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「機動戦士Zガンダム」といえば、ジェリドの愛機「バイアラン」! 400円の低価格キットを組んで、君もジェリドになろう!【80年代B級アニメプラモ博物誌】第7回(■)
あえて、1/220スケールの低価格帯キットを選びました。この連載は自分で持ちこんだものだし、もう次号の原稿も出来てます。
「月刊モデルグラフィックス」2021年3月号も発売されています。連載「組まず語り」99回は増ページで、僕が企画して株式会社MICさんで開発されたプリプラ「妖精ピコ」のテストショットも掲載してもらいました。
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21日木曜日は、神楽坂のギャラリー「√K Contemporary」で「絵画の見かた reprise」を観た後、またもお台場海浜公園へ。
午後3時台にレインボーブリッジのノースルートを歩いて、染まっていく空を眺めながら芝浦ふ頭を目指す。
4時に、芝浦ふ頭駅から徒歩10分ほどのバーに着く。
夕陽ではなく、夕陽に照らされた倉庫街を眺められるテラス席で、クラフトビールを2本飲んだ。
店の外縁にもベンチが沢山あるのだが、やはり店舗で冷えたコップで飲むと自制心がきく。「みっともなく酔いすぎてはいけない」という気持ちが、質の高い時間を連れてくるのだと思う。(先日のお台場のようにビュッフェ形式の雑な店だと、大量に飲んで早く酔おうと焦ってしまう)
西の空を楽しむのであれば、平日の芝浦ふ頭公園は空いているので、そこで缶ビールを飲めばいい。
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今週水曜は、取材のため静岡へ。
雨の降る前日だったが、西の空がきれいだったので駅ビルの屋上で缶ビール。
駅からホテルへ向かう途中の洋食屋で、赤ワイン。この皿は、豚の角煮の唐揚げ。やはり、生ジョッキのがぶ飲みばかりでは精神が廃る。こういうお店で、そこそこ酔ってサッと引き上げるコツをつかまないと。飲み足りなければ、ホテルで缶ビールを飲めばいい。
この日は3千円ほどだったが、これが3万円なら10倍ぜいたくな気持ちになれるのか?というと、そうではないと思う。300円の缶ビールでも、場所や景色を選ぶことで30万円の贅沢になりえる。
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ひさびさに、スパイク・リー監督の『ドゥ・ザ・ライト・シング』を見た。
公開当時は、リーが毎年新作を発表していたこともあり、なんとなく流行りで理解した気になっていた。
今なら分かるのだが、怒っている俳優を撮影するだけでは、怒りは表現できない。『ドゥ・ザ・ライト・シング』は暴動を描いているが、構図も編集もカメラワークもいたって正気で冷静であり、ただ被写体が暴動を起こしたり泣いたり怒鳴ったりしているというだけだ。
グラウベル・ローシャ監督のモノクロ映画で、盗賊が銃を放つシーンで終わる作品があった。そのシーンで、盗賊は何発も銃を撃つのだが、銃口から煙が出て即座に2発目の銃口、3発目の銃口……とぶつ切りのカットを乱暴につないでいる。一発を撃ってから狙いをさだめて……という段取りがなく、同じ構図・同じアクションを叩きつけるように重ねている。
すると、すさまじい勢いで、猛然と銃を撃っている感じが伝わってくる。俳優は何も演技していないのだが、映画の構造が猛り狂っているのだ。構図や編集のメカニズムを駆使すれば、被写体が怒っていなくても、抽象的な「怒り」は表現可能ということだ。映画の構造に分け入って表現しなければ、俳優がいくら人種差別をわめいても通俗的なハリウッド映画と思想は同じじゃないか、と思ってしまう。
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「映画秘宝」の編集長が、ダイレクトメッセージで脅迫的な文章を送っていた件……。
人と人が集まれば、そこに社会が生じてしまい、すなわちモラル・ハラスメントが起きることは避けられない。こういう時に「俺は絶対にあんな変なメッセージを送りつけたりしませんよ」「俺だけは潔白ですよ」と善人ぶるヤツが、最も人間をナメていると思う。
僕はとにかく、人間とは必要以上に関わらない。友人と呼べる数少ない相手とも、そこそこ距離を保って、それぞれに孤独を楽しむ。
しょせん、他人とは分かり合えない。でも、旅行したり作品を観ることによって、もっと高い次元で人間や世界を理解できる。みみっちい人間関係で疲弊するぐらいなら、ひとりで作品に触れに行ったほうがいい。
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