの場所にある小さな美術館、はけの森美術館へ「花侵庵と現代作家:No.1志村信裕」を見に行く。
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うっそうと緑の茂る公園の中に茶室があり、窓からのぞきこむと水場のあたりに金魚の映像がプロジェクターで投射されている。真鍮の蛇口に金魚の姿が重なると、キラッと照り返しが起きる。ただそれだけの作品で、本館の中に展示してあった作品は面白くなかったのだが、この美術館は周辺の環境が素晴らしかった。
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思わぬところに木々に囲まれた小さな道があったり、小川が流れていたり、歩いていて飽きない。ちょっとずつ迷いながら、少し汗もかいて多摩川線の新小金井駅へ辿り着く。
武蔵境駅まで一駅なので、駅前で靴を二足買って、ガード下のondでクラフトビール。そこそこお値段が張るのだが、気分がいいので良しとする。二杯も飲んで、ミックスナッツも追加注文した。
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酒は、気分いいときに飲むにかぎる。


翌日、早起きできたので三鷹駅近くの319へモーニングを食べに行く。8時台なら空いてるだろうと思ったら、カッコいい雰囲気の男性一人客などで混んでいる。やっぱり、話題になってるんだなあ……。
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ちょっとコーヒーを飲み足りないので、少し歩いて横森珈琲へ。
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ここでコーヒーだけ頼むのは、初めてかも知れない。
そこそこ仕事の進行が早いので、午後は井の頭公園の松月へ。一番搾りとソーセージ盛り。
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お会計は1050円だったのだが、950円と勘違いして千円札を出したまま、「50円玉がないので」と変な言い訳をしてしまった。これじゃあ、「1000円にまけろ」と言ってるみたいだ。こういう小さな失敗、小さな恥を飲みこみながら、ちょっとは良いことを探して生きている。
こんなに出歩いて、いつ仕事してるんだ?と我ながら思うのだが、仕事は予定よりも一日早く終わった。

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2022年10月23日 (日)

■1023■

ジブリを遠く離れて――。「鹿の王 ユナと約束の旅」で初監督、アニメーター安藤雅司の歩んだ20年の軌跡【アニメ業界ウォッチング第93回】
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安藤さんに最初にお会いしたのは、『千と千尋の神隠し』の公開前のインタビュー時。次が『君の名は。』の公開前。この人がスタジオジブリを離れてからの仕事歴を追ったら、独特のアニメの歴史が浮かび上がってくる気がしました。


金曜日は、東京オペラシティアートギャラリーへ「川内倫子 Rinko Kawauchi M/E 球体の上、無限の連なり」を見に行く。
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床いっぱいに、川面を撮影した動画を映写したり、すごく好みだった。
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四面ある壁のうち、二面にのみ映写するセンスもいい。この方が、視線や空間が自由になる。あと、二面に違った映像を同時に映す展示はよくあるけど、脳が物語を拒絶するので好き。
廊下には小さなモニターとヘッドフォンが並んでいて、音楽ユニットとコラボした短編映画のようなものが見られる。まるで、自主映画のような自由な雰囲気。日常の風景をラフに撮っていて、すごく良かった。
オペラシティアートギャラリーはコレクション展もよくて、李禹煥や中西夏之の作品も見られた。小さいけど、充実感を味わえる美術館だ。


マスクについては、受付では何も言われず。
場内で「混んできたので、お願いします」と女性職員にマスクを差し出されたが、「すみません、できないんですけど」の一言で引っ込んでくれた。しかし、一人で黙って見ているだけなのに、俺がどうやって誰を感染させるのだろう?
この前に来たときは警備会社のオジサンに言われたけど、統一ルールはないようだ。受付では、何も注意されなかった。


“自分が本当に欲しいもの、自分が本当にそれ無しでは生きていけないようなものは、そう多くない。ましてそれに多額のお金が不可欠であることは、さらに少ないだろう。たとえば現代においてさえ多くの人々は「正社員になって稼ぎたい」と思っているが、稼いだ結果として何が欲しいのかは分かっていないはずだ。”

