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2015年11月10日 (火)

■1110■

児童売買,児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者に対する申し入れ
外務省が、先月来日したマオド・ド・ブーア・ブキッキオ国連特別報告者に、抗議をした。山田太郎議員のツイートで知ったが、おおいに驚いた。
「緊急に対応すべき問題であることを強調するために根拠に乏しい数字を引用しても良いとの考えや,情報源も明らかにできないような信頼するに足りない情報を,記者会見や報告書で引用することは,到底受け容れられるものではない」
日本政府が海外からの横槍にたいして、ここまで強硬な姿勢をとることは、異例なのでは……。
被害実態を軽視してはいけないが、ここまでして被害を甚大に見せたい心理には、疑問をいたがざるを得ない。国内の問題を国内で解決しようとせず、いきなり海外向けにアピールする姿勢には、敗戦コンプレックスを感じてしまう。
「欧米では」「諸外国では」「先進国では」……と、すべて欧米人基準にあわせる盲目的態度には、敗戦直後、GHQにコビを売った政治家たちと同じ卑屈さを感じる。
性犯罪は、もっともっと、身近なところで起きている。海外(というより欧米人)にアピールしたところで、何の解決にもならない。印象操作すれば、今回のように説得力を減じ、信頼をそこね、ひいては問題解決から遠ざかってしまう。
(なぜ、児童が売春してしまうのか、考えたことはあるだろうか。何冊か、地道に取材したルポルタージュが出ている。読んだことはあるだろうか。)
もっとも、ここ最近の僕は、秋葉原を児童買春の温床にしたがる人たちに対して、攻撃的になりすぎていたと、反省もしている。
ただ、それにはきっかけがある――。二ヶ月ほど前、ある媒体から、性犯罪についてインタビューしたいとメールがきた。女性の立場から痴漢被害などを記事にしている媒体だったので、なにかの役に立てれば……と思い、先方のオフィスへ出向いて、インタビューをうけた。

だが、記事はいつまでも出来てこず、どうなっているのか問い合わせたところ、いささかショックな返答をもらった。
僕の提出した【実在児童への性暴力写真に関する請願書】()をメインに記事を構成しようとしたが、僕の紹介した弁護士に問い合わせると、「児童ポルノ法が改正されたので、今後は、こうした写真も罪に問われるだろう」との返事をもらって、躊躇してしまったらしい。
かわりに、「マンガは児童ポルノには含まれない」という僕の発言を記事にしたいと言うのだが、そんな程度のことをメインに話したおぼえはない。
むしろ、【実在児童への性暴力写真に関する請願書】を信用できない(よって記事にする価値がない)と言われたようで、とても不愉快だった。くやしかった。
僕は判決文も読んだし、この問題を以前から知っている人の意見を聞いたし、手を尽くして請願書を書いたのに。
その媒体だけではないが、痴漢被害については饒舌なのに、密室での性虐待については口を閉ざしてしまう人は、珍しくない。こうして、社会が「沈黙の連鎖」をつくり、「顔に精液をかけられた児童の写真が、罪に問われない」l理不尽な事実を隠蔽してしまう……。
痴漢被害や性表現に厳しい方でも、聞くのもつらいような陰気な性虐待についてはスルーする。その記者の方は「児童ポルノ法に関しては、不勉強でした」と謝ってらっしゃるので、かなり良心的なほうだ。請願書作成に協力していただいた園田寿さんに連絡をとるよう伝えたが、どうなっただろうか。今からでも、ぜひ記事にしてほしい。

とはいえ、インタビューを収録した音声データは、取材した側がもっている。写真も撮られた。何の契約書も誓約書もない。どこでどう使われるのか、分からない。

あわてて、その媒体の個人情報保護方針のページを開いた。
僕は本名で仕事しているし、イベントなどで顔も出しているけれど、信頼関係にない相手が、一方的に写真を持っているというのは不安だ。「記事にしないなら、音声と画像を消去してほしい」と言いたいが……いい気になってペラペラ話して、二ヶ月もほっておかれた自分を、ふがいないとも感じる。

こういうことがあると、ぐわっと活力を持っていかれる。

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