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2019年3月11日 (月)

■アゼルバイジャン旅行記-6■

■3/7-1 怒りの炎
とにかく、宿泊費を踏み倒そうとしたドロボウのごとく見られてしまったのでね。もう、それ以上の最悪はないだろうと覚悟できて、重度といってもいい風邪を8時間の睡眠で治して、観光に出かけることにした。
バクー郊外、路線バスで一時間のところにある「ヤナル・ダグ」を見るんだ。とにかくね、もうドンドン行くんだよ。ここでめげていては癪だから。
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まず、ホテル近くのバス停から6番バスに乗って、Avresiya Clinicというバス停まで行く。途中、バスの故障だかなんかで全員が降ろされた。通勤時間のせいか、みんなイライラして、関係者に詰め寄っていた。怒るべきときに怒ることは、とても大事だ。
直後に6番バスが来たので、みんな料金を払わずに乗り換えた。そして、Avresiya Clinicは地下鉄駅もある大きなバス停なので迷わずに降りられて、今度は147番バスを待つ。
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これがもう、ひっでえボロバス。だけど、女性に席を譲ると、遠慮なく座ってくれる。小さな子供を抱いたお母さんが多かった。
そして、このバスに30分も揺られていると、ものすごい辺鄙な場所へ行って、大きくUターンしたりするから、「ヤナル・ダグ」って原語で書いたメモを運転手に見せる。言葉はまったく通じないが「まだ降りるな、ここじゃない」と手で制してくれたり、「おう、ここだぞ」と指差してくれたり、ちゃんと意志は通じる。スマホで現在位置は確認できるし、そもそもバスの終点なので間違えるはずないんだけど、やっぱり不安なんだ。Dscn2524_6676
何もない荒野みたいなところに、何か新しい博物館のようなものが建築中で、その奥にヤナル・ダグ。天然ガスが、半世紀以上も燃えつづけている小さな丘がある。Dscn2532_6683Dscn2529_6680
「どこから来ました? 日本? ようこそ!」と、真っ赤な頬の美人さんが歓迎してくれたので、たいていのことはどうでも良くなる。そして、ヤナル・ダグの近くはとても暖かいので、しばらくジッとしていた。

帰りはタクシーかな……と思っていたら、意外にも147番のボロバスが停車していたので、迷うことなく飛び乗って、午後はどこへ行こうか思案する。

■3/7-2 ぬいぐるみ、肉、殉教者墓地
地下鉄駅のある停留所でバスを降りたら、地下通路で、また巨大ぬいぐるみを売ってるんだよ! しかも両手に抱えて、大声で宣伝している。
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スマホで調べて、「殉教者墓地」へ行こうと決める。しかし、その辺りには食べるところがないので、この活気に満ちた場所で昼食にした。小さなレストランに入ったら、ウェイトレスのお姉さんがアゼルバイジャン語でコレとコレね、あと飲み物はコーラ?と勝手に話を進めてくれる。
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肉料理ばかり食べてきたけど、これがいちばん美味かった。野菜につけ合わせたサワークリームが肉汁と溶け合って、また別の味わいになって、残った肉汁をパンで掬い取って、徹底的に食べつくした。たったの4.5マナト(300円)、至福の味。

タクシーを拾って、殉教者墓地へ。
運転手は、もちろん英語は一言も話せなかったが、「日本人か? 日本はいいよね。この俺の車も、日本製だよ」と言っていることは、ジェスチャーで分かる。途中で遠回りしてガソリン・スタンドに寄ったんだけど、「ガソリン代は俺が払うし、遠回りした分は気にしないで」と言っているのも分かった。
30マナト渡すと、「えーと、この10マナトはガソリン代ってこと?」と、多分そういう意味のことを言っていて、10マナト返そうとする。だけど、俺はあなたみたいな誠実な人に儲かってほしいんだよ。
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殉教者墓地から、カスピ海を望む……。そうか、この国へ来て一週間も経ったんだなあ。
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で、殉教者墓地へはケーブルカーで登るものと思っていたが、降りるだけでもOKであった。片道、1マナト。
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写真中央が、ケーブルカーの終点。こうして丘の下から見ると、実際に炎の燃えている殉教者墓地への入り口の上に、悪趣味なヘンテコな建物にしか見えなかったフレイム・タワーが“燃え盛っている”ように見える。
こういう見立ては東洋的だなあ……などと考えながら、ものすごい北風の中、国立美術館を目指す。

■3/7-3 アゼルバイジャン国立美術館
国立美術館では、特別展示として日本展が行われていた。
あまり時間がないので、日本展と撮影代(写真を撮りたい人が支払う)はやめておいた。入場料のみで10マナト。
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でもまあ、それで正解だ。もし写真を撮りながら見て歩いたら、一時間ではすまなかった。それぐらい、濃厚な展示だった。19~20世紀のものが多かったが、「日本か中国のものではないのか?」と誤解するぐらい、東洋的な装飾品がある。
かと思うと、盾や鎧などの武装にはものすごく緻密に彫刻が施されていて、形と装飾との調和とぶつかり合いがあった。本格的なファンタジーアニメをつくろうとしたら、こういう物を見ておかないとダメだ。しかし、客は僕ひとりしかいなかった。もったいない。

なんとか、風邪にもトラブルにも負けず、朝から夕方まで歩きとおすことが出来た。帰りは、ビールとポテトチップスを買って、タクシーで帰った。

■3/8-1 ヘイダル・アリエフ国際空港
翌日は夕方の飛行機なので、ゆっくりと過ごした。
空港のレストランに入ったら、オヤジに「これはどうだ? 美味いぞ。ビールはどうだ?」と薦められて、それはいいんだけど、カードは使えないという。ユーロ札を出したら、高額紙幣以外、ぜんぶ持っていかれた。ヘイダル・アリエフ国際空港を使う人は、3階のレストランには要注意。最後の最後、まさかの国際空港でやられてしまった。
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そして、プライオリティ・パスで入れるはずのラウンジには、いろいろ条件があって入れない。水を飲みたいのだが、自販機でユーロは使えない。キオスクもない。トイレ前の水を飲む機械は壊れたまま……など、飢餓状態で飛行機に乗るはめになった。
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アブダビ空港で、ビールを補給。それからの12時間のフライトは、割とあっという間だった。少し寝られたせいもあるけど、6時間ぐらいに感じた。
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吉祥寺駅へのリムジンバスが出るまで時間があるので、成田空港で赤ワイン。
それにしても、成田空港で働く人たちは「帰りもお気をつけて」とか「おかえりなさい」とか、仕事と関係ない気のつかい方が素晴らしいと、いつも感じる。
そして小田急バスの成田~吉祥寺間は、都内の好きな順路を経由してくれて、いつも空いている。夕方ごろにこのバスに乗ると、何だか感傷的な気分になってしまう。

(おわり)

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