生活保護をポジティブにとらえて、「働きたくないから」という自分の意志を尊重する人のNOTE。
確かに、「正社員になりたい」「家庭をもちたい」といった他人の欲望に、若いころの僕は捕らわれていた。だから、アルバイトを転々とする生活を惨めなものと捉えては沈み込み、恋人さえ出来れば何もかも報われるはずだと信じ込んで、いつも焦っていた。
しかし、それらはすべて、学生時代に周囲へ向けていた羨望の残骸にすぎない。社会に出ても、多くの人は残骸の中に暮らしている。僕は離婚と母の死を経て、そこから抜け出すことができた。だから、自分を惨めに感じさせることは一切、絶対にやらない。
一人が怖くないどころか、孤独ほど贅沢なものはないと知っている。他人にとってはどうでもいいだろうが、自分にとって自分は特別だと分かっている。なので、自分が自分であることの権利を行使し、嫌なことは拒絶しながら、好きなことだけやっている。


最近観た映画は、『野蛮なやつら』『少女』『海と毒薬』『帝銀事件 死刑囚』。
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『海と毒薬』は大学のころに流行った映画で、犬の内臓を使ったという手術シーンのエグさは、80年代の特殊メイク・ブームも作用しているのかも知れない。
前半、若い女性の手術がどんどん失敗していって、床に落とされるガーゼが一個、また一個と増えていくカットの緊迫感は今見ても凄い。ついに女性が死んでしまった後、ガーゼのない水が流れるだけの床をサラッと映している。物語に回収されない、不可解な感情を表現しようとしているのが意欲的だ。

『帝銀事件 死刑囚』は、冒頭で湯呑を使って毒物を飲まされるシーンを衝撃的に見せておいて、それなのに劇中では何度も新聞記者たちが湯呑で酒を飲むシーンを挿入している。彼らが湯吞を使うたび、毒物の存在が否応なく頭をよぎるという悪趣味な趣向が効いている。

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2022年10月18日 (火)

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月曜日は寺田倉庫 E HALLへ、ビジュアルデザインスタジオWOWの個展へ。五反田駅前に一泊して、翌朝は東京都庭園美術館へ「旅と想像/創造展」へ。どっちも、良かった。
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WOWは、壁も床も全面的に映像を投射したり、人間より大きなスクリーンの図形が手元のダイヤルで動かせたり、底なしのアイデアとインタラクティブ性で、それほど広くないスペースで異種体験をさせてくれた。映像とシンクロして風が吹いてきたり、自分で映像の奥へ向かって行って、スクリーンを兼ねる暖簾をくぐって会場の外へ出るアイデアも良かった。

さて、心配していた雨があがったので、すぐ近くのカフェでクラフトビールを注文。
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曇り空だけど、こういう乾いた気候で殺風景な倉庫街をながめて昼間から一杯……というのも、なかなか新鮮だ。
さて、ホテルは風俗のど真ん中にあり、枕元にコンドームが置いてある直球のラブホであった。しかし、普通のホテルとしても使われているらしい。近隣の飲み屋は16時から営業しているが、そんな早い時間から混んでいて、場違いな雰囲気の若い女性が出てきたりする……つまり、風俗嬢と客の待ち合わせ場所として使われているのだろう。


逃げるようにして駅の反対側へ行ったら、急にサラリーマンが多くなる。そして、ガード下にこんなお店を見つけた。
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まだ時間が早かったので、駅に近い大衆居酒屋で軽く飲んでから、足を運んだ。
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道に面したテラス席に座って、クラフトビールの飲み比べセットを頼んだ。お通しが福神漬けというのが、まずセンスいい!
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そして、ツマミはピリ辛の骨付きチキンを頼んでしまった。こういう、辛くて食べるのが難しい料理は苦手……なのだが、ナイフとフォークで肉を細かくそぎ落として、それをサラダ菜でくるんで食べると、辛さが緩和される。こうして、工夫して食べると充実感が増す。
チキンを持ってきたのは厨房で働いているらしき太めの男性で、「どうしておしぼりがこんなに大きいのか?」などという雑談にも付き合ってくれて、気持ちよく酔った。注文はスマホアプリだし、細かいところまでセンスがよく、ビル街の殺風景な夜景も心に染みた。


