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2017年4月24日 (月)

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アニメ業界ウォッチング第32回:“自分の創作の原点に立ち返りたい”――いま、山本寛監督が「薄暮」をつくる理由
T640_726752孤立無援、徒手空拳でありながらも、決して絶望はしない山本寛監督。今回はクラウドファンディング企画『薄暮』の話ですが、僕自身も震災後に救援物資の搬送や現地の方への取材を行い、あげく『マイマイ新子と千年の魔法』の上映会まで開催してしまった福島県いわき市が舞台……と聞いて、「これは取材させていただくしかない」と、3年ぶりに連絡をとりました。
記事掲載後、支援額が1,300万円を超えました。取材した時点では、700万円でした。この数字の伸びは、「物言わぬ支持者」の存在を示唆していると思うのですよ。


昨日は、17日から一週間にわたって開催されてきた『三鷹在住の漫画家 宮尾岳 複製原画展』の最終日でした。
14時からサイン会で、宮尾先生と約束した13時に三鷹コラルに行くと、すでに閲覧用のファイルにセル画を整理されているところでした。「セロテープと貼っても剥がせるテープがあればなあ……」とおっしゃるので、コラル三階まで買いに走りました。

あとは、『アオバ自転車店へようこそ!』最新刊の表紙に書かれている自転車のオーナーさDscn3883んが、コレクションを二台も持ち込んでくださり、コラルの方が周囲にチェーンを設置するのを手伝ったり……。
そうこうするうち、サイン会を主催する啓文堂書店さんがお客さんを整列させるためのテープを床に貼ったり、ネームを記したノートを設営したり、サインをするのに疲れないような当て木を用意したり、飲み物とコップを並べたり……と、プロの仕事を見せてくれました。
人員整理は僕がやらないといけないのかと思い込んでいたので、整理券順にお客さんを呼ぶ段取りの見事さに、安堵感をおぼえました。


もうひとつ、「展示しなかった複製原画をプレゼントにしよう」と提案したら、宮尾先生がDscn3951ご自分でジャンケン大会を始めたこと。これも、僕が「自分でやらないとダメかな」と思っていたので、先生のコミュニケーション能力の高さに、感服させられたのでした。
サイン会では、少年画報社の方たちがサポートについていたので、僕は写真を撮りながら、ブラブラしていられました。
こんな風にして、さまざまな方面からプロが集まって、何十人というお客さんの集まった会場を取り仕切って、誰もが不愉快な思いをすることなく、笑顔で晴れた日曜日を楽しむことが出来たのです。

一時間半後にサイン会が終わると、関係者の皆さんは4階の飲食店街の「柏や」さんで、休んでいました。僕は席がなかったので、いちど帰宅して、18時からの撤収作業へ向かいました。
そのとき、展示会のデザインと施工を担当してくれた「もくきんど工芸」の方が、「お疲れさま」と笑顔で肩を叩いてくださいました。その瞬間、「自分の仕事を、ちゃんと終えることができた」と実感して、一年ほどかかった準備の日々を想起しました。


お客さんとして訪れてくれたレナト・リベラ・ルスカさんが、僕が取材をうけた番組(J:COMチャンネルの「デイリーニュース 武蔵野三鷹」)の画面を、撮影してくれました。
Camw_vyaal_p9この取材の日は、たまたま宮尾先生が三鷹にいなかったので、やむなく僕が対応しました。地元だからこそ、フリーランスだからこそ発揮できる機動力です。
そもそもの発端は、三鷹駅前でアニメやマンガのイベントをできないか?と、地元の市議会議員に相談したことでした。その日、議員は三鷹コラル商店会の理事とアポをとっていて、引き合わせてくださったのでした。

何度か打ち合わせするうち、宮尾岳先生の名前を僕から出して、「連絡をとってみましょうか?」と提案しました。それが、一年ぐらい前です。先生とお会いするうち、イメージキャラクターや原画展の話が持ち上がり、少年画報社に連絡して、先方へ打ち合わせに行ったら、地元側から「そんなに性急に事を進めないでほしい」と、ストップがかかりました。
地元側の体制を固める間、半年ぐらいブランクがあったと思います。「予算が確保できそうなので、地元向けの企画書を書いてほしい」というオーダーがあり、そこから再始動です。


宮尾先生と少年画報社の担当者と再会し、「三鷹のことを描いた『アオバ自転車店へようこそ!』特別篇を描きましょう」「これから描くとなると、ちょうど開催時期に掲載誌が発売されますから」という話がまとまり、ネームを送っていただき、どれぐらいのボリュームの展示会になるか考えます。
三鷹コラルさんは「20枚は展示できる」と言います。僕としては、モノクロ原画だけでなく、カラー原画も展示したい。コラルさんは「三鷹の風景を描いた絵なら、写真と対比させたい」とおっしゃいます。では、写真はいつ誰が撮るのか、検討します。
カラー原画については少年画報社さんに相談し、複製原画を受けとりに行く日時も決めます。

どんどん時間がなくなっていくので、デザインをしてくださる「もくきんど工芸」さんとお会いして、少ない時間と労力でベストな形になるよう、図面を見ながら仕様を決めます。誰に何を見せたいかでデザインが決まるので、余計を要素を落として、どんどん決断していきます。
その翌日、宮尾先生とお会いして完成原稿のPDFを見ながら、16枚の原画と4枚のカラー原画を選び、それぞれ解説をお聞きして、すべてのコメントを録音します。

帰宅してすぐ、録音データを聞きながら、展示する原画に合わせてテキストを書き起こしていきます。宮尾先生からお借りしたロケハン写真があるので、それも原画と対応させてラフを作成します。いつも、本業でやっていることなので、要領はつかんでいます。その日の夜、宮尾先生に原稿を読んでいただき、赤字を反映させた完成テキストを「もくきんど工芸」さんに送り、パネルを作っていただきます。
Dscn3721_257316日夜、設営作業に立ち会いました。
しかし、パネルが出来るまでの間、送信した画像データの確認だとか、新たに加える要素はないのか等、ひっきりなしにやりとりが続きます。設営時には、写真があるパネルを2Fに、それ以外は4Fに貼るよう、お願いしました。人通りの多い2Fに三鷹の写真を貼ったほうが、地元の方の興味を呼べるからです。
……こうして思いかえすと、中学や高校で熱心に取り組んでいた文化祭に似ているのかも知れません。

僕自身は、何か創作できるわけではありません。だからこそ、創作できる方に、強いリスペクトを感じるのです。その気持ちが、原動力になっているのではないでしょうか。
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