« 2021年4月 | トップページ | 2021年6月 »

2021年5月23日 (日)

■0523■

鉄人とウンチとマシリトと……「Dr.スランプ アラレちゃん」のキャラメルマン1号(バンダイ)を組み立てて、ロボプラモ変遷期の混沌を知る【80年代B級アニメプラモ博物誌】第11回
Dscn8999
ただ中古プラモを買ってきて、そのまま組むだけの連載も、第11回目となりました。


松村直登さんに取材したドキュメンタリー映画の第二弾、『ナオト、いまもひとりっきり』()をネット配信で見て、いてもたってもいられず、福島県双葉郡富岡町へ行ってきた。
まずは、いわき駅前に泊まった。富岡町に何軒かあるホテルは、ネット予約なんて受けつけてないからだ。
187112805_3975679305859287_9928293257625
一軒目の居酒屋が、とにかくやる気がなくて粗雑な料理を高く出すところだったので、二軒目は駅からの距離、店構えなどを厳密に選んだ。東京にもあるチェーン店も多いが、そういうところには目もくれない。
188371149_3975679085859309_3895419770898
目光の天ぷら。オクラをひとつだけ混ぜて、視覚的アクセントにしている。つゆが温かいところもいい。
187877632_3975679202525964_1896443758793
アジと生だこ。器が、冷蔵庫で冷やしてあるのがポイント。生だこは、店の「量が多すぎるかも」という配慮により、半分にしてもらった。もちろん、値段も半分。結果、一軒目のダメな居酒屋よりも安くすんだ。
187955070_3975678992525985_9214531968287
ラスボスとして、かき酢を注文した。まず、殻を重ねて立体的なレイアウトにしている点がいい。ワカメが添えてあるが、牡蠣と一緒に飲み込めるように、細切りになっている。

飲み物は生ビール、レモンハイ一杯ずつ。それでは足りないので、ホテルに缶ビール2本を買って帰り、つげ義春の文庫本を読みながら飲む。


翌朝、ホテル近くの喫茶店でモーニングを食べてから、常磐線を待つ。一時間に一本しかなかったりするので、要注意だ。
189788235_3975678895859328_7218692290147
この店では、店員さんがスプレーを持ってきて手を消毒させるが、あまり気にも留めず、マスクすらしてないお店もある。福島県だけじゃない、山梨県でも群馬県でもそうだった。感染対策は神経質になりすぎず、そこそこ。
186558523_3975679395859278_8509835980029
188098416_3975678425859375_7696572204889
緑を抜けると、少しずつ海が見えはじめる。
いわき市へは『マイマイ新子と千年の魔法』上映会のあとも、何度か行った。いわき出身の友人から「どうしても肉眼で原発を見たい」と言われて、広野町の山の中まで出かけたこともあった。富岡町は、さらに北だ。
186491349_3975678169192734_4451690618680
188186009_3975678569192694_3383194163127
『ナオトひとりっきり』の時は津波で壊されて、雑草が生えて『雲のむこう、約束の場所』のようになっていた富岡駅。『ナオト、いまもひとりっきり』では松村さんが「都会並み」というほど、新しい駅舎に生まれ変わった。しかし、無人駅であって「切符回収箱」が置いてある。
とりあえず、廃炉資料館を目指そうと思い、止まっていた巡回バスの運転手さんに聞いてみると、「歩いたほうが早いですよ」と言う。確かに、廃炉資料館は数分で歩ける距離にあった。
187114464_3975678782526006_1994102910115
しかし、思い切り閉館中であった。まだ10時すぎだったからだろうか? だとしても、周囲に時間をつぶせるような場所はない。
『ナオト、いまもひとりっきり』に登場したスーパー(さくらモールとみおか)は廃炉資料館の向かいにあり、11時開店だ。作業服を着た人たちが、雑談していた。それ以外には、掃除の人ぐらいしか見かけない。
187184162_3975679485859269_7924633761325
駅近くの丘にのぼってみた。中学校には、子供の姿がチラホラあった。
新しい住宅、住宅を兼ねたスナック、理髪店などもあるのだが、人の流れが考えられていない。車でピンポイントに来て、用がすんだら帰るという発想で出来ている。だから、ポツポツとしか人が集まらない。
当然、駅の利用者はいない。車さえあれば、事足りる町の設計になっているからだ。かつての富岡町は、一体どんな姿だったのだろう?