庭園美術館の「旅と想像/創造展」展は、退屈な資料の展示が続くのだが、後半はどんどん「旅」の概念が抽象化されていく。
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モノクロの幻想的なアニメーション、旅行鞄をかたどったオブジェ、ウェブ上のマップデータを使った疑似的な旅行風景の再現、そして、最後は音と光のみで「旅」を再現する実験的なインスタレーションとなる。
展覧会にはもちろん満足したんだけど、白金台のどこか他人行儀な風景とひんやりした曇天が、すごく気持ちよかった。
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高速道路、信号灯、路線バス……自分とは関係ない、だからこそ静謐で美しい風景。「世界って美しい」と、いつも心から思う。


松田エリザベス玲子さんという方が子供へのマスク強制について語った動画が、Twitterに本人の許可ずみで転載されていた。
以下に、感銘をうけた部分を書き起こした。(元動画→

いつまで学生気分でいるんだよ? 親なんだから、子供守れよ。動けよ、大人なんだから。いつまで規則に従って、いい子ちゃんでいて、なんか内申点もらえればそれでラッキーみたいな、そこそこの平均で適当に過ごしてて、期末テストも中間テストも、まあ七割とれりゃあいいかなみたいな。七割七割って、七割で生きてて何になるんだよ? その七割が百点だと思っちゃうでしょ、子供は。七割が百点だと思って、そこでまたさらに七割いくんだから、七割七割で、どんどん下がっていくんだよ。だから日本こんなに衰退しちゃってもう、売国完了間近なわけじゃん」

この人の動画はちょくちょく目にしていたが、ちょっと反体制的な思想が過剰すぎる気がして、あまり好きではなかった。だけど、今回の上の発言には、(コロナやマスクと無関係でも)強く賛同する。義務教育、偏差値教育に過剰適応した「平均点」の子供たちの現在が、いまマスクをして歩いている大人たちなのだ。 
僕のように、勉強もダメ、運動もダメで「何が楽しくて学校に来てるの?」とまで言われた落ちこぼれが、悠々と好きな仕事だけ自分のペースでやって、昼間から酒を飲んで楽しく暮らしている。周囲に合わせて生きてきたクラスの大多数が、受動的で無責任な大人になって、しなくてもいい我慢をしている。「先生」が「上司」に変わっただけ。自分で決められない。


大学時代、同級生がボロいアパートに下宿していた。
彼が言うには、あまりにアパートが古いので、住んでいる全員が同時に電気を使うと、すぐブレーカーが落ちてしまうのだという。ところが、電気が消えて自分だって困っているのに、住民はみんなジーッと暗い部屋にこもったまま、誰かが電源を入れ直してくれるのを待っているだけなのだそうだ。

多かれ少なかれ、日本社会のあちこちがこうなっている。そして、電源を入れてくれた誰かに「遅いよ~」などと愚痴を言って、「一人で勝手なことして…」と、のけ者にするのではないだろうか。それぐらい、自主性も主体性も奪われ、その分、嫉妬心だけが蓄積されている。
「みんな平等」だと思い込んでいるから、他人のスタンドプレーが許せない。平等ではない、「私は私」なのだ。

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2022年10月16日 (日)

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EX大衆 2022年11月号 発売中
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小特集「『うる星やつら』リブートだっちゃ」の中で、昭和版の『うる星やつら』について、コラムを書きました。


最近観た映画は、『愛と哀しみの果て』 、『7月4日に生まれて』、『13デイズ』。
『13デイズ』が、ダントツで面白い。感情描写は抑えめに、冷徹に事実だけを重ねてキューバ危機の舞台裏を描く。ほとんど密室での会話劇なのだが、2時間半のうち、残り30分のところで偵察機が撃墜されるエキサイティングなシーンがある。
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そこだけSFXを駆使して、アクション映画のようにトーンが遊離していて緊張感を高める。それと同時に、危機が去ってストーリーが落着する間際、戦死したパイロットを弔うシーンを挿入して映画を重々しく締めくくっている。
プロットを見渡すと、会話だけで済ませてもいいような小さなシーンなのだが、映像的なスペクタクルとして活用し、投げっぱなしではなく、最後にさり気なくキャッチしている。意外性があるし、知的だと思う。


