■0128■
タイムボカンシリーズ 逆転イッパツマンCOMPLETE BOOK●インタビュー① 笹川ひろし×小山高男(現・高生)
●インタビュー② 押井 守
●インタビュー③ 天野嘉孝(現・喜孝)
合計4名の方たちにインタビューさせていただきました。押井さんの絵コンテも掲載されており、ちょっとしたコラムも書かせてもらっています。
内容はエピソードガイドや膨大な設定資料のほか、キャラクター原案やメカ作画の分析、オープニング絵コンテや関連グッズの紹介など、「これ以上は不可能」というぐらい完璧な資料集となっています。
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レンタルで、サム・ペキンパー監督の『ワイルドバンチ』。
これもまた、中学時代にテレビで観たぐらいで分かった気になっていた一本。
冒頭とクライマックスに、数十人が入れ乱れた尽きることのない銃撃戦がある。適当に「撃つ」「撃たれる」画を繋いでいるのではなく、誰が誰を撃ったか、なるべく因果関係が分かるように編集している。最初に肩や足を撃たれ、次に胸を撃たれて倒れるといった段取りを丁寧に踏んでいる。
馬に乗った男が大きくフレームインしたかと思うと、二階のベランダから床ごしにライフルを撃つ敵がいる。床に穴があく、もうひとつあく、あわてて馬で逃げようとする、追いかける……といったプロセスをワンカットずつ割って、一秒以下のフレーム数で繋いでいく。
また、建物の屋上で撃たれた男が地面に落下するのを、3カットに分けて、他の銃撃の合間にはさんでいる。その落下するカットはスローモーションだ。
さらに、馬に乗って逃げようとする男が撃たれて、洋服屋の中に倒れる。ガラスが割れて男が店内に倒れこんでくるカットを、四つに分けて、その間に、やはり別々の銃撃戦が入る。馬と男がガラスを破って倒れる派手なカットは、やはりスローモーションで撮られている。
つまり、ここには一秒間24コマの世界と一秒間48コマ、あるいは72コマ以上の世界とが共存している。男が屋上から落ちる、馬が洋品店に突っ込むアクションは、他のカットを見せている間に終わってしまうほど短いはずだ。だが、スローモーションで撮ることによって、他のカットと併走可能になっている。
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すさまじい銃撃戦の中、砂埃の中を抱き合って立っている幼い子供たちがいる。彼らのアップの次に銃撃戦がつづくと、まるで子供たちが間近に銃撃戦を目撃しているかに見える。
だが、その視覚効果が錯覚にすぎないことは、1922年にレフ・クレショフが証明している。一秒間のアクションを48コマで撮影して時間を引き延ばすことも、いわばルール違反だ。だが、映画という手続きによってしか存在できない純度の高い「映画的な」時間と空間が、『ワイルドバンチ』の銃撃シーンには露呈しているといえる。
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アニメ映画『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』、どうも今週金曜(2/2)で終わってしまうらしい。Twitterで本国公開時から情報発信していたアカウント、「大聖の水道工場」さんの作成したキービジュアル(■)に心が震えた。転載させていただきます。
中国で大ヒットしようと、それが日本国内でのセールストークにならないことは百も承知だ。マスコミ試写に来ていたはずの業界人たちは、この映画を黙殺した。悪いんだけど、「見る目がない」ね。話題性が保証されてないと何も動こうとしないあなた方の情けなさ、ぜんぶ上に書いてある。
お客さんや読者さんのこと考えて仕事してるかよ? 上司のごきげんがとれれば、自分の名前に箔がつけば……そんなことばかり考えて仕事した気になってないか? 映画が存在するのも公開されるのも、世の中を良くするためだよ。俺たちの仕事も、記事を読んでくれる人たちの心をちょっとでも明るくして、世間の風とおりをよくして、良い方向へ回すためだろう?
