■0114■
アニメ業界ウォッチング第29回:神山健治監督が語る、「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」への長い道のり(■)『009 RE:CYBORG』公開時に発売された「文藝別冊 神山健治」以来、5年ぶりのインタビューとなりました。
この連載で、いつか絶対にインタビューをお願いしようと機会をうかがっているうち、5年ぶりの監督作の公開される今年になりました(この連載は、ほとんどすべて、僕がインタビュー相手を決めて、僕が直接交渉しています)。
■
読者が200人に満たないこのブログの中で、『スポットライト 世紀のスクープ』の記事は、よく読んでいただけているようです(■)。
あのね、性虐待・性犯罪を生んでいるのは、「権威」なんです。神父だけでなく、警官、教師。あとは上司と部下とか、先輩と後輩とか、親と子とか、対等ではない理不尽な関係を「性」で暴力化する、一種のパワハラだと思います。
高校時代の暗黒の思い出を、ひさびさに語ります。
俺は体育ができない生徒だったので、体育の時間になると、一部のクラスメイトから背負い投げされるなど、いじめのような目に遭っていました。思い切り実名を書いてやりたいけど、國學院高校の野球部の生徒。2人組で、ひとりが暴力、もうひとりが「さあ、今日も始まりました!」とはやし立てる役。
で、なんで体育の時間だけ暴力をふるう?と考えてみたら、女子の目がないから。体育の時間は、男女別だったからじゃないかと思う。
というのは、その野球部2人組は、体育の時間、大声でクラスの女子の実名を出して「○○ちゃんとセックスしてえ!」「△△ちゃんも、いいカラダしてるよな!」と、大声で話していたんだよ。なんで大声で話せるかというと、その場に女子がいないから。
そして、國學院高校は、試合をテレビ中継されるぐらいには、野球が強かったの。だから、野球部員たちは教師から「がんばれよ!」と、無条件で肯定してもらえる、守ってもらえる立場なの。
■
その「○○ちゃんとヤリまくりてえ!」と猥談していた野球部のヤツらがテレビに出ると、学校の応接スペースで、みんなで試合中継を見るわけ。
男子の中で聞こえるように「ヤリまくりてえ」と言われた女子が「□□くん、がんばって!」と、声援をおくっていた。あのね。君ね、彼らは君のこと、みんなに聞こえるように猥談のネタにしてたけど? でも、「高校球児だから」ってだけで、そうやって応援しちゃうんだ?
ここでも、「権威」に「性」が介在してるよね?
集団で性的暴行を起こすのが体育会系サークルばかり……って理由、ちょっと分かるでしょ? 体力があって組織に従順な彼らは、大人社会から期待され、擁護されている。この汗と酒が腐臭をはなつ「体育会系至上主義」の社会システムを破壊しないかぎり、性虐待・性犯罪は決して無くならない。
あのさ。「秋葉原に児童ポルノが売ってる、児童買春が横行してる」と海外へ向けてスピーチする目立ちがり屋の皆さんさ。向いてる方向が間違ってるよ。社会の強者に立ち向かえよ。
警察官や教師による、度重なる強制わいせつは完全スルー。なのに、わいせつDVD検挙に対して「警視庁、お疲れ様です」なんて、分かりやすすぎるよ。権力に肩入れしすぎ。
(『スポットライト 世紀のスクープ』にも、権力側と癒着し、性虐待をもみ消す弁護士が出てきますけどね……。)
■
「オタクなら、抑圧される側の気持ちは分かるよな?」というのは、俺の甘ったるい思いこみかも知れない。
だけど、体育会系サークルの集団暴行はリストができるぐらい多発している、警官や教師の性犯罪も検索すれば山ほど出てくるのに、「秋葉原のメイド喫茶がいけない」……そういう主張をする人たちは、どういうわけか警察権力と仲良しだよね。
その理由を考えてみたことは、ありますか?■
| 固定リンク
コメント