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2015年11月 3日 (火)

■1103■

レンタルで、『ラブ・アクチュアリー』。2003年作品。
318646view005クリスマスまで5週間のロンドンを中心に、九つの物語を平行して描く。その多くが軽妙なラブ・ストーリーなので、恋愛映画が苦手な人には、きついかも知れない。
だが、どんな不幸があっても、どんなに歳をとっても、恋愛さえしていれば救われるのだ……という、無責任なほどに弾力性のある世界観には、救われる想いがする。リアリティを無視して、絵空事の理想だけを描いているところが、かえって気持ちいい。

リーアム・ニーソンが、妻を失ったばかりの中年男の役で出てくる。彼のもとには、妻の連れ子が遺されている。リーアムは、母を亡くした義理の息子の恋愛を実らせようと、奔走する。
僕は、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』で、幼いアナキン少年を奴隷の身分から解放した、クワイ=ガン・ジンを思い出してしまった。


『スター・ウォーズ』新三部作は、何千万、何百億という人々が銀河に暮らす、にぎやかで柔らかな世界だった。旧三部作のような、殺伐としたサバイバビリティは、求められない。
どこまでも華やかで、それだけに軽薄で、優しい世界だった。――もっとも、それが甘ったるくてイヤだという人が多いから、年末公開の『フォースの覚醒』は、シリアスさを全面に出しているのだろう。

『ラブ・アクチュアリー』が公開された2003年、リーアム・ニーソンは、すでに『スター・ウォーズ』の世界には、いなかった(『ファントム・メナス』で、命を落とすため)。
僕には、リーアムが『ファントム・メナス』から『ラブ・アクチュアリー』の世界へ、渡り歩いてきたように見える。もちろん、無数の星がまたたく夜、失意の少年を救うため。


日本の女子学生の30%が援助交際している、いや13%だ……と一部で騒がれた、マオド・ド・ブーアブキッキオ国連特別報告者の一件。その13%という数字の出どころについて、もう一悶着あったようですね。こういう問題で発言すれば、どの道、批判はうけます。
僕が不思議なのは、自ら発言しておいて、いざ批判されたり罵倒されたりすると、とたんに「ひどい侮辱をうけている」と、被害者に徹してしまう人権活動家の多いこと。誹謗中傷される覚悟ぐらい完了させてから、発言しているものだと思ってました。

僕のように短期間、小規模な活動しかしなかった者ですら、異性から「アイツこそが性犯罪者」など、あることないこと、いろいろ言われましたから。
だけど、彼女たちは過去に性虐待や性暴力をうけているそうなので、僕からは反論できない。(事実無根な発言は、今からでも撤回してほしいけど、僕を罵倒することで、一時的にでも気がすむなら、それはそれで我慢する価値はあると思う。)


児童ポルノ法に関連して、ひとつ、ガッカリしたことがあります。
僕の提出した、【実在児童の性暴力写真についての請願書 】()。これについて、「法改正されたので、今後、同じような例は出てこないだろう」と、指摘があったそうです。高松高裁で「児童ポルノではない」とされた「顔面に精液をかけられた女子児童の写真」、問題視してくださる方が、とても少ない。山田太郎議員と、刑法学者の園田寿教授の二人ぐらいではないでしょうか。

被害児童は、いま11歳ぐらいです。犯人は刑期をおえて、社会に戻っているはずです。つい先月も、2日続けて小学生児童を公衆トイレに監禁して、強制わいせつする事件がありました()。
僕は、「顔面に精液をかけられた女児の写真」を「一般人が性的に興奮しないから」合法……とした社会と、「誰も性的に興奮しないが、児童に性暴力をふるった証拠物だから」違法とする社会とは、別世界だと考えています。
残念ながら、僕たちは、前者の世界に生きているのです。
子どもたちに「あなたが顔に精液をかけられて写真を撮られたとしても、その写真は取り締まらないよ」と、言ってしまっているわけですよ。この問題を無視する、忘れるとは、そのような人権蹂躙を受け入れることに他なりません。

「秋葉原は児童ポルノ、児童買春の温床」と言えば、問題に注視していると錯覚している活動家の皆さんも、「顔面に精液をかけられた児童の写真」は、合法と認めているわけですよ。そんな人たちが、いったい何を取り締まれって? 海外ウケしそうな、簡単なところにばかり、口ばし突っ込んでるんじゃないよ、みっともない。性犯罪中に撮られた、児童の顔が映ってしまった酷い写真を見すごしている、愚鈍な大人の分際で。

ちょっと熱くなってしまったけど、だって、セクハラや性犯罪に目を光らせている人たちは、児童ポルノ関連になると、急に発言がズボラになるんだもの。
国連や欧米がどう言おうが言うまいが、被害児童の顔写真、しかも精液をかけられた写真を取り締まれないような法律と社会は、改善すべきです。子どもたちのためはもちろん、僕たち大人の倫理のためにも。

(C) 2003 Universal Studios. All Rights Reserved.

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