蒸し暑く、とてもではないが村松さんの住んでいそうなエリアまでは歩けず、たまたま到着した特急電車で仙台まで行って、新幹線で東京へ戻ってきた。新幹線で仙台まで行って、そこから常磐線で南下するコースは、Googleマップのおすすめに出てくる。1万円ちょっとかかるうえ、3時間は車内で過ごさねばならないので、やはり富岡町は電車で行くのに適していない(降車した客は数人いたが)。
『ナオト、いまもひとりっきり』には帰還した人たちも新たに登場するが、車で移動しているのだろう。群馬県や栃木県なら、まだ電車的な世界観で捉えられる。東北は、なかなかそうもいかない。

映画『ナオト、いまもひとりっきり』については、あまりにも語りたいことが多い。
Photo_20210523132501
松村さんが酒を飲むのかどうか、ずっと気にして各種のドキュメンタリーを観てきたわけだが、今回は亡くなったお父さんと一緒にいるシーンで日本酒らしき緑色の瓶を傾け、「バタピー」と書かれた袋からピーナッツを手のひらに出して食べているのを確認できた。
あと、友達である半谷さんの家で「一本、飲むか?」と聞かれていたので、かなりの酒豪なのではないだろうか(そのシーンでは、安い発泡酒が机に置いてあったのが印象的)。

| | コメント (0)

2021年5月14日 (金)

■0514■

EX大衆 2021年6月号 本日発売
2a_nierautomata
4Kデジタル復元版が展開中なので、以前から企画を出していた平成『ガメラ』シリーズのミニ特集が実現しました!
2019年のトークイベント【模型言論プラモデガタリ】に出演していただいた金子修介監督にも、あらためてインタビューをお願いして、見開き2ページに掲載してあります。


水曜から木曜にかけては群馬県・渋川市に旅行して、原美術館ARCを観てきた。
2a_nierautomata_20210514112001
バスで20分ほども山のほうへ行って、グリーン牧場という遊興施設から歩くので、ちょっと不安になる。車で来る人が多いみたい。
館内は写真撮影禁止だったが、さすがにコレクション展は凝った構成だった。4つの部屋を、好きなように行ったり来たりする設計もいい。アンゼルム・キーファーの、鉛の前に枯れた木のツタを配した平面作品が、特によかった。


石川優実氏に批判的な高校生の個人情報を特定し制裁を与えようとする人が現れる


ベトナム在住で在日コリアンを自称しているアカウント「涅槃の今日一」さんが、石川優実さんをめぐる論戦(というか罵り合い)の中で、ひとりの高校生に絡み、誰かが個人特定して学校が晒されてくれないかと、恫喝とも思える発言をした。

「 誰か個人特定してくれる人が学校とか晒してくれないかなーとか期待して拡散してるの。競馬も好きなんやんな?」
2a_nierautomata_by_defenixx_dd2usq2fullv

「人の命を軽視する奴の個人情報特定することが悪いことなんて思ってないし高校生とはいえ社会的な制裁は受けるべき。加害を止める行為は加害ではない。」
E08mq4uuuaazm9p

絡まれた高校生(これも自称ではあるが、ツイートを見ていると試験とか部活の話が出てくるので学生には違いないだろう)の発言も、決して誉められたものではない。というか、石川さんを面白がっていじめているだけのアカウントや発言が、あまりにも多かった印象を受ける。そして、石川さんも負けずと口汚く反論していた、これは確かではないだろうか。
しかし、この匿名アカウント「涅槃」さんが個人特定をほめのかして高校生を脅しているのは、もはや石川さんをめぐる論戦とは関係ないと思う。彼は飽くまでも「石川さんに酷いこと言った」ことを盾にしたいだろうけど、現実には、単に「匿名の大人が未成年を脅迫して黙らせよう」としているようにしか見えない。

