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2020年9月22日 (火)

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「超時空世紀オーガス」の「モラーバー・マーイ」(アリイ製)を作って、“女性キャラの乗る異世界ロボ”に酔いしれろ!【80年代B級アニメプラモ博物誌】第3回
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今回から、撮影は編集部のスタジオでお願いしているので、これまでよりバージョンアップしました。ノリノリで書いているので、来月分の原稿も出来てます!


金曜日は、友だちの原健一郎氏が展示物に協力している「百才」へ。民家改造のカフェであり、展示スペースもある。
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飲み物を注文してから、座敷で待つ。座敷の奥の棚が、小さな展示スペースになっており、裏手には工房のようなところもある。
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これといって何もない、東村山という立地も込みの「デザイン」だと思う。喫茶店も空間デザインだし、居酒屋で何を注文してどう酔うか考えるのも「デザイン」ではないか、と思える。快楽を調律していく、というか。面白さの設計こそが、人生の醍醐味だろう。
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午後は東村山から所沢を経由して、中村橋へ。練馬区立美術館へ行った。
しかし、展示は今ひとつであった。作品も稚拙なら、展示の仕方も雑で、テープを貼った痕跡などが見えてしまう。区市町村の美術館など、こんなレベルなのだろうか? 
15時ごろ、バスで荻窪に立ち寄って、昼飲みしてしまった。平日、昼から営業している大衆居酒屋で……チェーン系で十分。しかし、これが3000円ぐらいかかってしまう。趣味としては、喫茶店めぐりより破格に高雅だろう。しかし、70歳ぐらいの男女が合コン状態になっていたり、平日昼だからこその風景を楽しめた。


月曜日は、日本橋にリニューアルオープンしたアーティゾン美術館(元ブリジストン美術館)。
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三つのフロアで、3種類の展示。ヴェネチア・ビエンナーレの日本館を90%に縮小して再現した『Cosmo- Eggs| 宇宙の卵』が、ダントツに良かった。
宮古島に残る津波石に取材し、それぞれをモノクロ映像に収めて、室内のプロジェクターに映写。中央にオレンジ色のバルーンが置かれており、それに人が座ると、天井のあちこちに吊られた自動演奏機へ空気が送られて、「ブォー」という不気味なフルート、「カカカカッ」という石か木を打ち鳴らす音が不規則に響く。その音が不気味で、気持ちがいい。
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津波石を撮ったモノクロ映像には音がないが、よく見ると、周囲に鳥が飛んでいたり草木が風に揺れていたり、波が打ち寄せたりしている。静なる動、というか。プロジェクターの背後の壁には、太古の石や島をめぐる短い神話が、独特の書体で刻まれている……が、ついたてのように垂直に突き出した壁をさけながら、洞窟に潜るように歩いていかねば文字は読めない。複雑に構成された空間が、能動性を喚起する。
立ったり歩いたり座ったりして空間に身を浸していると涙腺が緩むほど雄大な、幻想的な空間。他のフロアの展示に飽きて、再び戻ってしまったほど魅了された。
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だが、この展示が面白いのは、単なるヴェネチア・ビエンナーレ日本館の再現ではなく、日本館を作るまでの製作資料を展示した「メイキング」である点だ。
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壁新聞のように、制作過程を記した紙。テクスチャーのある紙に紫色のインクで印刷して、わざとシワが入るように貼ってある。四隅には、金属の細いピンが立ててあり、スクラップ感が増す。
先ほどの90%サイズで再現された日本館は、ベニヤ板が丸出しで建てられている(わざと映画のセットのようにしてあるのだ)。資料類は、ダンボールを重ねた物で囲われている。こうした素材の見せ方、構成の仕方は、書籍編集に通じる物がある。
他のフロアも展示の技術は高いと思うのだが、「Cosmo- Eggs」は何よりも素材が良かった。素材のよさに見合う展示のセンス。それを何時間でも観ていられるのだから、安いものだ。


映画は、配信レンタルでトリュフォーの『華氏451』、『リング』など。映画館には、まるっきり行かなくなった。

Twitterで、リベラルだとかフェミニストだとかの甘ったれた暴言を見ていて、いろいろ沸き起こる感情はあるのだが……。彼らは、他人に対する支配欲を抑制できないがため、彼らが言葉のうえでは嫌悪しているはずの権力側・加害側・いじめっ子と化してしまっているのだろう。見かねる発言は通報しているのだが、暴言系のフェミニストさんのアカウント()が、しっかり凍結されていた。それで十分というか、言い争う気も起きない。
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EX webの連載「社会に萌えキャラの居場所はあるのか?」)は、次回は表現規制サイドに聞くつもりでいたけど、彼らは取材に応じないんだよね。彼らは公平な場での自由な討論になんて興味なくて、自分だけが圧倒的有利になれる特権的な立場が欲しいだけなんじゃない? 他人を支配したい系のクレーマーは、下駄を履かせてもらって勝つことを恥ずかしいなんて思ってないんだよ。

書いていたら腹が立ってきたけど、美術館と喫茶店へ積極的に行くようになってから、自分の日々をどう面白くアレンジするかにしか興味が向かない(笑)。これが、人生の勝利なのだろう。高校~大学時代、まるで多額の借金のようにコンプレックスを抱えて、女性に救われようと涙に暮れていた日々を思うと、ウソのようだ。

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