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2016年9月11日 (日)

■0911■

【懐かしアニメ回顧録第22回】キャラクターの“歩き方”で幼少時代を描く、細田守の「デジモンアドベンチャー」
『ぼくらのウォーゲーム!』ではない、短編のほうです。
うまくまとまらなかったのですが……、太一とヒカリ、コロモンは「友だち」だと、僕らは感じるわけです。それはセリフで「友だち」と言っているからではなく、「地面を歩く」身体感覚を共有しているからではないか?と考えました。
すると、地面を歩かず、空から舞い降りてくるデジモンは、おのずと「敵」に設定できます。もし、空ではなく地面から現れたら、「敵」には見えなかっただろうと思います。


ようやく、すこし時間にゆとりが出来たので、レンタルで『ウィズネイルと僕』。1987年公開のイギリス映画だが、日本では91年公開。当時は、吉祥寺バウスシアターで単館上映されたのみだった。

201404240010001viewなるほど、ミニシアター向けの、みっしりと作家性のつまった、充実した映画だ。劇中の設定は1969年のロンドンだが、80年代末~90年代にかけての東京の倦怠感、無気力感も包含されているようにかんじた。
特に、劇的ななにかが起きるわけではない。乾いたギターの音色。彩度の低い、落ち着いた映像。アクティブなカメラ・ワーク。ジョークの効いた会話。

映画の冒頭近く、フライパンの上の目玉焼き――シズル感たっぷりなアップ。それを食パンに乗せるウェイトレスの手。目玉焼きの乗った食パンを、カメラが追うと、奥のテーブルに主人公が座っている。質感から動きへ、ワンカット内でカメラの役割が切りかわる。
少なくとも、僕にとってはカメラやカットが「映画の枠組み」を決めたり、破ったりするのが面白い。演出の創意工夫を、ひとりの俳優がかっさらってしまうことがあるから、映画を見るのをやめられない。

「自然と、涙があふれてきました」なんていう他人事みたいなレビューが、僕はいちばん嫌い。「泣ける」の一言で、かえって映画を矮小化してないだろうか。


ピュリツァー賞の写真を「児童ポルノ」として削除 Facebookが検閲撤回へ(
ゼロ・トレランスではなく、寛容さをもって子供を守ろう(

後者に関しては、「HRN」でツイッター検索したほうが、さまざまな角度からの情報が得られる。特に、セックスワークに従事している、かつて従事していた女性たちからの反論は、ためになる。
結局、「児童ポルノ」という語感のもつ「ワイセツで背徳的」なイメージが、こうしたおとなげない事態を誘発するのだろう。最低限、「ポルノ」ではなく「性虐待記録物」と呼びかえて、頭を切りかえるべき。

昨年の話だが、審査未了のまま捨ておかれた、こちらの請願もお忘れなく。→【実在児童への性暴力写真に関する請願書】について(

【追記】峯岸みなみもアウト!DMMが18歳未満イメージビデオを一斉削除(
日本アカデミー賞を何度も受賞している、蒼井優の18歳未満時のビデオすら「児童ポルノ」と一緒くたに削除……。
(C)1986 Handmade Films (1985) Partnership

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