どうやら、そう考えている人が少ないようで、ガッカリさせられる局面が多いんだが……。
内容はエピソードガイドや膨大な設定資料のほか、キャラクター原案やメカ作画の分析、オープニング絵コンテや関連グッズの紹介など、「これ以上は不可能」というぐらい完璧な資料集となっています。
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レンタルで、サム・ペキンパー監督の『ワイルドバンチ』。

冒頭とクライマックスに、数十人が入れ乱れた尽きることのない銃撃戦がある。適当に「撃つ」「撃たれる」画を繋いでいるのではなく、誰が誰を撃ったか、なるべく因果関係が分かるように編集している。最初に肩や足を撃たれ、次に胸を撃たれて倒れるといった段取りを丁寧に踏んでいる。
馬に乗った男が大きくフレームインしたかと思うと、二階のベランダから床ごしにライフルを撃つ敵がいる。床に穴があく、もうひとつあく、あわてて馬で逃げようとする、追いかける……といったプロセスをワンカットずつ割って、一秒以下のフレーム数で繋いでいく。
また、建物の屋上で撃たれた男が地面に落下するのを、3カットに分けて、他の銃撃の合間にはさんでいる。その落下するカットはスローモーションだ。
さらに、馬に乗って逃げようとする男が撃たれて、洋服屋の中に倒れる。ガラスが割れて男が店内に倒れこんでくるカットを、四つに分けて、その間に、やはり別々の銃撃戦が入る。馬と男がガラスを破って倒れる派手なカットは、やはりスローモーションで撮られている。
つまり、ここには一秒間24コマの世界と一秒間48コマ、あるいは72コマ以上の世界とが共存している。男が屋上から落ちる、馬が洋品店に突っ込むアクションは、他のカットを見せている間に終わってしまうほど短いはずだ。だが、スローモーションで撮ることによって、他のカットと併走可能になっている。
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すさまじい銃撃戦の中、砂埃の中を抱き合って立っている幼い子供たちがいる。彼らのアップの次に銃撃戦がつづくと、まるで子供たちが間近に銃撃戦を目撃しているかに見える。
だが、その視覚効果が錯覚にすぎないことは、1922年にレフ・クレショフが証明している。一秒間のアクションを48コマで撮影して時間を引き延ばすことも、いわばルール違反だ。だが、映画という手続きによってしか存在できない純度の高い「映画的な」時間と空間が、『ワイルドバンチ』の銃撃シーンには露呈しているといえる。
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アニメ映画『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』、どうも今週金曜(2/2)で終わってしまうらしい。Twitterで本国公開時から情報発信していたアカウント、「大聖の水道工場」さんの作成したキービジュアル(■)に心が震えた。転載させていただきます。

中国で大ヒットしようと、それが日本国内でのセールストークにならないことは百も承知だ。マスコミ試写に来ていたはずの業界人たちは、この映画を黙殺した。悪いんだけど、「見る目がない」ね。話題性が保証されてないと何も動こうとしないあなた方の情けなさ、ぜんぶ上に書いてある。
お客さんや読者さんのこと考えて仕事してるかよ? 上司のごきげんがとれれば、自分の名前に箔がつけば……そんなことばかり考えて仕事した気になってないか? 映画が存在するのも公開されるのも、世の中を良くするためだよ。俺たちの仕事も、記事を読んでくれる人たちの心をちょっとでも明るくして、世間の風とおりをよくして、良い方向へ回すためだろう?
どうやら、そう考えている人が少ないようで、ガッカリさせられる局面が多いんだが……。
「気が変わりやすいやつ、過去を捨てられぬやつ、真面目な顔で出鱈目を言ってるやつ、いい加減に生きているやつ、堕落しているやつ、始めを恐れ、終わりも恐れているやつ」、ヒーローが死んだと聞いて喜んでいるやつ。「キミもその中の一員?」
世の中でいちばんみっともないのは、勇気がないことだよ。違うかい?
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