なので、僕は知り合いの弁護士、国会議員にメールして、どんな対応が可能か聞いてみた。両人とも「ひどい」とは言ってくれたものの、法律に違反しているわけではないから、今すぐどうにも出来ないとのこと。
埒があかないので、この「涅槃」さんが悦に入っているツイートに対して、僕から上記のまとめを引用して、話しかけてみた。その「涅槃」さんとのやりとりを自分でまとめてみたので、ぜひ読んでみてほしい。→高校生アカウントを恫喝した匿名アカウントとのやりとり


こうして読み返してみると、僕は飽くまで「高校生の学校を特定する」という犯罪教唆的な発言について質問しているのに、「涅槃」さんは「悪質な加害行為」「石川さんへの執拗な嫌がらせ行為」「嫌がらせや誹謗中傷の話をしてるんですよ。それを行ってた相手について今話してるんですが」と、必死に話をそらしている(石川さんを利用している、とも言えるかも知れない)。
まあ、やましいところがあるから、話題を変えたいんだろう。ようは、ビクついている。
(そもそも、それが「批判」なのか「誹謗中傷」なのか「嫌がらせ」かなんて見解の相違の域を出ないんだから、悪手だと思うんだけど……。「マスコミ」を「マスゴミ」と書くだけで、説得力失うでしょ? この手の人たちは、発言にバイアスをかけるのが好きだよねえ……不利になるばかりだと思うんだけど)


「涅槃」さんは会話の前後に、「廣田さんって誰だっけ?」とおちょくりを入れて、何とかして僕を不愉快にさせてやうろと試みている。まあ、いるんですよ。こういう、ちょっとでも意地悪をしたり嫌みを言うことで、優位に立ちたがる人は。
職場にもいるでしょう、何かチクッと皮肉を言って、不愉快にさせることによって、他人を支配したがる人。

別のまとめを見ても、ピンとくるものがあった。→雑魚パヨ「涅槃の今日一」氏、漫画家・松山せいじ氏に絵の才能で喧嘩を売ってしまうwww
絵を職業にしているプロをおちょくっておいて、自分の絵はわざと下手くそに描いて、開き直る。ニヒリストだよね。理想もなければ、向上心もない。その瞬間、相手をムカッとさせたり、白けさせたいだけ。
こういうモラハラ気質の人は、治るとか成長するとか一切なくて、頑固で偏屈な老人として死んでいくのみなので、本来は関わってはいけない。シュナムルさんと同タイプの、「同性(男性)を威圧したいがためにツイフェミを利用している」人だろう。ベトナム在住どころか、本当に在日コリアンであるかどうかも怪しい。私生活を隠しながらも、自分を大きく見せたい・粉飾したいところもシュナムルさんと似ている。

この手のフェミ騎士たちは、自分の仕事のことなんて絶対にツイートしない。バレたら、他の男たちに負けてしまうから。


ツイフェミも左翼(というかリベラル? 差別反対とか多様性とかハッシュタグの人たち)は、そもそも生きづらいんだと思う。能力が足りない、努力も工夫も足りない。そんなダメな自分に下駄を履かせてくれるから、ツイフェミとか左翼が居心地いいんじゃない? だって、自分のダメさを「差別のせい」「社会のせい」にしてくれるんだもん。
貧困ビジネスみたいなものだから、彼らを賢く利用している人たちもいると思う。悪いんだけど、石川さんも「涅槃」さんも発言が目立つ人は搾取される側だと思う。(どうも左翼っぽい人たちは、ウィットや暗喩、ハイコンテクストな表現を読み解けず、額面どおりに言葉を受け取ってしまう。愚鈍というか、応用力がないよなあ……)

| | コメント (0)

2021年5月 8日 (土)

