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2021年6月13日 (日)

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「映画大好きポンポさん」の色彩設計・千葉絵美さんに、アニメの色を考えることの面白さを聞いてみた【アニメ業界ウォッチング第77回】
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『空の境界』の時に知った、色彩設計の千葉絵美さんへのインタビューです。こういう取材は宣伝会社は提案してくれないので、自分で企画して、プロデューサーと交渉するんです。

昭和50年男 VOL.011
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●レジェンドモデラー&メカデザイナーが集結 ガンプラ40年プレイバック
この記事は、僕が司会進行を担当した「メカデザイナーズサミット」の音声を再構成したものです。トークイベントの仕事を、うまいこと紙媒体へと繋げられました。


先週水曜日は、ひさびさに森美術館へ。「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」、入り口と出口に誰が見ても満足できるような巨大な作品を配置しているのは、あいかわらず上手い。
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しかし、僕が感心したのは、『ディファイアンス・エンジン』に出てきた蒸気コンピューターのようなインスタレーション。
暗闇に三枚のスクリーンが吊るされているが、そのスクリーンは、ジャガード織機に使うパンチカードの束でできている。スクリーンに映像を投影すると、パンチカードの無数の穴が、後ろの壁面にデジタル的な模様を描き出すのである。
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これは、30分ぐらい室内を歩き回って、すっかり見とれてしまった。
帰りは東麻布まで歩いて、小さな喫茶店でコーヒーとハムトースト。
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アルコールはどこの店舗も出してないだろうから、昼飲みはあきらめた。


抜群に面白いルポルタージュ、『「低度」外国人材―移民焼き畑国家、日本』。数日前に読了した。
重労働と莫大な借金を抱えた外国人の技能実習生たちは、失踪して狭いアパートや借家に集まって生活する。見つかったら困るのは自分たちだろうに、彼らは大勢で騒いでパーティを開いて、騒音で警察を呼ばれて、不法滞在で逮捕されてしまう。その自分勝手さがバカだし、そうまで迂闊だから騙されるわけだ。

自分の要領が悪いばかりに損したり、勝手につらい目にあっている人間は、かつての自分を見ているようで腹が立ってしまう。
僕も若いころは、異常に効率の悪い安いアルバイトを転々としていた。
ある工場では、何のために使うのか分からない電子部品を朝から晩まで通電テストして、次のラインに渡す。渡すときに、専用のケースに部品を入れるのだが、ちょっとズレると全部ガタガタになってしまう。そんな出来の悪いケースを、どうして長年採用しているのか、さっぱり分からない。
アムウェイの通販商品を梱包するアルバイト(アムウェイの名前を伏せて募集していた)では、あまりにラインの流れが早すぎて、みんなパニックになって緊急停止ボタンを押しまくっていた。そのバイトは定員きっちりで運用しているため、ひとりが欠勤するだけで、忙しさは倍になってしまう。ものすごく頭の悪いオペレーションで、みんな夕方にはヘトヘトになって、僕は帰りに記憶をなくすぐらい飲酒していた(二日酔いで、無断欠勤したことさえある)。

バカだから貧乏になり、貧乏だと思考がバカになっていく。その手の最悪な労働環境のアルバイトは、決まって時給が安いのだ。

“一銭も無駄にできないほどのカツカツの生活を強いられている人は、知らず知らずのうちに、何気ない日常生活ですら多大な認知的ストレスを感じており、それがより創造的で生産的な思考に脳内のリソースを割くことを妨げてしまう。結果として、ブラック企業に何年も在籍する人が生まれたりする。”) 
御田寺圭さんの一連の指摘は、完璧に正しい。


30代の前半まではマルイのカードしか作れず、限度額いっぱいの8万円を借りて、毎月8千円ずつ返していた。35歳で結婚したとき、その未払い分が何万円か残っていたのだから、よほど金がなかったのだ……というより、金の使い方が下手すぎた。

20年たった今はどうなのか? 実は、ピーク時の年収の半分しか稼げてないのに、美術館や喫茶店へは頻繁に行っているし、突発的に新幹線で旅行にも行く。そこそこ貯金があるので、来月いきなり困ることもない。まあ、半年後に大きな仕事が入らなければ困るだろうが、何本かは決まっている。
この流れをつくるまでに、あれこれバランスを考えたし、売りこみもした。もっと大事なのは、付き合う人間を絞りこんだこと。一方的に損ばかりさせる相手とはケンカせずに距離を置く。すると自然に、信頼しあえてストレスなく仕事を回していける相手だけが残るのだ。たぶん上手く行ってない人は、くだらない相手と仲良くしすぎなんじゃないだろうか。「なんとなく、この人は気に入らないんだよな」と思ったその直感は、決して間違わない。疲れない相手とだけ付き合えば、毎日そこそこ機嫌よくなり、前向きな考えが身につく。

僕は学校の成績は最下位から二番目ぐらいだった。社会に出てからも、損なバイトばかりで貧乏だった。僕は脳に欠陥があるんだろうし、この人生は失敗だと、暗澹たる気持ちで毎日を過ごしていた。
だけど、その後に積んだ経験……離婚とか母親の死とかも含めて、人間というものに諦めもついた。もはや他人には期待しないし、俺ばっかりが無理しないとも決めた。そうして残された道は細いけど、豊かだよ。毎日好きな時間に起きて、好きな仕事しかしてないもん。

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