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2017年3月 9日 (木)

■0309■

美少女プラモデルの本当の楽しみ方をフリーライター・廣田恵介が熱弁した「美少女プラモ最前線~金型に込めた『カワイイ』への祈り~」レポート
0001昨年9月、全日本模型ホビーショーで呼ばれたトークショーを、抜粋してまとめていただいた記事です。一緒に登壇したのは、いつもお世話になっている五十嵐浩司さん、高久裕輝さん。

半年前のせいか「こんな程度のことしか話せてなかったのか?」とも感じるし、フィギュアライズ・バストなどの製品が大量に出たせいか、こんな程度の切り方では何も言ったことになってないような……。
次のフェーズに行かねばならない、というのは、こういう感覚なんでしょうね。


『ひるね姫~知らないワタシの物語~』、マスコミ試写。こちらから神山健治監督にお願いしたインタビュー()の時点では、原画やレイアウトを繋いだ「未完成試写会」だった。今回は、完全版である。
Main3公開後に発売されるムック「神山健治Walker」では、未完成版しか見ていない状態で、監督の意図をつっこんでインタビューすることになった。

しかし、おかげで「未完成試写」のときの戸惑いはなく、ひとつひとつの描写に得心がいった。満席の試写室で、何度か笑い声がおきたのも楽しかった。ラストでは、拍手がおきた。


『君の名は。』や『この世界の片隅に』のヒットによって期待されている、柔らかなヒューマンな感動があるかというと、かなり肩の力が抜けた作品のため、泣かされるようなことはないと思う。

神山監督、肩コリが治ったんだな……と、ホッとさせられた。同時に、あの“悩める青年期”は、二度と帰ってこないのかと、ちょっと残念な気もする。
僕の神山監督への第一印象は、「引きこもりがちなのに、知略だけで世の中と渡り合えるインテリのアニメ監督が、ついに現れた」。それに尽きる。美少女フィギュアや美少女ゲームがギッシリ積まれた部屋で、だけど複数のPCモニタだけは煌々と明るい、そんな内向的生活を肯定してくれる、頭の冴えた青年アニメ監督が、とうとう出現した。そう思った。
僕は神山監督と同い年だけど、『攻殻機動隊』のころは、勝手に十歳ぐらい年下だと誤解していた。それぐらい、尖っていた。
「俺には神山監督の作品はわからないけど、彼に救われる若者は、数知れぬ」と直感した。


『東のエデン』放送中、「アニメージュ」の企画で羽海野チカさんと神山監督との対談記事などを書いて、その流れで、劇場版パンフの仕事を引き受けた。
だけど、プロデューサーの方針に納得がいかず、「せめて監督インタビューだけでもお願いします」と引き止められたけど、劇場版パートⅠまでで、パンフの仕事は降りてしまった。
配給会社から招待券が送られてきたので、こっそりと『東のエデン』劇場版パートⅡを観にいってみた。「本当は、こうじゃないんだよな」と、眉間にしわを寄せている監督の表情が、スクリーンに刻みこまれていた。まさに“Paradise Lost”だった。
神山監督は、悩んでいる。それだけは、痛切に伝わってくるフィルムだった。この監督の劇場デビュー作が、この2本でいいはずがない……とも思った。

それは、映画の出来がいいとか、面白いとかつまんないって問題ではないんです。みんな、そういう話題にもっていきたがるけどね。

『ひるね姫』は神山作品と見るか、たくさん公開されているアニメ作品のひとつと見るかで、だいぶ評価は分かれるだろう。
「未完成試写会」のとき、ピンとこなかったカットが、今回の完成版では鮮烈な印象を放っていた。それは、事件が解決したクライマックスの終わり。
カメラが引いて、主要人物やモブの人たちを俯瞰で撮っている。その背景が、真っ白なんだよ。スコーンと抜けたような白。それが、とても綺麗というか鮮やかで、「もう大丈夫、事件は解決した」と安心させてくれる。
その白はイメージ背景ではなくて、アドバルーンがしぼんだ色、物理的な色なんだ。何カットも前から、そのアドバルーンが仕掛けてあって、大団円のために、わざわざしぼませている。ハラハラドキドキのオーソドックスな展開を進めながら、同時進行でアドバルーンがしぼんで、登場人物がその上に集まれるよう、裏側で段取りを踏んでいる。
それが「演出」なんだよ。

同じような演出は、『攻殻』でも『エデン』でも『009』でもあったと思う。だけど、今回は違う。白は、もっと白い。曇りがないというか。
それは、ロジカルに説明できるはずなので、いつか時間をかけて書いてみたい。

神山監督、50歳の再スタートは、澄みすぎるぐらい澄んでいて、やっぱり不器用だった。その不器用さに、好感をもてるかどうかだろうな。
エンドロールはサイドストーリーになっていて、ここからいくらでも派生していける、希望のもてる再出発だ。

(C)2017 ひるね姫製作委員会

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