■0508■

特急あずさに乗って、山梨県立美術館へ、テオ・ヤンセン展を観に行った。
Dscn8892_20210508195101
風力で歩行するヤンセンの人工生物たちを、実際に歩かせるのが売り……のはずなのだが、歩くのは数歩だけ。20秒ぐらい。
動画を撮れたのは、小学生たちが手動で動かすコーナーで遊んでいた作品のみ()。
このブログは使い勝手が悪くて、動画なんて貼れないんだよ。仕方なく、Twitterにアップした動画をリンクした。
Dscn8892_20210508195301
展示はやや小規模で、子供にも分かるように解説パネルが工夫されていた。ほとんど作品を動かさないのであれば、せめて動画をたっぷり見せてほしかった。
それでも、ヤンセンを初めて知った20代の貧乏期を思い出して、しみじみしてしまった。確か、朝日新聞か何かに載っていた小さな写真を切り抜いて、アイデア帳にファイルした。「いつか映画の企画に使えるのではないか」とでも思ったんだろう。
あの頃は家賃さえ払えない困窮状態だったので、こうしてお金をかけて展覧会を観にくるような暮らしは、イメージすら出来なかった。


前日は、甲府駅のまわりに点在する昭和風の老舗ビジネスホテルのひとつに泊まり、夕方は飲みに出かけた。
Dscn8892_20210508190301
まずは、日が沈まないうちに外飲みだ。テラス席のレストランなど皆無なのだが、小さな焼き鳥屋が「外飲みセット」をやっていた。
こういうセットは、客がセット以外のメニューを注文することを期待しているのだと思うが、そこまで飲む気はないので(ビール二杯も飲めば十分)、さっさと河岸をかえた。
しかし、店が閉まっていたり、開店しているのに入り口に荷物が積んであったり、入店したのに反応してくれなかったり……で、大通りのやや高めの居酒屋へ入った。
Dscn8892_20210508191201
赤ワイン、蕗の薹とたらの芽の天婦羅。焼き鳥はさっきの店で食べたから、まずは揚げもの。それも、普段あまり口に入れない植物にした。
Dscn8892_20210508191401

焼きタケノコ。シンプルに焼いただけに見えるが、焦げ目でコントラストをつけている。葉っぱのデコレーション、タケノコを立てたり寝かせたり、巨岩遺跡のようにレイアウトしている点も良い。見た目もふくめて味なのだと、よく分かる一皿。
Dscn8892_20210508192301
鮭ハラスの炙り。これをラスボスとして注文したのは、ボリューム的にも食感的にも正解だった。大根おろしも、使い勝手がいい(こうして見ると、器がすこし安っぽい)。
酒は、山梨が原産地だという甲斐の茶ハイボール。ワインを二杯も飲むのは、どうも違う。旅先では、酔いすぎて醜態をさらすのが怖い。
トータル4千円ちょっとだったから、もう一皿、もう一杯頼んでもよかった。


非常事態宣言が延長されるらしい。まだ、SNSには「自粛しろ」「みんな我慢しろ」「遊ぶな、外出するな」と念仏のように唱えている人が、チラホラいる。
そういうアカウントを見に行くと、とにかく頑迷固陋で無趣味で笑いがなく、ハナっから人生つまんなそう。他人から指示されないかぎり、車が通ってなくても信号でボーッと、いつまでも待っているタイプ。
こういう人が、自分の人生の退屈さに理由を求めようとすると、「金持ち政治家がズルをしている」「庶民が割をくっている」式の安易な左翼思想にかぶれる。

あと、「医療関係者」を名乗っているアカウントも散見される。
「現場は、必死に頑張っている」「みんな涙をこらえている」など具体性にとぼしい美談を連日ツイートし、たまにうっかり、プレゼント目当てに懸賞リツイートをしてしまう間抜けっぷり。婚活アカウントを多数フォローしているので、何が目当てか丸分かりである。それでも、何かを信じて祈りたいバカは騙されてしまう。

左翼だろうとフェミニストだろうと、注意深くずる賢く戦っているなら、尊敬もしよう。たいていの人間は、ダメなほうへダメなほうへ自分から転がっていって、「どうしてダメになったんだろう? 不公平でしょう!」と激怒している。「権利がある」「差別するな」、これらは何をやっても勝てないダメ人間が真っ先に飛びつくキーワードである。
勝ちたければ、今この瞬間にできる最善のことを直ちにやる。「ちょっとはマシ」なことを無数に重ねていけば、いつかは機嫌よく生きられるよ。それすら面倒がるバカは、救っていられない。

| | コメント (0)

