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2022年2月 4日 (金)

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「作って終わり」ではなく、「学べる教材」としてプラモデルの可能性を掘り起こす——BANDAI SPIRITSが、マンモスをプラモ化する理由【ホビー業界インサイド第77回】
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どこからの依頼でも強制でもなく、「こんなの出るのか、面白そうだな」と自主的に取材申し込みしましたよ!
キャラクター物に比べれば注目度は低いけど、今後もどんどん取材に行って、プラモデルの豊かさを伝えていきます!

三本脚メカはイデオンだけじゃない! アオシマ製1/144ディラノスは「魔境伝説アクロバンチ」におけるシャア専用ザクである!?【B級アニメプラモ博物誌第18回】
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この連載も、「ホビージャパンヴィンテージ」との兼ね合いが難しくなってきましたが、独自路線で続けます!


西位輝実さんが、アニメ業界のブラックな就労環境を赤裸々に明かした『アニメーターの仕事がわかる本』。
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日本の働き方……いや、社会の諸悪の根源が、この一冊に詰まっているかのように思えて、他人事とは思えない。新人アニメーターは「じゃあ明日から来て」と言われて、自分の机まで用意してもらえるので、就職できたと思い込む。その実態は、出来高払い。フリーランスなのに、自分の就労形態がフリーだと気がつかないまま、何年も確定申告せず、いつも仕事に追われて会社に寝泊まりしている。

交渉事が下手で自己肯定感が低いから鬱になったり、仕事に責任感がなくてメールも返さない、電話にも出ない……なんだか、僕の業界と変わらない。
先日、そろそろ校了だというムック本で、最後の最後にインタビューがあって、僕は取材したその日の夜中に原稿をアップした。翌日はもちろん暇なので、井の頭公園の休憩所へ昼飲みへ行った。早く終わるように自分でスケジュールを組んで、後は悠然と好きなように過ごす。これが、僕の仕事のやり方だ。僕は仕事が早い(自分の能力を管理できている)から、好きなときに喫茶店にも美術館にも行けるし、昼間から飲めるわけ。

ところが、「昨日取材して、即日原稿アップしたから昼から飲んでる」とFacebookに投稿したら、何人かの同業者から「いいね」がついた。
普段、僕が遊びに行ったり新しい服を買ったという投稿には、ぜんぜん「いいね」をつけてくれないのに(笑)。察するに、彼らからすると、「取材したその日に原稿をアップする」のがエライというか、「そうそう、俺も同じだよ」「みんな仕事に追われて大変だよねえ」と共感したのではないか……。だとしたら、ちょっと仕事のレベルが低いのではないか……。
「うちの雑誌に書いている20人ぐらいのライターのうち、ちゃんと締め切りに間に合わせてくれるのは廣田さんともう一人だけ」と言われて、ショックを受けたこともある。僕より多く書いている人たちが、みんな締め切りを守れない。自己管理能力が低い、責任感がない、社会性が低い……と、西位さんの本の記述を思い出してしまう。


ここ数年は、進行の悪い仕事からは距離を置くようにしているので、自分のペースで楽しく仕事できている。
夜中に電話がかかってきて「いつ締め切りですか?」「すぐなんです」といったやりとりが、十数年前まではあった。それは、最初に頼まれたライターが黙って仕事をほっぽり出してしまったということ。その無能の尻ぬぐいをお願いします……という発注が常態化していた。
では、次からその無能ライターには仕事を回さないよね? と思っていると、また頼んでるんだよね、しかも何度も(笑)。だから社会性がなくて、「寝てませーん」「また徹夜でーす」とレベルの低い仕事ばかりして、世の中に山ほどある豊かなもの、いいものを見ないまま年をとっていくんでしょ?

僕はそういうクズ拾いみたいな仕事をことごとく断るようになって、収入は半分ぐらいに減った。
だけど、毎日好きなだけ寝てるよ。早起きするとしたら、好きな喫茶店でモーニングを食べるため。その日の思いつきで、美術館へも行けるよ。基本的に、毎日が楽しい。夜寝るのも楽しいし、夢まで面白い。悪い夢、見なくなった。
多分、いっぱい寝てストレスがないから。あと、後悔しないように自分から取材に行って、撮影にも立ち会って、ページのラフも原稿も自分で書いてるから、仕事の出来が悪かったら自分のせいだと納得できる。
そして、少しでも仕事の質を上げるために、普段からジャンルを問わずいろいろな物を見て、メモして、読書も毎日している。いつも新しい気持ちでいる。自分が好き。

でも、いつもギリギリのだらしのないスケジュールに付き合っていた時は、ずっとイライラしていた。ご飯は、いつも松屋の定食だけ。余裕がない、選択肢がない。チェーン系の安い居酒屋で同業者と飲んでは、愚痴ばかり。お金は、その頃のほうが多くもらっていたのに!
でも、今は収入が半減しているくせに、わざわざ遠くへ出かけて、その地方でしか食べられない物を探すようになった。服にも、持ち物にも興味が出てきた。自分だけの誇らしい価値観がある。その価値観を、毎日磨いている。自分のペースで仕事する、自分の人生を生きるって、そういうこと。


20代の僕は、奴隷だった。低賃金のアルバイトは、決まって仕事の段取りが悪い。最初から効率の悪いスケジュールが組まれていて、みんなウンザリした顔で耐えている。自分が嫌い。将来の見通しがつかない。だから、記憶をなくすまで飲む。服なんて、いつもボロボロ。
今となっては、その頃の自分が可愛らしいぐらい。とにかく「嫌なことはやらない」「どうすれば楽しくなるか考える」。工夫すれば、選択肢が広がる。他人に期待しない、絶望もしない。目の前の現実を受け入れて、次に何が出来るかだけを考える。その時の感情に滞留しない。
しつこいけど、たとえ収入が減ろうとも、クソみたいな激務はしない。楽しいかどうかが基準、楽しくなくなったら何か原因があるので、構造的に改善するか穏当に離れる。ルーズで低レベルな人たちとは距離を置く(たとえ家族でも)。それが出発点だよ。

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