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アニメ業界ウォッチング第14回:「まぐろの日」などで話題の店舗「アニメイトAKIBAカルチャーズZONE」で生じている、新しいコミュニケーションとは?(■)平日、閉店時間にちかいアニメイトAKIBAカルチャーズZONEにうかがい、店長さんと広報の方に、お話を聞いてきました。
以前から、アニメファンとじかに接するアニメショップには、取材したいと思っていました。アニメファンが人とのコミュニケーションを嫌っているかというと、そんなことはないと思います。他人と、うまく接していきたいのではないでしょうか。
アニメイトAKIBAカルチャーズZONEさんの施策は、その潜在的欲求にマッチしていると思います。これといった用もなく、秋葉原へ足が向いてしまう人の気持ちが、すこし分かったような取材でした。
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女子中高生に固執する成人男性たち(■)
「最近、とあるイラストがツイッターのTLに流れてきた。
それは、街で見かけた女子中学生を美少女ゲーム風のイラストに起こしたもの。制服の小さいマークや、服の袖などのデザインの細部に渡り、胸や尻の大きさ、髪の毛の匂い、素朴な表情や動作、スカートが風で揺れて見えたふともも、などが注釈付きで細かく書かれている。イラストは1万件近くファボられている。」
以前、「こんなにオッパイの大きな女の子を見かけた」というイラストを、ツイッターで見たことがある。見かけた場所や、服装のディテールまで丁寧に描かれ、見る人が見たら、本人特定できてしまう。
部屋で、ひとりで楽しむためなら、イラストにしてもいい。だけど、それをネットで公表するのって、どうなんだよ?とは、以前から思っていた。
「写真じゃなくて絵だからOK」「法律にふれないからOK」……だからって、人権意識が問われないわけではない。むしろ、絵だからこそ強調されてしまうもの、無意識ににじみ出てしまうものがある。つまるところ、表現規制について論駁していて、最後に試されるのは、発言者の人権意識だと思う。
痴漢や性犯罪についてツイートしていたころ、表現規制に反対している人から「痴漢よりも痴漢冤罪のほうが怖い」「エロ漫画を禁じたら、レイプが続出する」といった雑なリプライをもらって、心の底からガッカリした。
彼らからは、「自分も社会も、変化する必要はない」「現状維持」といった覚めた諦観しか、感じなかった。実際に性犯罪にあった被害者に、あまりにも関心がなさすぎる。
(今回は、イラストそのものより、A氏が女子中高生を観察するために他県へ遠征したり、車のクラクションを鳴らしたり……といった逸脱行動をとがめる声が多い。そうした怒りの声が、オタク層から出てきているのは歓迎すべきこと。)
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『十戒』と同じく、モーゼの『出エジプト記』を描いた『エクソダス 神と王』。レンタル。この作品は、主要人物の多くを白人が演じているため、人権団体から、かなりの批判をうけたという。作品を発表すれば、人を傷つけうる。批判にさらされる覚悟をもった人間が、作家になれるのだと思う。
僕はセシル・B・デミルの『十戒』を、テレビで見た世代。当時の、無理やりなアナログSFXに圧倒された記憶が、強く残っている。『エクソダス 神と王』も、累々たる動物の死骸、チャリオットを使ったスタントなど、デジタルに頼れない部分に惹かれた。
『ポンヌフの恋人』で、ドニ・ラヴァンが火吹きの芸を見せたが、炎のように物理的に“強い”被写体は、映画にエネルギーを与える。CGはシミュレーションなので、使えば使うほど、映画の強度が落ちていくような気がする。
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