2021年5月 5日 (水)

■0506■

NHKオンデマンドで、『福島モノローグ』を見た。しつこいようだが、またしても松村直登さんのドキュメンタリーである。
Dscn8844
今回は動物のエサやりだけでなく、畑をつくったりキノコから高濃度セシウムが検出されたり、いくつかトピックがある。
初日の出を見にいって、意外と人が多いのに気がつくのは、本当に『ヨコハマ買い出し紀行』そっくり。SFの世界。だけど、初日の出のエピソードはNHK側が仕込んだのではないかと思っている。ちょっと白々しい。

それはさておき、出かける前の松村さんは沸かしたお湯で顔を洗い、丁寧に髭をそる。そういえば、一人でメシを食べているときも、食べ方が綺麗だ。同じような作業服ばかり着ているが、決して汚れてはいない。
身なりが、生き方を語っている。ダメな人は、服がダブダブでヨレヨレ。どんな質素な服であろうと、きちんと着ていることが大事なのだろう。そんな些細なところに、人生観が出る。


あと、人との距離感がすべて均一に保たれている。カッコつけようとか見栄をはろうとか、心の隅にすらない。
Dscn8844_20210505203401
取材スタッフに「おい、大丈夫か」と声をかけるので、取材する側はつい包容力のある松村さんに甘えてしまう。会話する相手の甘えと油断が露呈してしまう。完成された人間は、何もせずとも相手のペースを引き出してしまうのだ。
我が強くて、「俺が、俺が」と主張してしまう人間ほど、無為な相手の無意識におびえ、勝手に自滅していく。松村さんは無意識過剰なので、誰とも均質かつ自由な関係を保っている。焦ったり怒ったりするのは、いつも相手の側なのだ。


そして、両親が残した畑にダイコンやトウモロコシを植える。
Dscn8844_20210505204201
どうも、それらの野菜は食料として自給自足するために育てはじめたようだ。穫れたダイコンは、予想より小さかった。「いちばん陽のあたってほしい季節に、あそこの木がぜんぶ日光を遮った」「だから、こっち側には夏野菜を植えて、向こうに冬野菜を植えようと思う」、さらに空いたスペースがあるので「あっちもトラクターで耕うんして、秋野菜を植える」「だけど、畑として使えるようになるのは何度か耕して、1~2年ぐらい先」。

そういう合理的な予定を、笑いをまじえながら語る。この冷静な計画性も、松村さんの武器のひとつだろう。僕が61歳になったら、1~2年先のことなんて計画できるだろうか? 期待どおりに野菜が育たなかったことに怒り、すべて止めてしまいそうだ。


余談だが、松村さんの食事シーンを注意深く見ていくと、ちゃんと酒の容器がある。検索したら、芋焼酎だった。他にも日本酒の一升瓶、缶ビールの空き缶。やっぱり、飲むんだなあ。富岡町に新しく出来たスーパーで買ったのだろうか?

富岡町は原発作業者、東電関係者の住宅が増えていて、スーパーも出来た。だけど、帰還した住民はわずかだという。
60代をどう過ごそうかなあ、と考えている。今のようにレストランのテラス席でビールを飲み、美術館や喫茶店でゆっくりして……これは数年もすればルーティン化して飽きるだろう。仕事は、あとひとつぐらいジャンルを開拓すれば、年齢相応の仕事を獲得できると思う(そのための50代だ)。でも、何もない場所で、寂しい気持ちを糧にしながら、のんびり一人で生きていくのが最優先のテーマなので……これから、どうしようかなあ。

| | コメント (0)

2021年5月 1日 (土)

■0501■

水木しげる生誕100周年に向けて……東映アニメーションのプロデューサーがこっそり明かす「ゲゲゲの鬼太郎」の秘密【アニメ業界ウォッチング第76回】
T640_903602
『ゲゲゲの鬼太郎』新作映画などについて、東映の永富大地プロデューサーに取材してきました。


