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2021年8月22日 (日)

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「亜空大作戦スラングル」の1/48チャンサーを組み立てて、アオシマの試みた新路線“リアクション”シリーズの真実を目撃せよ!【80年代B級アニメプラモ博物誌】第14回
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こういう連載記事でも、常にどこか改善しつつ、より良いものにしていかないとダメですね。
まだ誰も誉めていないものを「これ面白いよ!」と主体的に誉めることは、そこそこ勇気も必要です。「そんなの面白くないじゃん」と反応するだけなら楽だけど、主体性を持たないと、面白い人生にはならないです。人生がつまらない人は、ほぼ例外なく、他人まかせにしています。


19日木曜日は、国立近代美術館へ「隈研吾展」を観に行った。
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隈さんの展示という意味では、角川武蔵野ミュージアムで昨年開催された企画展「隈研吾/大地とつながるアート空間の誕生 − 石と木の超建築」のほうが良かった。
さて、常設展(MOMATコレクション)はどうしようか、つまらないだろうから早足で見ておくか……と思ったら、絵の具をぶちまけたような抽象画に心臓を射すくめられたようになってしまった。
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こうして写真で見ると何てことはないだろうが、作為を排するために、絵の具の垂れや滲みをそのままにした作法が、自由で優しく感じられた。その場で泣くのではないか、出来ればうずくまって泣きたかった。
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具体美術協会、彼らの一連の作品にすっかり心が癒された。
無意識に作用するというか、この前すこしブログに書いたように小児期はヨダレやハナクソが身近にあり、そうした体液に近いような汚れが、これらの抽象画に繋がっているのではないだろうか。意識が像を結ぶ前の、明け方の得体の知れない夢や体感にも似ている。

すっかり気分が高まって、企画展「鉄とたたかう 鉄とあそぶ デイヴィッド・スミス《サークルⅣ》を中心に」、これも凄く面白かった。
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こんな羊羹みたいな実用性のないオブジェを、わざわざ陶器でつくるバカバカしさが素晴らしい。


配信レンタルで観た映画は、ヴィスコンティ『白夜』、デ・シーカ『終着駅』、リリアーナ・カヴァーニ『愛の嵐』。『愛の嵐』は二度目だが、ほとんど内容を忘れていた。


メンタリストDaiGo氏の炎上に関して、「あれだけ本があるのだから自分も本を読もうと思ったが、本を読んでもダメそうだなあ」などと言っている人がいた。僕は20代の貧乏な時でも、古本などを買って読書は続けていた。
今は喫茶店で読むために、紙の本を積極的に買うようになった。若い頃は、本棚を充実させたい(頭のよさそうな本を並べておきたい)という見栄もあった。中年となった今は見栄などなく、どのタイミングでどんな種類の興味が喚起させるか分からないので、なるべく畑違いのものを手に取るようにしている。
……というか、普通の人は本を読まないのか。僕は、いつも何か読んでいないとバカになりそうで不安だけどな……。


小学三年生ぐらいから、教室で「お前だけ、きたねえぞ」という声を頻繁に耳にするようになった。「お前だけズルをするな」「不公平だぞ」という歪んだ平等意識が嫉妬へつながり、個人プレーの目立つ人は組織ぐるみでつぶされる。我々は義務教育によって「平等に」学力で競争させられ、嫉妬心ばかり増大させてきた。自尊心を育むチャンスを奪われつづけた。

僕は才能というほどのものはないので、自分のマシな部分を伸ばして、なんとか工夫して生業にしたわけだが、すると「あなたは恵まれているけど、多くの人たちは自分を出すまいと我慢している」「あなたも自己主張を控えてほしい」などと言われることがある。工夫が足りなく怠惰なばかりに退屈な人生に耐えている私たちに合わせろ、というわけだ。

ダメ人間の第一の言い分が「不公平だぞ!」なのだ(スマホ歩きしている人は「だって、お互い様でしょ」と言い訳するそうだ)。
ダメ人間は、「みんな同レベルのバカでいてほしい」と願う。どうすれば自分の良いところを磨いて、自分らしく成功できるだろうかと知恵を巡らすことをしない。いい大人になっても、偏差値とか学力というレベルで考えたがる。「資格さえ取れれば俺だって」という人もいる。

僕がライターを名乗っていると、「文章なんて俺のほうが上手く書ける」「なのに、アイツだけ金をもらってズルい」と勝手な嫉妬をしてくる人がいる。文才だの何だのはどうでもよくて、自分にとって何が楽しくて、人生をどう過ごしたいのかを精査して、その楽しい状態をキープするのに必要なものを揃える、そのための工夫だけが重要なのだ。学力も才能も関係ない。
よって、周囲から見ると単調でつまらなそうなアルバイトをしていようと、自分の幸せを正確に見極め、幸せを実現している人は必ずいるはずなのだ。尺度は他人じゃない、いつでも自分が主役だ。

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