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「このコクピットは、僕の世界だ!」――「蒼き流星SPTレイズナー」に見る主人公と主役ロボットの“分離”【懐かしアニメ回顧録第83回】(■)
V-MAXが発動して、レイズナーの第二人格フォロンが出現するとき、コンソールが色とりどりに発光し、エイジからは色が消えます。また、レイズナーの目が黄色からピンクに変わるとき、最初は作画で光が水平にのびる様子を描いていました。
だんだん、ピンク色を多重露光で重ねるだけになっていきます。手描きではアングルに制限が出るし、いちいち描き直していては時間も手間もかかるからでしょう。だけど、多重露光も現像所で処理してもらうので、それなりにお金がかかります。結局、現場にどれぐらいリソースがあるのかで、表現は決まっていくのだと思います。そして、一番お金がかからないのが、「レイズナーにふたつの人格が隠されている」という脚本的なアイデアの部分なのです。
モデルグラフィックス 2021年 12月号
今月の『組まず語り症候』は、童友社さんの姫路城です。
そして、コラム欄では成績表が「1」と「2」ばかりだったのに、「その場で物語をつくる」という試験にだけは受かった……という話を。
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最近観た映画は、溝口健二『お遊さま』、ヒッチコック『白い恐怖』、アリ・アスター『ミッドサマー』。
ドキュメンタリー『ヒッチコック/トリュフォー』を見たから、おそらく2度目の『白い恐怖』を見たのだと思う。しかし、そもそも『ヒッチコック/トリュフォー』自体を1年前にも見ていた。
新人と言ってもいいアリ・アスターが撮った『ミッドサマー』は、平衡感覚を失わせるような不安な作品だった。
新興宗教のような、少数部族のような異様な集団の儀式を描いているのだが、もしかすると、この集団を美しいもの、魅力的なものと信じて撮っているのではないか……その疑惑が、不安の正体だ。
というのも、彼らがまっすぐに並んで歩くとしたら、カメラもきっちりドリー移動し始めるのだ。映画のもっている機械的メカニズムが、劇中の儀式に組み込まれてしまったように見える。反面、悪夢だとかゾンビだとかCGだとかは、よく見知った映画の文法なので、不安をやわらげる。
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ここのところ天気がよく、昼間から外飲みしていた。
月曜日は有明のホテルに宿をとって、海と夕陽が見えるベストな外飲み場を、本腰をいれて探すことにした。
まず、ホテルから徒歩圏内の大型商業施設、有明ガーデン。テラス席設置のお店が数軒あるのだが、建物の内側に面してテラスが広がっているため、海が見えない。店同士が向かい合って並んでいるのも良くない。向かいの客を眺めながら、飲むことになってしまう。
よって、有明ガーデンを離れ、ゆりかもめで台場へ向かう。
いつもはデックス東京ビーチ2階の店へ行くのだが、海が見えるのはいいとして、テラス席の手前が歩道になっており、ひっきりなしに人が通り過ぎるのが難点だった。しかし、より夕陽に近いアクアシティお台場5階のレストランが、珍しく開いていた。
色の黒いボーイの青年が、あまりにも丁寧に「ブランケットをお持ちしましょうか?」と聞いてくれるので、「ありがとうございます」と頭を下げてしまった。それぐらい曇天で、肌寒かった。しかし、絵の具を水に溶いたような曇り空も、なかなか良い酒のツマミになった。
かまり歩きなれてきた海浜公園周辺の団地を抜けて、海を渡ってホテルを目指した。すると、その近辺にはチェーン店のような居酒屋しかない。フライドチキンのような味気ない焼き鳥を食べたのだが、そういうダメなお店にかぎって値段が高めに設定されている。(その手のお店は、メニューの写真を出来合いのサンプル画像で使い回しているのも特徴。徹底的に頭を使ってない、工夫してない。)
その日はサントリー美術館の「刀剣 もののふの心」展、翌日はホテルから歩いて行けるスモールワールズTOKYOへ行った。
帰り道は国際展示場から出発するバスで、東京駅まで210円。次回はバスで来てもいいのだが、10年以上前、北海道や沖縄へ旅行するために適当に買ったカバンがかさばり、いよいよ邪魔になってきた。一泊旅行ばかりなので、そろそろコンパクトなものに買い替えよう。
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