■0725■
月刊モデルグラフィックス2017年9月号 本日発売

今回は、カバヤ『アイドル天使えり子』の食玩、『美少女戦士セーラームーンR』のガシャポンを取り上げて、「インジェクション成形された美少女の着衣」に、しつこく迫ります。
●MG HEADLINE TOPICS
先日のイベントでも取り上げた、インジェクション・キットとして再生されたPVCフィギュア「霞 C2ver.」について書きました。
●バンダイ1/72 ミレニアム・ファルコン 開発者座談会
早朝から静岡まで取材に行きまして、開発チームに疑問をぶつけてみました。今回の前編は、ちょっと攻撃的・懐疑的かも知れませんが、外部スタッフであり、実質、本キットの“原型制作者”とも呼ぶべき鷲見博さんの研究心と情熱に打ちのめされた一日でした。
そして、「PLAMAX 霞」は13年前のフィギュア製品のスケールモデル。「1/72 ファルコン」は40年前の撮影用プロップのスケールモデルです。「模型の模型」である点に、留意してください。
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さて、カップヌードルの『魔女の宅急便』CMについて日清食品に取材したところ(■)、Twitterで「本当は好反響ではないんだろう」といったツイートが散見されました。悪質なものでは、「ライターがウソ記事を書かされている」といったニュアンスのツイートもありました。
まず、この記事は僕自身が「どういう経緯でアニメが出来たのか」知りたいと思い、自分で取材を申し込みました。どこかから、依頼があったわけではありません。
最初はメールで回答が来たので、「そうではなく、直接会ってお話を聞きたい」と、粘り強く交渉しました。正直、先方にはウザがられていたと思います。
ですから、「本当は好反響ではない」と本気で思う方は、日清食品に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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さて、カップヌードルの『魔女の宅急便』CMについて日清食品に取材したところ(■)、Twitterで「本当は好反響ではないんだろう」といったツイートが散見されました。悪質なものでは、「ライターがウソ記事を書かされている」といったニュアンスのツイートもありました。
まず、この記事は僕自身が「どういう経緯でアニメが出来たのか」知りたいと思い、自分で取材を申し込みました。どこかから、依頼があったわけではありません。
最初はメールで回答が来たので、「そうではなく、直接会ってお話を聞きたい」と、粘り強く交渉しました。正直、先方にはウザがられていたと思います。
ですから、「本当は好反響ではない」と本気で思う方は、日清食品に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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あのCMが嫌いだ、というのは自由です。僕は、あのCMを気に入って、スタッフを調べてみたら、高橋裕一さんや竹田悠介さんといった確かなキャリアを持つ方たちがメインを固めていたので、ますます好きになったわけです。その逆に、「誰がつくっていようと嫌いだ」という気持ちは分かります。
「自分の嫌いなCMが好評なのは、納得がいかない」「腹が立つ」も、自然なリアクションです。しかしながら、「好評というのはウソ情報で、実は裏がある」と考えはじめたら、陰謀論になってしまう。自分の気に入らない選挙結果が出ると、「不正選挙に違いない!」と騒ぎだす人、いるでしょ? あれと同レベルですよ。
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『君の名は。』は東宝が数字を水増ししていて、実は250億も収入なかったんですよ。本当は20億も稼いでませんでした。……というデマがあったとしたら、喜ぶ人は多そうですね。
「あんなものが、どうしてヒットするの?」と同世代以上の人にさんざん言われたけど、それは僕やあなたがターゲットから外されているから分からないのであって、ヒットした事実だけは認めないといけない。
だけど、その「くやしいけど認めざるを得ない」のが嫌なんだよ、みんな。だから、監督の不倫報道で溜飲をさげる。「そら見たことか」「しょせん、ヒット作をつくっていても凡人なんだな」「天狗になってる監督、いい気味だ」と、自らを蝕んでいるニヒリズムを満足させる。
あきらめがあるんですよ、根底に。この世はどうせ良くならない、世の中に努力が実った人間なんていない、立派そうにしているヤツは必ず裏でズルをしている。
世の中をよくしたいはずの人が、悲劇がおきればおきるほど「ほら、やっぱり!」と悦に入ったり、被害を大げさに吹聴して回るのは、しばしば目にする光景です。
余談ですが、生徒に「飛び降りろ」と発言した教師に、保護者から処分撤回の嘆願署名が集まりました。そこまでは、報道を信用するかぎり、問題ないんです。
だけど、Facebookで顔と名前を消した保護者の発言(の画像)で、一気に風向きが変わったでしょ? リンク元もなく、客観的に検証不可能な、責任の所在の分からない情報のほうが、受け入れられやすくなってきている気がして、それがいちばん怖いです。
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何を見ても「パクリ」「ステマ」と脊髄反射する人って、自分だけは騙されないと思ってるんでしょうね。「分かったぞ、理解できたぞ」って瞬間こそ、いちばん危険というか……もっとも注意深くなるべきではないでしょうか。映画を見ていても、ニュースを聞いていても。
「自分の嫌いなCMが好評なのは、納得がいかない」「腹が立つ」も、自然なリアクションです。しかしながら、「好評というのはウソ情報で、実は裏がある」と考えはじめたら、陰謀論になってしまう。自分の気に入らない選挙結果が出ると、「不正選挙に違いない!」と騒ぎだす人、いるでしょ? あれと同レベルですよ。
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『君の名は。』は東宝が数字を水増ししていて、実は250億も収入なかったんですよ。本当は20億も稼いでませんでした。……というデマがあったとしたら、喜ぶ人は多そうですね。
「あんなものが、どうしてヒットするの?」と同世代以上の人にさんざん言われたけど、それは僕やあなたがターゲットから外されているから分からないのであって、ヒットした事実だけは認めないといけない。
だけど、その「くやしいけど認めざるを得ない」のが嫌なんだよ、みんな。だから、監督の不倫報道で溜飲をさげる。「そら見たことか」「しょせん、ヒット作をつくっていても凡人なんだな」「天狗になってる監督、いい気味だ」と、自らを蝕んでいるニヒリズムを満足させる。
あきらめがあるんですよ、根底に。この世はどうせ良くならない、世の中に努力が実った人間なんていない、立派そうにしているヤツは必ず裏でズルをしている。
世の中をよくしたいはずの人が、悲劇がおきればおきるほど「ほら、やっぱり!」と悦に入ったり、被害を大げさに吹聴して回るのは、しばしば目にする光景です。
余談ですが、生徒に「飛び降りろ」と発言した教師に、保護者から処分撤回の嘆願署名が集まりました。そこまでは、報道を信用するかぎり、問題ないんです。
だけど、Facebookで顔と名前を消した保護者の発言(の画像)で、一気に風向きが変わったでしょ? リンク元もなく、客観的に検証不可能な、責任の所在の分からない情報のほうが、受け入れられやすくなってきている気がして、それがいちばん怖いです。
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何を見ても「パクリ」「ステマ」と脊髄反射する人って、自分だけは騙されないと思ってるんでしょうね。「分かったぞ、理解できたぞ」って瞬間こそ、いちばん危険というか……もっとも注意深くなるべきではないでしょうか。映画を見ていても、ニュースを聞いていても。
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