■0414■
スター・ウォーズ モデリング アーカイヴII 発売中
●全キット・レビュー
『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』『ローグワン』も含めて、限定の色替えキットは除いて、すべて組みました。去年から、えんえんと組んでは書き組んでは書き……で、気がついたことはすべてメモしてあります。購入の参考にどうぞ。
●「旧三部作も新三部作も全肯定! 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は、みんなを幸せにする映画!」
『ローグワン』の登場メカ、人物(女優)、惑星を吟味しながら、評判の悪い新三部作を我田引水的に引き立てた見開きコラムです。
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この本の全キットレビューは、とにかく素組みです。色は塗りませんし、シールも一部にしか貼っていません。ニッパー一本のみ、最低限の材料でどこまで面白がれるか?というスタンスを貫いています。
『スター・ウォーズ』はミニチュアSFX映画なのだから、映画をお手本に塗装するのが王道の楽しみ方であることは間違いないです。
だけど、「お手軽な組み立てホビー」としてバンダイのプラモデル製品は先鋭化しています。ダボ穴は前後左右を間違えないよう、形が工夫されています。細かなディテールを少ない手順で組み立てられるよう、パーツ分割も高度に効率化されています。そこをスキップして「どうせ接着して塗装するのだから関係ない」では、メーカーがどんな製品を提供してくれたのかを無視することになり、レビューになりません。
塗装技術のない人、時間がないから形になればいいやという人を切り捨てず、しっかり寄り添うことは模型誌の義務です。
『ローグワン』の登場メカ、人物(女優)、惑星を吟味しながら、評判の悪い新三部作を我田引水的に引き立てた見開きコラムです。
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この本の全キットレビューは、とにかく素組みです。色は塗りませんし、シールも一部にしか貼っていません。ニッパー一本のみ、最低限の材料でどこまで面白がれるか?というスタンスを貫いています。
『スター・ウォーズ』はミニチュアSFX映画なのだから、映画をお手本に塗装するのが王道の楽しみ方であることは間違いないです。
だけど、「お手軽な組み立てホビー」としてバンダイのプラモデル製品は先鋭化しています。ダボ穴は前後左右を間違えないよう、形が工夫されています。細かなディテールを少ない手順で組み立てられるよう、パーツ分割も高度に効率化されています。そこをスキップして「どうせ接着して塗装するのだから関係ない」では、メーカーがどんな製品を提供してくれたのかを無視することになり、レビューになりません。
塗装技術のない人、時間がないから形になればいいやという人を切り捨てず、しっかり寄り添うことは模型誌の義務です。
そもそも、接着剤を使わなくても気軽に組み立てられることが、一般の『スター・ウォーズ』ファンに伝わってないとしたら、それは大変な損失です。
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「この通りに作って塗れば、作例と同じものが皆さんの手に入りますよ」と、指導するのは良いんです。そのまま地続きで、「個性を出そう」「自分だけのプラモを作ろう」などと矛盾したことを言うと、そこで行き詰ってしまう。別のベクトル、「個性なんて出したくない」「誰が作っても同じになるプラモが欲しい」で何がいけないの?と思います。
自分に正直になる、という簡単そうなことが、実は日本では難しい。
■
ワンダーフェスティバル上海に参加された方たちが、口々に良い意味でのカルチャーショックを語り、現場にいなかった僕には、一言も返す言葉がありません。
ホビー業界、プラモ業界は血行不良に陥っているのかも知れません。90年代後半に完成品フィギュアのブームが巻き起こったのは、それまでプラモデルにもガレージキットにも触れてこなかった人たちが、アニメやゲームから流入してきたからだろうと思います。
それ以前は、美少女フィギュアですら「知識と技術を磨いて、最終的にはガレージキットを作ろう」「そこがゴールだ」という職人気質、一本道の世界だったと思います。00年代前半、高品質な完成品が万単位で売れたことにより、モデラーの常識は覆されたはずです。
その観点に立つと、「プラモデルや組み立てキットの歴史は20年しかない」という言い方も出来るのです。ここ2~3年、食玩やガシャポンで増えている比較的安価な組み立てキットは、20年前にこの世界に入ってきた人たちに向けられているんじゃないでしょうか。
バンダイが高額製品で色分け・スナップフィットを徹底させはじめたのも、やはり20年ちょっと前です。
なので、今はゴールを設定しない。それぞれ、ゴールは曖昧なままにしておく。スッと離れたり、またスッと戻ってこられるフットワークの軽さを尊重すべきです。
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「この通りに作って塗れば、作例と同じものが皆さんの手に入りますよ」と、指導するのは良いんです。そのまま地続きで、「個性を出そう」「自分だけのプラモを作ろう」などと矛盾したことを言うと、そこで行き詰ってしまう。別のベクトル、「個性なんて出したくない」「誰が作っても同じになるプラモが欲しい」で何がいけないの?と思います。
自分に正直になる、という簡単そうなことが、実は日本では難しい。
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ワンダーフェスティバル上海に参加された方たちが、口々に良い意味でのカルチャーショックを語り、現場にいなかった僕には、一言も返す言葉がありません。
ホビー業界、プラモ業界は血行不良に陥っているのかも知れません。90年代後半に完成品フィギュアのブームが巻き起こったのは、それまでプラモデルにもガレージキットにも触れてこなかった人たちが、アニメやゲームから流入してきたからだろうと思います。
それ以前は、美少女フィギュアですら「知識と技術を磨いて、最終的にはガレージキットを作ろう」「そこがゴールだ」という職人気質、一本道の世界だったと思います。00年代前半、高品質な完成品が万単位で売れたことにより、モデラーの常識は覆されたはずです。
その観点に立つと、「プラモデルや組み立てキットの歴史は20年しかない」という言い方も出来るのです。ここ2~3年、食玩やガシャポンで増えている比較的安価な組み立てキットは、20年前にこの世界に入ってきた人たちに向けられているんじゃないでしょうか。
バンダイが高額製品で色分け・スナップフィットを徹底させはじめたのも、やはり20年ちょっと前です。
なので、今はゴールを設定しない。それぞれ、ゴールは曖昧なままにしておく。スッと離れたり、またスッと戻ってこられるフットワークの軽さを尊重すべきです。
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