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2018年4月28日 (土)

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キャラクターデザイナー・吉田すずかが、今だから語るタツノコキャラたちの本当の魅力【アニメ業界ウォッチング第44回】
T640_758130周囲から「ティンカー・ベルのグッズを集めるのは分かるけど、なぜ中年男が『アクビガール』を?」と不審に思われつつも、グッズを集めつづけてきました。
三鷹の駅ビルが『アクビガール』とコラボを始めたとき、「今しかない」とタツノコプロさんにお願いして、純粋に「好き」だけで成立させたインタビューです。だけど、すずかさんのお父さんが元気だったころの熱気のあるタツノコプロの雰囲気が、ちょっと伝わってくるのではないでしょうか。


昨日、出版業界とは無縁な企業で働く友人に誘われて、ある出版社へ行ってきました。話のお題としては、「とあるアニメ作品が個人的に気になっているので、これをどうにかして記事にしたい」。
だけど、アニメ作品だからといってアニメ雑誌に持っていくのは、自分の仕事ではない。この作品を見るべき人は、おそらく「こっち」の世界にいるはずだ……という直感のような動機で、彼は動いていました。出版社にメールして、ブレストの場を設けてもらえたのは、出版とは関係ない友人の功績です。
A誌編集長、B誌編集長が列席しましたが、どちらの方もアニメに詳しいわけではありません。営業局からもひとり出席し、忌憚なく意見をかわし合いました。

するとまあ、「うちのような誌面にアニメの絵が載ったら、確かに面白い」で、その夜には上層部に話をとおして、カラー2ページを獲得してくれたのです。
ブレストの席では「モノクロ半ページ」だったのに、あっという間に話が広がったのです。来月発売号に載ります。


僕はプラモデルの世界で意識的に仕事を広げていますので、昨日出席したメンバー全員に「最近、プラモデルを作りましたか?」と聞いてみました。全員が「模型雑誌の表紙を見ると、とても上手に色が塗ってある。あんなものは自分には作れないので、何年も買っていない」。
だけど、『ガンダム』だけでなく『ワンピース』や『スター・ウォーズ』のようなメジャー・キャラクター、最近では『パシフィック・リム』まで塗装不要のプラモデルになっている。飛行機や艦船模型でも塗装不要でクオリティの高いものが売られている。そこをもっとアピールしないと「上手に作れないから、自分はプラモデルとは関係ない」という思い込みを打破できません。

プラモデルだから、とにかく模型雑誌にプレスリリースを送っておけばいいだろう……では、ぜんぜん広がりません。そして、「上手く作れないから」なんて理由で模型に興味をもってもらえないのであれば、「上手く作れる人だけが得をする」状態はよろしくないわけです、簡単な話ですよね?
だから、作例をいっさい作れない、塗装すら出来ないエアブラシすら持っていない僕が、模型メーカーに取材に出かけて、公式に製品のキャッチコピーを依頼されたり、好き勝手をやる必要があるのです。
「下手だから」という人たちにだって、発言権はあるし、興味を持ってもらいたい。彼らを「初心者」として最下層に位置づけている以上、どんどん窮屈な息苦しい世界になっていく。
世界を広げるためには、模型と直接のつながりがない媒体へも、どんどんアピールしなくてはいけない。メーカーにその体力がないなら、僕のようなどこにも属していないフリーランスが繋ぎますよ。仕事なんて待つものじゃない、自分で作るものです。


アニメに話を戻すと、ビッグヒットしたタイトルを持つ大手メーカーさんは、どうしてあんなに居丈高な態度になってしまうのですか? 大手の版権窓口は、どこもたいてい、僕は酷いと思っています。お役所みたい。エンタメやってる人たちの態度じゃないですよ。
いろんな働き方をしている人たちが、アニメで何かやりたい、大好きなあのアニメと私たちの仕事が繋がるんじゃないか?と考えてらっしゃいます。まったく意外な、まったく異業種の方たちが興味を持ってアイデアを出してくれたのに、ほとんど門前払いをくらう例をいくつか見ましたし、自ら経験もしました。

だから、僕はアニメの仕事を減らし気味にしています。長い時間をかけて信頼関係を築けた版権元さんとだけ、こまめに連絡をとりあって、積極的に企画を提案しています。
大ヒット・タイトルを抱えているから態度がでかくなって新参者を排除するなんて、あまりに愚かしい。「あの作品は、あそこが版権窓口だから、やめとこうぜ」「不愉快な思いをするだけだ」なんて話は、よくしています。

ヒットしたから勝ち組で偉そうにできるとか、プラモが下手だから黙ってなきゃいけないとか、そういう窮屈な世界がイヤだから、趣味があるはずですよね? 楽しく、自由に、豊かに生きたいはずですよね?
だったら、もっともっともっと、いろいろな立場の人たちと、どんどん会って話しましょう。僕ひとりでは解決できない問題でも、まったく違う世界の人たちがヒョイと答えを出してくれます。思いがけない価値観を教えてくれます。僕はそういう雑多な、いろいろな人たちが混生する世界で息をしていたいんです。

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