丸一週間、『ナオトひとりっきり』()の松村直登さんの動画を探して見ていた。本日は海外のドキュメンタリー、『ZONE 存在しなかった命』を見た。
原発事故後の福島県内で動物保護をしている人たちを追った内容で、最初と最後に松村さんも出てくる。しかし、「学生でももっとマシに撮るだろう?」と呆れるぐらい、カメラはガタガタ、音響は割れっぱなしの酷い低品質だった。犬や猫の残酷な死骸が出てくるので閲覧注意だが、ある意味、勉強になった。

というのも、松村さん以外の動物保護活動の人たちが、胡散臭かったから。大変なことにトライしていると感心するのだが、いくら何でも思想性を喋りすぎなのだ。
F336a58c09bc4410bf335f1e7d0c1644
この映画の大きな欠点だと思うのだが、カメラマンの日本人が、取材している場でストーリーをつくる。動物保護活動をしている人と連携して、一匹の動物の死骸に人間が納得できるような、それっぽい解釈を加えていく。それが、全体の印象を薄っぺらくしている。たとえば犬が餓死していたお金持ちの民家を取材しながら、「大きな家だけれど……」「心は貧しいってことですね」といった具合。
一方、「動物愛護の人たちは自己満足」と言い切る松村さんは、そんな表面的な装飾はしない。「ダメだ」「死んだ」とか、事実しか言わない。松村さんが「死んだ」と言う間、カメラマンの人は「うわあーっ」「悲惨だなあー」と騒いでいる。

牛の遺骨を見せられたカメラマン氏が「これじゃあ、(逃げ出した農家の人たちは)東電のこと悪く言えませんよね?」「東電と同じじゃないか」など、余計なことを話しはじめた時、松村さんは「そうだな」と一言だけ、相槌を打った。この対応が大人だよね。こういう場では、ハイハイと聞く側に回るほうが賢い。その方が、相手を御することが出来る。あれこれ言いたいやつは、好きに泳がせておけば尻尾を出す。
日常生活でも、失敗する人は自己主張が強すぎて、自分で首をしめていくパターンが多い。


映画の終盤、牛の墓場のようになった畜舎を見てまわっていた松村さんとカメラマン氏は、ボロボロになった犬がいるのを発見する。
「こりゃもう、ダメだな」と、いつものように言い捨てる松村さんなのだが、立てなくなった犬を食品用のトレーで運び、軽トラックの荷台に乗せた。そのまま獣医に連れていき、「見捨てておけねえべ」と一言だけいう。「持って2~3日だろう」とも言っていた。
エンドタイトルを見るかぎり、その犬は立ってエサを食べている。その後どうなったかは分からないのだが、少しだけ回復したことは間違いない。

その場でいろいろ言葉を並べるぐらいなら、松村さんはさっさと出来ることをやる。あらためて、そのことを確認できた。ハッシュタグでツイッターデモなどやっている連中とは、まったく別の次元だ。


今週、他に観た映画は、ひさびさに『エイリアン』。これはTSUTAYAでDVDレンタルをしてきた。ヒッチコックを見た後だと、クラシカルな演出が多いと感じる。
5_n
『シャイニング』の後日譚だという『ドクター・スリープ』、Amazonプライムビデオでレンタル。『エイリアン2』のように、前作の舞台をまったく別コンセプトで活用することなく、前作のフッテージを回想シーンとして持ってきたり、ほとんど同じカメラワークを再現したり、ひたすら『シャイニング』を見ていた世代にこびる、今風の懐かし映画だった。
あと、池田敏春の『人魚伝説』か。やはりAmazonプライムビデオでレンタル。

都内の美術館はすべて閉鎖中、テラス席のある店でも酒を出してくれないので、せいぜい井の頭公園駅まで歩いて、なじみの喫茶店に行くぐらいしかない。
179043917_3909523335808218_8772065424663
© adg-theater. All Rights Reserved.
(C)1979 Twentieth Century Fox Film Corporation.

| | コメント (0)

« 2021年4月 | トップページ | 2021年6月 »