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2018年12月23日 (日)

■1223■

モデルグラフィックス 2019年 02 月号 25日発売予定
Du6ol_uyaenvvu■「組まず語り症候群」第74夜
今回は、松村しのぶさん原型のレジン製ガメラ飛行形態です。
来年は平成ガメラ完結20周年。1995年は『ガメラ』シリーズと『エヴァ』がスタートして、マスターグレードでガンダムが模型化された年です。次世代ゲーム機が各社から発売され、『ウルトラマン』『仮面ライダー』もテレビに復帰して、オタクでいるかぎり決して飽きることのない黄金の日々が10年近くも続いたように思います。

■『ひそまそ』実写化計画
おそらく今回が最終回なので、当初から予定していた品田冬樹さんをお招きしました。タイトルは「品田冬樹とB-CLUB文化」。
模型や立体物が、どれほどアイドルや映像文化と親和性が高いか、あらためて振り返っていただきました。


昨日22日は、『この世界の片隅に』のロケ地を見よう会のため、土浦へ。
48358646_2016202668473637_123921083朝から土浦セントラルシネマズで『この世界の片隅に』を観る都合もあって、前回(9月9日)と同じく、駅前の東横インに宿をとった。前回は駅前のコンビニでおにぎりを買って夕食をすませてしまったが、今回は駅の西側で飲み屋を探してみた。
やはり店舗は乏しいのだが、チェーン系の居酒屋で牡蠣フライと刺身、バルで赤ワインとチーズを味わった。旅先では、ほんの2~3杯で十分に酔えてしまう。

こうして、東京以外に用事のあるときは小奇麗なホテルを泊まり歩いて、喫茶店で時間をつぶしていると、意外と能率よく仕事を進めることも出来るのだが、やはり分不相応な贅沢なのだろう。
土浦から上野までグリーン車に乗車すると、たった二両なのに車内販売があったり、後ろのほうでハイボールを飲みながら話す中年カップルの会話が滋味深かったり、とても楽しかったのだが。ひとり旅が好きだ。


『この世界の片隅に』、映画館で観るのはそれこそ3ヶ月ぶり。
48391252_2016194778474426_635974561映画館は自宅でDVDやウェブ配信を見るのと違い、誰かの意志で、誰かの決めた時間いっぱい、決められた場所に座っていなくてはならない。おのずと、身構えが違ってきて、見せる側の意志を汲み取ろうと集中することになる。
自分でボタンを押して、自分で時間をコントロールできる自宅のほうが、実は受動的に見ているのではないか……。

自宅で観た映画は、クリント・イーストウッド監督の『15時17分、パリ行き』など。まったく見るべきところのなかった映画は、タイトルごと忘れてしまう。


そういえば、土浦で片渕監督はチェックするだけで、いま大変なのは作画の人たち……といった会話を耳にした。
それは、だいぶ事実と異なる。僕らが上手く伝えなくてはならないことだが、監督は自分で特殊効果を描いたり、撮出し素材を徹底的に揃えることで、あの独特の手触り感を生み出している。数学的な計算能力も必要だし、監督だけの持つ技能が全カットに駆使されているのだが、撮出し素材自体、なかなかお目にかかる機会が少ないとは思う。

とにかく、監督は自分でドンドン直してしまうし、ドンドン分け入って歩いていくし、雨が降っていれば傘をさせばいいし夜なら明かりを灯せばいい、というタイプの人だ。「寒いから明日にしよう」ということがなく、細かなところで沢山の我慢を重ねているに違いない。
僕が真に恐れるのは、あの行動力だ。僕のように、今日はいっぱい働いたから明日は酒だ、いや一日寝ていよう――という怠け癖がない。いつの間にか、自分の手で雑事をすませている。人生を無駄にしない。
それが出来ないと、怠け癖のために向上心を失い、性格まで捻じ曲がって堕落してしまうことがある。僕は、それが怖い。「もうオッサンだから」と自嘲するたび、どんどん高度が落ちていく。

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