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2016年3月19日 (土)

■0319■

吉祥寺オデヲンで(誕生月割引が使えるので)、まったく予備知識なしで『マネー・ショート 華麗なる大逆転』。帰宅してから、レンタルで借りてあった『セッション』。
M0000000765_large先に、『セッション』のことから書こう。この映画には、打ちのめされた。人種差別も辞さない口の悪さで、音楽教師がジャズ・ドラマー志望の青年をしごき上げていく。青年は、たったひとつの復讐として、教師の鼻を明かすように、ステージの上でドラムを叩きつづける。交通事故に遭おうが、指から血が噴きだそうが、とにかくドラムを叩くのをやめない。

家族愛や恋愛も出てくるが、この映画の主体は、シズル感あふれる映像、リズミカルなカットワークだ。画面に釘づけになる。どうやって撮影したのか、シンバルの上で跳ねる汗まで撮っている。ドラムを叩くというアクションだけが、映画を支配していく。
思わず身を乗り出す映画だが、この驚きには見覚えがある。この面白さは、「すでに知っている」。何かに似ているとか、パクリだとか言うわけではない。どうして面白いのか、最後まで息もつけないほど引きつけられるのか、自分で分かってしまっている。


そういう点では、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』。これは、得たいの知れない映画だった。
Subsub1_largeまず、僕には、経済や金融の知識がない。リーマン・ショックの舞台裏を描いた映画だそうだが、この映画のセリフの99パーセントは、専門用語で占められている。僕には、主人公が何の仕事をしているのかさえ、最後まで分からなかった。
案の定、途中で席を立つ観客がいる。僕も、何度も帰ろうかと思った。

だが、途中から字幕を追うのをやめると、この映画独特の質感が立ち上がってくる。形勢が変わるシーンでは、セミナーに集まった聴衆が、次々と携帯電話を手にとるカットがインサートされ、少しずつ、カット割りが早くなっていく。人々が去り、閑散としたオフィスを、主人公たちが歩く。「誰もいなくなってしまった」ことを強調するシーンだが、カメラが引くと、2人ほどがデスクに座って後片づけをしている。そのリアリティ。空気感。
セリフを無視すると、やはり、最後まで席を立たせない「面白さ」が残る。ただ、何が面白いのか説明しきれない。登場人物が何者で、何を話しているのかは、やはり最後まで分からない。それは重要ではない。僕にとっては。

自分が何に魅了されているのか、何に翻弄されているのか、なぜ退屈で、なぜ戸惑っているのか。僕はつねに、未知の驚きと接していたい。分かりきった、安心できる面白さに甘えてもいい。しかし、未踏の領域があること、「自分には分からないこと」を知っていないと、人間は腐る。


「事件に関係のないフィギュアを押収物としてテレビに晒すのはいかがなものか」―山田太郎議員が予算委員会で国家公安委員長に問う

児童ポルノ規制法違反にかこつけて、なぜか市販のフィギュア商品が押収・公開された件。NHKから「ご指摘のニュース映像は愛宕警察署で取材したものです。人形を並べた意図については、愛宕警察署にお尋ねください」との回答を得ていたので、内容証明郵便にて、18日までに回答してもらうよう、愛宕署に質問状を送付していました。
ところが、昨日18日時点で、回答は届きませんでした。次の段階として、同署に抗議文を渡すことにしました。質問状と抗議文については、2~3日中に、このブログで発表します。

思えば、二年前にも、似たような抗議署名を行いました()。
しかし、フィギュアを児童ポルノ規制法とからめる厄介な人たちは「表現の自由を侵害している」のではなく、「児童の権利擁護に関心がない」のでしょう。

性暴力、性虐待を起こさせない社会を実現できれば、そもそも「児童ポルノ」「性虐待記録物」という概念すら、不要になるはずです。
やはり、人権に対して鈍感かつ実行力にとぼしい人々が、法律をつくる、法解釈を広げて、何でも取り締まり対象にする――という、だらしない状況を招いているんだと思います。
(「保育園落ちた」ブログに関して、国会でヤジを飛ばした平沢勝栄議員も、「児童ポルノ規制法でマンガを罰するべき」と主張していましたからね。元警察官僚がこんな意識で、本当にこの国、大丈夫なのかと不安になってしまいますね。)

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