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2017年4月 9日 (日)

■ケアンズ旅行記-3■

■4/2-4 炎天下
このホテルからキュランダ村へは、大きな川を渡ればすぐのはずだ。
オヤジさんは、「まず左折。次に右折。また左折すると、大きな橋がある。そしたら、すぐだよ」と、きわめて大雑把な説明しかしてくれない。
いざ歩きはじめると、なかなか別荘の散らばる一角から抜け出ることができないのだ。
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高速道路の右か左に行けば、オヤジさんの言う「大きな橋」があるはずなのだが、その頃にはどちらに曲がればいいのか、分からなくなっていた。猛烈な日光が、頭上から降りそそぐ。
高速道路を歩いていたら、ひっきりなしに走る車にクラクションを鳴らされ、うんざりしてしまった。やむなく、ホテルまで帰る。昨夜は飛行機の中で眠れなかったので、ベッドで少し眠る。

目覚めると、オヤジさんが鳥舎の掃除をしていた。迷彩のつなぎに、なぜかスパイダーマンの絵の入ったサイクリング・ヘルメットをかぶっていた。
僕は外へ出て、「キュランダ村へは行けなかった」「とてもお腹が空いている」と説明した。実際、昨夜から何も食べていないのだ。
オヤジさんは、ジープを出して、キュランダ村まで連れて行ってくれた。そのとき、「ここが最初の左折」「ここで右折」と丁寧に説明してくれた。何も高速道路を歩かなくても、歩行者用の道があったのだ。

■4/2-5 オヤジさん
午後3時を回っている。この時間になると、早くもキュランダ村は店じまいに入る。高原鉄道は朝の二本しかなく、午後は14時台にケアンズ行きが出ると、それが終電なのだ。
スーパーマーケットで下車し、オヤジさんは「今夜の食べものを買って行けよ」「こういう冷凍食品をチンしたらどうだ?」と薦めてくれる。
さらに「今夜はワインでも飲むか?」「あんた、ワインは好きか?」と、リカーショップの前で速度を落とした。「俺たちと一緒にワインでも飲むか?」という意味なのか、それとも「ワインを飲みたいなら、ここで自分の分を買っていけ」という意味なのか、ちょっと迷った。「ビールが好きだ」と言うと、「6本入りのが売ってるよ」と車を降りてくれた。

オヤジさんは、僕の煮え切らない態度にムッとしているかにも見えた。かと思うと、ちょっと遠回りして、見晴らしのいい展望台で降りて、「今は乾季だから、水の量が少ないんだよ」などと丁寧に説明してくれた。
道路を七面鳥が横切ると、「ターキーだ」と指さして、泣き声をまねたりもした。「家の前に3メートルの蛇が出たから、俺が捕まえたんだ。なぜなら、小鳥を食おうとしていたから。小鳥を助けてやったんだよ」といったワイルドな話を、ちょっと自慢げに話したりした。
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オヤジさんの用事というのは、鳥舎に使う金網を、誰か別の知人の家に届けることだった。オヤジさんの荒々しいジープには、スコップやツルハシが結びつけてあって、まるで彼の体の一部のようだった。彼は細やかな気づかいが出来て、しかも、他人のために動くことをいとわないタフさも持ち合わせていた。こういう男になりたい、と思った。

オヤジさんのジープで帰宅すると、奥さんが笑顔で「お酒も買ったの?」と聞いてきた。「とてもハッピーですよ」と、僕は答えた。
実際、ハッピーだった。ただ炎天下を歩き回るだけで無駄に終わりそうな一日を、オヤジさんがジープであちこち回って、救ってくれたのだ。

晩飯は、魚のフライをレンジで暖め、ビールを2本空けたところで、眠くなってしまった。まだ、夕方5時ごろなのだが。
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奥さんがコテージに来て、「朝食は8時でいい?」と確認した。「朝は、鳥たちの声でうるさいわよ」と笑って去っていった。
真夜中、猛烈な雨の音で目が覚めた。

(つづく)

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