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2017年6月 5日 (月)

■0605■

たまには最近の映画も見ようと思い、中国=フランス合作映画『北京の自転車』をレンタル。
O0800052810999738462農村から上京してきた青年が、宅配業に就職するが、仕事道具である自転車を盗まれてしまう。盗まれた自転車は、ガールフレンドのいる男子高校生の手に渡っていた……というプロットが複雑で、オムニバスのように、何本かの独立したプロットが併走するのかと混乱してしまう。

それほどまでに、個々のカットの撮り方が上手い。
映像って、僕らの頭の中に像を結ぶはずの文芸的プロットを瓦解させてしまうほど強力なんですよ。


ワンカットごとの完成度にこだわりすぎてないかと思ったんだけど、高校生がガールフレンドを奪われて、恋敵に暴力をふるうまでの流れは、面白かった。
高校生は、ガールフレンドとライバルの2人を待ち伏せている。壁と壁のあいだに、2人が仲よさそうに自転車で通過するのが見える。壁と壁のあいだしか視界がないので、2人の姿を一瞬しか見ることができない。高校生が、2人の関係から排除されている事実が、この左右を断ち切られた冷徹な構図から伝わってくる。

つづいて、高校生は自転車に乗りながら移動し、遠くで走っている2人の姿を見ている……が、それは自転車のスポークごしの映像である。
鋭い金属のスポークが放射状に走っているので、どこかギロチンのような切断性が画面に加わる。「あ、物騒なことが起きるぞ」と直感させられる。

だからね、映画ってそういう語り口が機能している、的確にドライブしているときが楽しいわけです。ストーリーのオチなんてものは、オマケです。


スポーツ嫌いな中学生半減の目標に波紋 ヒャダインさん「体育が嫌なのは恥をかかされるから」
ずっと前から書いているように、僕は対人恐怖というかパニック発作のようで、人前に出ると緊張して猛烈に発汗してしまうことがある。27年間、精神安定剤を服用しています。
原因をいろいろ考えてみるんだけど、まず、幼いころに父親が怖かったこと。もうひとつは体育の時間に、教師に恥をかかされ、みんなに笑われ、涙が出るほどくやしい思いをしたことだ。あれは、自尊心を根こそぎ奪われるよ。

中学~高校って、いちばん自己肯定感が必要な時期じゃないですか。水泳や球技ができなくて苦しんでいるのに、教師が「おい、廣田は何やってんだ?」と指さして、クラスのみんなが爆笑する。体育の得意なイケメンどもが「すっこんでろ」「邪魔」と怒鳴る。
はっきり言います。いまだに立ち直ってないです。いまだに自信が持てないし、いまだに集団や組織や他人が怖いです。


ひとつ、ゆるぎなく正しいことがある。
体育の授業など、サボってOK。親や教師が何を言おうと、いっさい耳を貸さなくてOK。僕は水泳がイヤだったので、ワンシーズン、まるまる仮病でサボりました。教師に呼び出されて「苦手なことから逃げるな」と説教されたけど、「ふーん」って聞き流しました。

いま体育のせいで苦しい思いをしている子たちに言いたい。
どんどんサボって、自分の好きなこと、得意なことを伸ばそう。君は、親や教師やスポーツ庁とやらの持ち物ではない。自由。かぎりない自由が、生まれた瞬間から君に与えられている。いつ起動させてもいい。決して誰にもアンインストールできない、君のための特権的アプリ、それが自由。

ていうか、スポーツ庁って何? 中学生の自由を抑圧するのが目的なら、俺にも考えがあるよ? 
だからね、もし必要なことがあるとしたら、国や機関が何を決めようと、その決定が不服なら戦うための勇気を出してほしい。大丈夫、いつも使ってないだけで、「行動力」は誰にでもあるよ。

(C) Columbia Pictures

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