月曜日は、練馬区立美術館「日本の中のマネ」展へ。
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祝日だったのだが、それほど混んではいなかった。森村泰昌氏と福田美蘭氏のパロディ的な、批評性のある大型作品が良かった。
(マスクを差し出されたが、「できないんです」と言うと「体質的な問題ですか」と勝手に納得して、引っ込めてくれた。)

翌日火曜日、上野で取材だったので、谷中まで歩いた。15時ぐらいで、ちょっと汗ばむぐらいの陽気。
またしても道に迷ってしまい、谷中銀座ではなく日暮里駅の前に出てしまう。すると、いつも帰りに立ち寄る中華料理屋が、連休明けのせいか休みであることが分かった。
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逆に、谷中銀座の中にあって、いつも休みの生レモンサワー屋が珍しく開いていたので、商店街に面したテラス席に座った。隣では、若い主婦二人組が飲んでいる。平日の昼間でも、こういう自由な人たちがいるのか。
しかし、お店の雰囲気は今ひとつだった。事前に、お気に入りの中華料理屋が休みだと分かっていて良かった。さっさとあきらめがついた。まあ、こういう日もある。

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2022年10月 8日 (土)

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低価格帯フィギュアを開発する苦労と楽しみとは? フリュー株式会社の新フィギュアブランド「TENITOL(テニトル)」の開発チームに聞く【ホビー業界インサイド第84回】
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フィギュアを企画・開発するチームですが、広報まですべて女性で、華やかな楽しい取材でした。


最近観た映画は、『トッツィー』と『ファイヤーウォール』。
『トッツィー』は以前に見たような気がするが、タイトルの出方がいい。演劇の稽古をしているシーンをランダムに繋いでいるが、女性の鮮やかな服が中央に来た瞬間、タイトルが白抜きで入る。
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本編はたいしたことないが、よくデザインされている。赤系の衣装は、この映画のあちこちにポイント的に配されているような気がする。

『ファイヤーウォール』はヒッチコック的な、古典的といってもいいほどのサスペンスだが、抜群に面白かった。
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ハリソン・フォードの演じるセキュリティ・エンジニアが家族を人質にとられて、銀行強盗の片棒をかつぐ羽目になってしまう。
まず、主人公の家庭と職場での有能さを端的に紹介しておいて、いきなり「ギャンブルで借金があるだろう」と思いがけぬ言いがかりをつけられるシーンで、ぐいと引き込まれた。ここまでがちょうど、冒頭の10分である。つかみが肝心だ。
そして、強盗チームの犯人に騙されて、バーで一杯やっているシーンと家に強盗たちが乗り込んで家族を拉致するシーンをカットバックさせる。後者は手持ちカメラで荒々しく撮っているのに対して、前者はバーの椅子で話している主人公をフィックスで単調に繋いでいるだけ。ようするに、ハリソン・フォードは座っているだけ……。そこに着目しないとダメだ。

どんな映画でも、座ったまま事態の進行に関われない人物に、観客は感情移入する。無論、ハリソン・フォードは最後の最後には犯人を相手に立ち回るのだが、それまでは座ったままパソコンをいじるようなシーンが多い。
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でも、不自由な人物にこそ気持ちが寄り添う。「何とかしないと!」という焦りを感じる。ヒッチコックの『裏窓』が典型例だ。

