■0313 日本リトルシニア中学硬式野球協会関東連盟へ行ってきた■
野球大会で、稲村亜美さんが中学生選手たちに揉みくちゃにされた件。現場にいた選手たちの、あまりに無反省な下卑たツイートが許せず、昨日夜、大会を中止するよう改めて日本リトルシニア中学硬式野球協会関東連盟にメールした。今朝になっても返事がなかったため、東京駅日本橋口すぐ、サピアタワーにある日本リトルシニア~関東連盟の事務所へ行ってきた。もちろん、アポなしである。
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オフィスエリアの受付で、「アポはないのですが、メールの返事を聞きたい」とお願いしたところ、関東連盟事務局長の三木慶造さんという方が、「事務所はごった返しているので、受付までうかがいます」と降りてきてくださった。
ビルの二階に座れる場所があるというので、ベンチで少しだけ話をすることが出来た。
単刀直入に「大会を中止にできないのでしょうか?」と聞いてみた。
ちょうど昨日、事務局内で今後の対応を協議していたそうで、「中止すべき」との意見も出たそうだ。しかし、始球式は10日に行われたものの、大会そのものは2月から継続しており、今から中止にするのは難しいとのこと。ただ、上層部内で「中止すべき」という意見も出たことを、三木さんは強調してらした。
ただ、連盟として「何も考えていないわけではない、事態を重く受け止めている」ことを示すため、とりあえず公式HPに謝罪文(■)を掲載したとのこと。
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それ以外の対応としては、各チームに向けて注意勧告をメールで送信したとのこと。
ただし、その注意内容が選手に伝わるのは、今週末の大会での冒頭になるようだ(連盟の主催する大会は、土日しか実施していないため)。もうひとつ、とても気になっていたTwitterでの発言について聞いてみた。事件後、選手たちが「全員倒れて稲村亜美も倒れて、俺っちチームのやつの上に乗っかってた」「みんなで突っ込んで稲村亜美を抱きついてた」など、面白がってツイートしていた。分かりやすいよう、何枚かコピーして持っていった。
三木さんは「これには、本当に困りました」「これでは痴漢行為やセクハラがあったと思われても仕方がない」と眉をしかめ、それぞれ誰がツイートしたのか本人特定したので、すでに選手たちに個別に注意したとのこと。アカウントが消えていたりするのは、そのためではないだろうか。
「稲村さんはテレビなどで何でもないと言ってくださっているが、我々の認識不足があったのは事実だし、プラカードより前には出ないように注意したのに選手たちが決まりを守ってくれなかったことにショックを受けている」と、三木さんはため息をついてらした。抗議のメールにはすべて目を通しているが、取材や電話の対応で、返事ができていないとのこと。
これ以上、連盟を責めても意味がないように感じ、サピアタワーを後にした。「こんな遠くまで来ていただいて申し訳ありません」と、三木さんは頭を下げた。
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この件の最大の問題は、野球選手ならば「グラビアアイドルに集団でたかって、もし触っても問題にならない」「とりあえず俺らは絶対に責められない」、そうした身分差別、優越的な社会通念が常識化していることだ。
神宮球場の地獄図は、日本社会の縮図だと思う。つまり、大人から身分を保証され、体力的に優れた男たちは、女性をどうしようと決して咎められない。社会的なパワーバランスが性犯罪を引き起こし、温存する。やり放題だ。
二年前、警視正が痴漢行為をした事件を思い出した(■)。この件は示談で収束し、警視正は告訴されず、罪に問われなかった。
四年前、新宿で多数の女子学生が昏倒した事件(■)。有名大学のスポーツサークルが関与していた。だが、誰も罪に問われなかった。
国内では警察官や教師の性犯罪、世界的にはカトリック教会の神父による児童への性虐待が後をたたない。社会的身分が高ければ高いほど、性犯罪は多くなる。だが、権威に立ち向かう人は少ない。こうまでありありと敵の存在が明確なのに、どうして誰も怒らないのだろう? 権力が怖いから? 勇気がないから?
今朝も、こんなことがあったよ。“警官逮捕、異例の非公表「被害女性への配慮」”(■)。権力側は優遇されている。やりたい放題。こんな世の中で、本当にいいの?
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