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ホビージャパン ヴィンテージVol.6 発売中
巻頭特集「BANDAI early 80's! 設計者・村松正敏の見た'80年代バンダイ模型」を構成・執筆しました。
村松さんへはもちろん、『我々は如何にして美少女のパンツをプラモの金型に彫りこんできたか』でも取材させていただいたベテラン木型職人の諸星亮一さん、海洋堂・宮脇修一さんへもインタビューしました。6月は、静岡と大阪を駆け回る日々でした(取材の交渉も、自分で電話したりメールしたりして手配したので)。
そうした取材のやり方、キットが集まってからスタジオで写真を撮ってもらう段取り(どれとどれをどう撮ってらって、次に何と何を準備しておくのか、予約した時間内に撮り終えるにはどう進行させるべきか)、ページ構成、デザイナーさんへの発注の仕方……たぶん、いろんなテクニックを使って40ページをつくったのです。
「誰かやっといてくれ」「自分の思うように、他のみんなが動いてくれ」では、40ページを形にすることは出来ません。どうすれば出来るのか具体的な段取りに落としこんで考えて、自分の足を運んで、自分の手で書くのです。いくら待っていても、状況は進みません。
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中古DVDを購入して、ヴィスコンティ監督の『若者のすべて』。
他には配信で、ウディ・アレン監督『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』、『女と男の観覧車』、リリアーナ・カヴァーニ監督『愛の嵐』など。どの映画も超絶に長く退屈に感じる中(それは僕の感受性の変化だろう)、『女と男の観覧車』は軽快な語り口で、ブラックな笑いをふんだんに盛り込みながら、「次はどうなるんだろう?」とサスペンスフルな興味を最後まで持続してくれた。
撮影はヴィットリオ・ストラーロで、極彩色の映像がとにかく飽きさせなかった。
人物だけを追っているように見えて、ドラマがキーポイントを迎えると、ふっとカメラが人物から離れて、背景やモブを撮る中に人物が混じっている……という、冷めた撮り方をする。本当は、そういうカメラや構図が物語に対してどう機能するかだけを見ていたい。
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世の中、成人したら七割の人間が勉強しなくなる、本も読まなくなると聞いた。
「店員さん」を「定員さん」、「延々と」を「永遠と」と書いてしまう人は、何も読まずに、ネットに短文を投稿するだけの向上心を失った人生なのだろう。
スマホ歩きしている女性は、盗撮被害にあいやすいとも聞いた。スマホ歩き人は自分の身の安全を周囲に依存しているわけで、みずから搾取される側になっている。どんなにカッコいい外見の人でも、公道を歩きながらパズルゲームしているなんて、人生終わっていると思う(自分の部屋とか、お店や電車内で座ってゲームするのとは意味が違う)。
トイレに入ってきて、ションベンしながらずーっとスマホに触っている男性がいる。ようは、(排便のような)自室でやるよう恥ずかしいことを公道でやってはまっているのがスマホ歩きだ。僕も寝床ではスマホを離さないが、その姿を人に見せたくはない。
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また、僕自身にコンプレックスがあるので、ダサい格好の男性には、つい目が行ってしまう。
気がついたのは、別に高い服を着ていなくても、サイズのあった服をサラリと着ているだけで印象は良くなるということ。ダサい人は、服のサイズが体形に合っていない。特に、ぶかぶかのズボンをだらしなく履いている場合が多い。シャツが短くて大きなお腹が飛び出しているのに、考えもなくベルトで締め上げて、みっともない体形が強調されてしまっている。
もっと言うなら、背筋をしゃんと伸ばしているだけで、服が安いかデザインが悪いかは関係なくなる。靴が清潔なら、もっと良い(靴ひもが外れても平気で歩いているのは、おしゃれ以前に心がだらしないのだ)。
僕はずっと猫背だと言い続けられたのだが、それは自信がないからだ。今だって、体格のいい男性にはビビってしまう。だけど、苦労を重ねて、いろいろ諦めて手に入れただけの自信がある。内面から滲み出る自信は、見栄ではないと信じている。その心に恥じない外見でいたい、と思う。
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