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2016年11月21日 (月)

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レンタルで、スタニスワフ・レム原作の『コングレス未来学会議』。
Congress_main_large監督が、『戦場でワルツを』のアリ・フォルマンなので覚悟はすべきだったが、途中からアニメになったまま進行し、最後にまた実写に戻る。
アニメ・パートは「精神展開薬による幻覚」とされており、なかなかドラッギーで面白い表現。ただ、「おっ」と思わせられたのは、実写パートで主人公の子供が凧をあげているシーン。彼は、飛行場の近くで凧をあげて、その空に飛行機がフレーム・インする絶妙のタイミングを目撃しようとしている。
その「理想の映像を肉眼で見たい」欲求が、映画全体を修飾語のように包含しており、だから、アニメになっても面食らわずにすむ。

『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』のハーヴェイ・カイテルが、やせ細った老人の姿で出演し、それでも、歳に似合わぬ野太い迫力をかもし出していた。


悩んでいても仕方ないので、安いうちにオーストラリア・ケアンズ行きの航空券を買った。日本からの直通便、往復で6万円ちょっと。楽だし、安い。来年4月。

そのことを友だちにメールしたら、「オーストラリアへ行くなら、このサイトを見ておけ! これを知らないばかりに、家族行きのオーストラリア旅行がフイになったんだぞ!」と返事がきて、リンクが貼ってあった。
オーストラリアへ旅行する場合、ETASという簡易ビザを申請しておかねばならない。短期間の観光でも、必ず。この前のアルゼンチン行きで、僕が知らなかったESTA(電子渡航認証システム)に匹敵する罠が、しかけられていたのだ。

航空会社からも連絡が来ていたので、オーストラリア大使館ホームページで、ETASを申請しておいた。
印象としては、ESTAより面倒(旅行記に書いたように、ESTAの申請はデルタ航空の社員が代行してくれたのを、後ろから見ているだけだったんだけど、明らかに記入事項が多い)。
だけど、分からない英語はドラッグして検索するか、翻訳サイトで訳せば解読可能。本当に、便利な時代に海外旅行を始めたものだ。


そのオーストラリアのケアンズだが、友だちは正月に家族旅行するとのこと。
そうだよな……治安はいいし、高山列車やロープウェイ、日本語ガイド付きツアーはあるし……なんか、俺には向いてない、賑やかな場所なのかも。俺は「ハゲ、ヒゲ、メガネの中年アジア人」として旅行に行きたいのであって、旅先で日本人観光客に会うのは、まったく嬉しくない。「廣田恵介」であることを、やめるために行くので。

旅行の計画は、5ヶ月かけて練るとして、早くもプエルト・イグアスの街が恋しくなってきた。
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この、せっかく世界遺産の巨大な滝があるのに、町全体が観光にもたれかかってなくて、あまり器用でない感じ。夕方になると、物売りの子供、ジャグリングで小銭をかせぐ若者たちが路上にポツポツと現れる、うらぶれた雰囲気。ウド編かと思ったよ(イグアスの滝を遊覧ボートで遡行すると、クメン編)。
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中央広場でやっていた、この謎ダンスとかさ……撮った当時は、汗だくでバス・ターミナルを探していたので、たいして気にもとめなかった。一応、いくつか学校もあって、生活用品を売る地味な小売店もあって。だけど、退屈そうに路上に座りこんでいる親子が何組もいたりして、一体どういう暮らしをしてるんだろう?と、想像が向かう。
あの倦怠感が、じわりと味わいに転化していく。こうして、旅行で見たなんでもない風景が内在化されるというか、自分の血肉、いや贅肉として、僕の体重に加算されていくんだろうな。

(C)2013 Bridgit Folman Film Gang, Pandora Film, Entre Chien et Loup, Paul Thiltges Distributions, Opus Film, ARP

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