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2022年7月14日 (木)

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雨の中、森美術館へ行ってきた。
六本木は非マスク率が高いと、Twitterでビビっている人がいたぐらいなので、マスクしなくても入れるだろうと高を括っていたら、入場券すら買わせてくれなかった。係のお兄さんからは「そういう決まりなので」という以上の理由が出てこなかったので、「じゃあ帰ります」とその場を辞して、もともと行くつもりだった21_21 Design Sightへ向かった。
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こちらもマスクと言われたのだが、「僕は誰とも話さないし、飛沫感染させようがないでしょ?」と粘ったら、「でしたら胸にシールを貼って、口にハンカチを当てていてください」で解決。
その後、六本木で打ち合わせがあったので、もう何日か前に使ったまま放置してあった汚いマスクをして行ったのだが、先方も使い込んだケバ立ったマスクをちょいちょい外して、あごマスクで話してらした。「そうか、普段は外してらっしゃるんだな」と分かる。……もう、ケースバイケースでよくない? 

僕はテニスにもスポーツにも興味ないけど、つい昨日のウィンブルドンのニュース写真()。
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リンク先には動画もあるけど、観客の何人がマスクしている?


ただ、僕は世の中を変えたいなどと思ってはいなくて、マスクしない人は白眼視されるし、集団から疎外されていくと思う。僕の人生は今までずっとそうだったから、あまり変わらない。社会にも他人にも、そこまで期待していない。
嫌われたくないお店には、とりあえずマスクして入店しておく。この前、コロナの感染拡大をとても気にしている友人と会ったから、彼の前ではマスクをしていた。マスク一枚で、彼の培ってきた人生観を疎外しようとまでは思わない。彼が何を愛そうが何を憎もうが、僕と会っている間だけはそれを尊重する。
彼に「ワクチン打たない人?」と聞かれたけど、二回目までは打った。今後も、海外へ行くのに証明書が必要であれば打つかも知れない。ワクチンやコロナ騒動、元総理の暗殺まですべて陰謀論にしたがる人たちと一括りにされてしまうけど……、それも仕方ないんじゃない? 誤解させとけば? どうせ一生関わらない赤の他人ばかりだよ。

いつも書いているように、自分固有の価値観なんて持っている人は、社会の二割ぐらいだと思う。その二割の人たちが必死に頑張って、(たとえ報われなくても)創造性のある仕事をする。あとの八割はだらしなく享受して文句を言うだけの側なんだと、僕には分かる。何でもいいからとりあえず行列する人。発車メロディーが鳴ってからダッシュする人。自分で考えないのは、楽だもん。チェーン系の喫茶店や居酒屋に入ると、即座にあきらめモードに入ってしまって、独特の脳汁が出ているのが分かる。「疲れた、めんどくせ」「みんなと一緒でいいや」、この堕落の快感はもの凄い。
その時、「ちょっと待てよ? そもそもお前は“みんな”の側だったか? “みんな”から笑われ、軽んじられてきたのは、どこの誰だったかな?」と、魂の底から声がするんだ。その救われない運命のせいで、逆に救われているよ。


もう10年以上も前のことだけど、ネットでニュースを見ていたら、ほぼすべてのコメント欄に「あれ? こいつも在日だったの?」と、気に入らない政治家や芸能人みんなを「在日」扱いしている人がいた。当時は、在特会が流行っていたからだろうけど、今はなんだろう?
ともあれ、「在日」でも「ノーマスク」でも、差別と疎外と分断と抑圧を正当化できれば、何でもいいんだと思う。本当は自分が不甲斐ないだけなのに、「いまコロナですから」と言い訳していたい。自分の責任でさえなければ「コロナ」でも「時代」でも「社会」でも、何でも代入して話をそらしたい。うまく行かないのは、気分がさえないのは「コロナだから」「マスクしてない人のせい」「コロナさえ収まれば」……何もかも、他責的に先延ばしできる。
だから、そういう意味で「コロナ」はなくならない。他の何かとして残っていくんだろう。

日本人は他の国のアジア人に比べて自己肯定感が低く、だから海外でも声が小さいんだと英語の先生が言っていた。その分、いじめが大好きなんだろう。世の中、いじめられる側といじめる側しかいないと、よく思う。「みんな平等」という幼稚で無責任な幻想が、数え切れないぐらい沢山の悲劇を生んでいる。
命は平等ではない。人は理不尽に、あっさり死ぬ。その死に、意味なんかない。だから、「今のうちに面白い体験を沢山しておこう」と考えるけどな。立ち止まっていられない。


最近観た映画は、大島渚『東京戦争戦後秘話』、ジム・ジャームッシュ『ゴースト・ドッグ』、『The Client』、『サード』、『ジョゼと虎と魚たち』(アニメ)、『岬の兄妹』。
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心身障害者を飾らずに描いた『岬の兄妹』が、ぶっちぎりで凄い。人も社会も信じていない。「うわ、ガイジかよ」「きめえ」などの台詞も、当然ある。でも、露悪趣味とはちょっと違う。もっと悪趣味かも知れない。
ここまで人間不信だと、誰も意図しない美しさが、否応なく生じてしまう。そして、そこに美しさを見出そう(意味を読みとろう)としている白々しい自分との戦いも生じる。そんな浅いところで理解した気になって大丈夫か?と、立ち止まってしまうのだ。

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