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2017年6月25日 (日)

■0625■

月刊モデルグラフィックス 2017年8月号 発売中
Dc_wbfavyaaipdg●序文「HGUCバーザムが逆照射する、ガンプラという文化」執筆
●インタビュー「バーザム語り場外乱闘!」構成

後者は、超音速備忘録()のからぱた氏に登場してもらいました。「作例を載せました」「開発者にもインタビューしました」だけでは、バーザムが発売されたことの事件性を証明することはできないように思ったので、「ガンプラ(ロボット・キャラクターの組み立てキット)を作るとは、そもそもどういう体験なのか」、語ってもらいました。
結果、特集全体を裏から有機的に貼り合わせる、接着剤のような役割を果たしてくれたと思います。

●組まず語り症候群 第56夜
今回はASUKA MODELの1/24カーモデル用アクセサリー、三種類を取り上げています。


【懐かしアニメ回顧録第31回】“見る”ことと“聞く”ことで深化する「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」の世界
この土日は、アキバ総研に記事が大量にアップされますが、このコラムだけは、ぜひ読んでください。
カットワークや構図については、ほぼまったく触れていません。アニメーションに映されているものは、実写の被写体とは質が異なるので、カットワークや構図の効果については慎重になるべきでしょう。

その代わり、誰が何を見たり聞いたりしたのか、脚本レベルのことを検証しています。
アル少年がビデオカメラでガンダムの秘密に触れ、それが物語の序盤を牽引していることは、誰にでも分かると思います。
終盤でも、やはりビデオカメラが重要な小道具となります。アル少年のビデオカメラで撮られたバーニィの遺言を、われわれは“アル少年の代わりに”直視して、バーニィの死がいかに無駄であったか、そうとは知らずに彼がどれほど真摯に戦いにおもむいたのかを眼前に叩きつけられて、呆然とするわけです。
だから、アル少年にとっての戦争は、ポケットに入るほど小さなビデオカメラの中に秘められている。
あるいは、ビデオカメラが「戦場」への入り口と出口の役割を果たしている……という受けとり方もできるでしょう。

ただ、僕は空港で酔った女が恋人に電話するシーンに触れたかったので、バーニィは「聞く」ことで主体性を獲得する、という読み方をしました。
すると、アル少年が物語の終わり近くで「見る」よりも「聞く」ことが多くなっている、バーニィから「聞く」ことを求められているのではないか……こういう仮説が立てられなくもないはずです。(ビデオカメラの重要度は変わらないので、もちろん反論もあるでしょう。)


一年戦争を舞台にした『ガンダム』シリーズは、『ポケットの中の戦争』から9年後に発売されたゲームソフト『ギレンの野望』によって、物語ではなくキャラクターやメカニックを集積したデータベースとして整理されました。正確には、ゲームより以前、プラモデル化によってモビルスーツはデータベース化されています(商品化に際して、リファインされたモビルスーツには新たな形式番号が与えられます)。

『ガンダム』にかぎらず、アニメ作品は好みのキャラクターを検索するためのデータベースとして重宝されているような気がします。二次創作を楽しむためには、物語よりもシチュエーションが大事なはずです。
だから、物語や演出を批評・評論する機会が減るのは、必然なのでしょう。だとしたら、データベースとしていかに優れているか……という批評のかたちがあってもいいような気がします。


昨日土曜は、タミヤファクトリー新橋まで、トークショーを見学に。
Kimg01581/6スケールのオートバイ・キット「Honda CRF1000L アフリカツイン」の実車とキット、双方の担当者が出席。
モータージャーナリストの方が、オートバイに試乗するためにアフリカまで行ったとか、とにかくスケールが違うんだよな……そういう世界の模型、ミニチュアを組み立てることってどういう体験なんだろう? という興味が生じて、ついつい、買うつもりのなかった1/6アフリカツインを購入。

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