« ■1114■ | トップページ | ■1123■ »

2020年11月21日 (土)

■1121■

日曜日、スーパーフェスティバルに参加したところ、けっこう儲けが出た。国民健康保険税を3万円も払ったのに、まだ何万か余裕がある。そこで、地元の三鷹で一人打ち上げを行った。
125294539_3466026400157916_8512265344050
とある居酒屋にて、まずは生牡蠣。レモン、辛子明太子、ネギの色合いがいい。他に頼んだのは、揚げギンナン、アジフライ、それと、お通しの活け海老の頭と尻尾をサッと唐揚げにしてくれた。これが予想外に美味かった。
8_o
アジフライを“立たせて”いる新聞紙みたいな紙は、わざわざ漫画本をコピーしたもの。こういうレイアウトと演出も、センスいいと思う。
8_o_20201120230601  
あと、半熟オムレツ。これをラスボスと考えると、ビールでは役不足なのでホッピーで迎え撃つ、という選択になった。
最初に頼んだピリ辛こんにゃくと揚げギンナンは使い勝手がいいので、最後まで残しておく。そういうローテーションを考えて、酔いすぎないように配分していくのが面白い(ホッピーはアルコール度数高いので、やや二日酔いになってしまった)。まあ、5千円以上かかるので、滅多にやれない遊びだけど。
あと、地元では滅多に飲まないので、店選びも慎重に数件ほどの候補の中から……、ただし冒険心、開拓心を失わず……。

私は根がオタクなので、妥協すれば「チェーン系の居酒屋でいいや」となってしまう。「ファミレスでビール飲めばいいや」とか。そんなことをすれば、たいへんな自己嫌悪に陥るのは、金のない20代で痛感している。


翌々日の火曜日、最近見つけた井の頭公園駅前の一角に足を向けた。自宅から玉川上水ぞいに、徒歩30分ほどだ。
8_o_20201120231301
個性的な喫茶店が揃っている中から、上品な老婦人がひとりで経営している「千」へ。ハムサンドを頼んだが、6ピースあるサンドを2ピースずつジクザグに配置、左右をオレンジで支えている。
果物といえば、店内に入ってすぐ横の冷蔵庫に、青いリンゴがひとつだけ入っていた。子供じみたケーキ類がぎっしり並んでいるより、僕はひとつのリンゴに絵画性を感じてしまう。こんな品のいいお店なのに、昼時で客は私ひとり。前回は女性客が二人だった。どちらも一人客で、黙々と新聞を読んでいた。
そういう静かなところも、店の魅力なんだろうな。


さて、まだ昼だし天気もいいので、「20代のときに住んでいた池ノ上から駒場東大前、下北沢あたりを散策してみようか?」と思いついた。
ところが、井の頭線に乗ってからスマホのバッテリーが急減して、画像データが消えていることに気がついた。これはおかしい、故障だろう。西永福で折り返し、吉祥寺駅を経由して、三鷹駅前のauショップへ直行した。
すると、画像データは無事であることが分かった。せっかく20代の貧乏時代の思い出の地を歩こうと思っていたのに、こんな実務的なことで時間を浪費してしまって、とても癪だった。

今日一日を実のあるものに変えたかったので、家でスマホの充電と洗濯をすませてから、武蔵境駅へ向かった。
8_o_20201120232501
ジャーン、これである! 明るいうちからテラス席でビール! 武蔵境駅西側の高架下にはセンスのいい店がデザイン的に配置されており、「Ond」は僕にとっては昼飲みポイントである。この日はクラフトビール「Mr.SAKAI」とプレーン味のソーセージ、1500円ちょっと。
まあ、一人飲みはどうしても割高になるので、基本はスーパーかコンビニで安ワインと安いハイボールを買って宅飲みだ。そういう時は80年代のポップスを聞いてセンチメンタルな気分にもなれるが、外でビールを飲みたいときは、何が何でも飲むべきと思う。そのとき考えられる、最高の場所で。それが、僕の王国になる。

その日の夜、肝臓が破裂して死ぬかも知れない。でも、その日その日、小さなパラダイスを卓上につくりあげて満たされた時間を過ごしているなら、今夜人生が終わっても後悔はしない。やりたい仕事はあるが、こうした日々の充実なしに、仕事もへったくれもあるまいと思うわけだ。
だから、そこそこ休肝もする。金のない若い時ほど安酒を鯨飲して、つまらない仕事を二日酔いで休んで、ますます貧乏に陥っていった。


今だって、べつに儲かっているわけじゃない。去年の半分ぐらいじゃないだろうか。なのに、国内旅行と喫茶店と美術館、昼飲みの日々だ。(コロンビア行きの航空券はキャンセルしたが……一体どこにそんな金があったのかと、我ながら不思議に思う)
 
来年の仕事は、いろいろと売り込んではいるが……焦って「何でもいいから仕事ください」と頼みこむよりは、本当にやりたい仕事を自分から提案したほうがいい。なぜか、「生活のためだ」と追いつめられながら、好きでもない仕事を仕方なく受けると、そのお金は早く出ていくような気がする。
いよいよとなったら借金して、そのまま遠くへフラリと旅に出て……帰ってこなくてもいいぐらいに考えている。別に寂しい人生じゃない。ひとりになるために、ここまで努力と工夫を重ねてきたのだから。大金持ちにならなくても、それなりに贅沢な日々を過ごしている。


Twitterで論争に明け暮れているフェミニストの人が、「お前がクソリプを送っている間、私たちはこんなに優雅な暮らしを楽しんでいる」と、リゾート地で食べ放題のお寿司だとかプールサイドでのトロピカルドリンクなんて画像をアップしている(勝部元気さんのことだけど……)。
論争相手に当てこすりする目的で食べ物を自慢しても、そりゃあ不味そうに見えるでしょうよ。あとね、プールサイドでトロピカルドリンクって、勝部さん本心では良いと思ってないよね。通俗的で女性ウケが良さそうなシチュエーションを選んで、トレースしてるに過ぎないんじゃない?
シュナムルさんがクリスマスのイラストをアップした時、七面鳥の丸焼きとワイングラスが描いてあって、失礼ながら「貧乏人が夢見るクリスマスだよな……」と思ってしまった。「ウチのクリスマスは、なぜか日本酒とお好み焼きで祝うんですよー」と言われれば、面白いうえにリアリティが出るのに。そこまで知恵が回らずユーモアに欠けるのが、彼らの限界なんだ。

勝部さんだって、マクドナルドや松屋のカレーの画像をアップして「誰が何と言おうと、これが俺だけの贅沢です!」と言い切れば、すごくカッコいいと思う(そういう自虐ツイートが面白いアカウントを、いくつか知っている)。
「街で女子高生を見かけるだけで興奮してしまう」などと変態丸出しだったころの勝部さんは、俺は今でもまぶしいと感じる。自分だけのパラダイスを実現しようとしていたから。
どうしてフェミ系の人って、そんなに見栄はるんだろうか。私の仕事は管理職で責任重要なポストだとか、年収は高めでクリエイティブな業種で……とかさ。他者への優越感と蔑みが、常につきまとっている。そんなの、ぜんぜん幸せでもなければ豊かでもないじゃない。

僕は、友だちは男ばかり3~4人ぐらい。家族はいないので、正月もひとりで過ごす。大晦日は、どこか寂しい場所を歩いて、いい酒を飲もうと画策している。自由。何にも代えがたい、僕だけの王国。僕は、それを手に入れた。

|

« ■1114■ | トップページ | ■1123■ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ■1114■ | トップページ | ■1123■ »