ラストも、気がきいている。
主人公は犬の首輪に取りつけたGPSを頼りに家族を探すが、犬が見つかったので秘書の女性に預けて、一人で家族の救助に向かう。何もない場所に犬と取り残された秘書は、携帯電話を取り出す。そこで、シーン転換。
大掛かりなアクションがあって犯人を倒した後、主人公は家族を連れて画面手前へ歩いてくる。そこへ、犬がフレームインしてくる。カメラが家族の背中をとらえると、対面には秘書が立っていて、彼女の後ろにパトカーが止まっており、さらにもう一台が来る。トラックアップして、家族の歩く方向へ電車の線路が伸びている……完璧に美しい構図だ(取り残された秘書と犬がどうなったのか?の答えにもなっている)。
もう少し正確に言うと、このラストカットの前に家族を見ている秘書のアップが2度入る。彼女のような“傍観者”に、座ったまま映画を見ている観客は感情移入してしまう。


今朝は朝7時半に起きたので、9時からオープンする喫茶店へモーニングを食べに行く。
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椅子にショールがかけてあるので、ほんのりと季節を感じる。
土曜日なので、開店して間もないのに混んでくる。もう少しコーヒーを飲みたいので、今年オープンした店に移動する。
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インテリアが凝っているので、盛んに写真を撮っている女子たちがいる。マガジンラックに入った雑誌や本の趣味がよく、つい見入ってしまう。
こういうお店にふさわしい自分になろうとすると、身が引き締まるような気がする。朝から、一日まったく好きなように生きている。


マスクについては、もはや精神病理的に外せない(恥ずかしい、怖い)という人たちが気の毒に思えてきた。
マスクを外してもいいという風潮が怖くて、無理矢理な理屈をつくってTwitterで反論している人たちも、やっぱり弱いんだと思う。

僕の貧乏なころがまさにそうだったが、自分では望んでいないはずの苦しい生活に執着し、ますます辛くなっていく。それが底辺の生き方。日本は30年も景気が低迷していて、みんな自信がない。だから、ちょっとずつ苦しい思いを共有して絆だけ深めようとする。

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2022年10月 5日 (水)

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2日取材が続いたが、2日とも帰りに、公園の休憩所に寄って昼ビーした。
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これで、3日も続けて昼ビーしたことになる。それでも何も困らないし、仕事もちゃんと出来ている。
そして、マスクせず電車に乗り、マスクせず喫茶店に入っても、誰からも何も言われない。飲食店は、一年前なら黙って本を読んでいるだけで「マスクしてください」と言いに来る店員がいたぐらいだから、かなり空気は変わった。


ひさびさに、目の覚めるような動画を見た。

八王子市の自宅で自称ヤクザに暴行される

これは凄い、ヤクザの片平昌延の爬虫類的な気持ち悪さ、オタクっぽい粘着気質も壮絶だが、元うつ病だといういじめられっ子タイプの片岡まさのぶさんが、勇気を振り絞って果敢に立ち向かっている (音声を聞くかぎり、怖くて体が震えていたらしい)。
しかし、相手のヤクザは……確かに、オタクの中にも、モラハラ気質でねちっこく恫喝してくる権力志向の怖い人いるよね……。僕も何度か出会っていると思うのだが、ここまでストレートで強烈な脅しは受けたことがない。そして、こんな爬虫類タイプのキモいオタクでも、結局は筋力とか体で威圧してくるのか。

しかし、どれほど鍛えた体で威圧しようとも、こんな単身者用の安マンションをいちいち歩いて回って、作り笑顔で頭を下げるような非効率な仕事をしている時点で負け確定だろう……。
そして、いかにも元いじめられっ子の片岡さんは恐怖に震えて、ときに声が裏返ったりしながらも、結局は警察を呼んで勝つことができた。相手の「動画を消してほしい」という簡単な要求を、とうとう最後の最後まで飲まなかった。勝ったのだ。暴力にも脅しにも屈しなかった。

オタクの中には、権威にこびへつらってハナっから戦わない人がいる(ネトウヨ系の権威主義で、政治家に「お疲れ様です」などとコメントしてしまうタイプ……自分だって苦しいだろうに、自由よりも抑圧を求めてしまう人たち)。
戦わないと居場所を奪われる。簡単にあきらめてはいけない、ゆずってはいけない。嫌なことには、断固とした態度を示さなくては。


最近観た映画は、ハンガリー映画『心と体と』。

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