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2015年10月 9日 (金)

■1009■

Febri Vol.31 10日発売
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●『ガッチャマン クラウズ インサイト』全話解説、中村健治監督インタビュー
合間に入っているキナコさんのキャラクター原案ページ以外、第二特集をすべて書いたことになります。

確か、全話解説を書いている途中で、中村監督にインタビューしました。「インサイト」という言葉の解釈、「空気」やメディアについて、じっくり落ち着いて聞くことができました。
つい調子にのって、監督の人生観にまで踏み込んでしまいました。中村監督は、クールで理知的なタイプかと思ったら、とても包容力のある温厚な方でした。

全話解説は、なんというか「アニメの中」だけのことにならないよう、「実社会との接点を探る」つもりで書きましたので、『インサイト』に心を惹かれた方は、ぜひ読んでみてください。

●渋キャラオヤジ列伝 第十三回
今回は、『バケモノの子』の熊徹です。うろ覚えで書かないように、映画の日にメモ帳をもって、第二回目を見にいきました。
中島らもさんの対談で読んだ、ライオンの雄の話を引用してみました。


『ルポ 中年童貞』を読了した。
巻末近く、AV監督の二村ヒトシ氏へのインタビューがある。その質問の中に、こんな一節が出てくる。「攻撃性が弱者から弱者に向かっていく傾向があります。破滅的です」。
破滅的。それが、いまの日本社会を、端的に言いあらわしているように思った。

誰もが、誰かが失敗することを待っている。嘲笑して優位に立てるチャンスを、うかがってる。たとえば、タレントが死んだら、「俺の知り合いも、同じ病気で何人か亡くなった」だの「自分も同じ病気になったらどうしよう?」だの、自分のレベルの引き下ろして、自己愛の道具にして、徹底的にダシにして、すぐ飽きる。学ばない。
何ら、建設的ではない。何も本気で解決しようとしていない。何が起きても、正面から向き合わない。どこか手近なところに仮の「犯人」をこしらえて、目をそらす。破滅的な社会。

僕が中学生だった80年代から、えんえんとそうだった。教師たちは、事実確認せずに僕たちを叱り、殴り、何の解決にもならないのに、長時間の正座などをさせて「みんなで何らか辛い思いをした」気分だけを共有させ、卒業式には、みんなウソ泣きをして別れた。
毒親に出会わなくても、毒教師たちのおかげで、大人への不信感と自身の無力感だけは、たっぷりと植えつけられる。


「萌えキャラ」は、やはり性犯罪を助長するという説 香山リカ氏の東京新聞コラムが大物議(
香山リカさんのコラムによると、「『加害者は、萌えキャラを見ているうちに、少女を性の対象だと考えるようになったのではないか』とドキリとする」。この人は、性犯罪のことを調べてなさすぎる。知らない、調べないから、目につきやすい叩きやすい「犯人」をつくる。
そのぶん、直面すべき性犯罪の実態からは、遠ざかってしまう。

児童ポルノ規制も、まったく同じ。知り合いから性虐待された人が、後年、どんな思いをしているか知らない。本に書かれているのに、調べない。大人と子供、男と女といった社会のパワーバランスを利用して、性加害が行なわれている。絶対的な力関係を利用するから、教師や警官の性犯罪が目立つ。
誰もが、そこに目をつむっている。いつもいつも、この社会のいちばん暗いところで行なわれている吐き気のするような実態が、見過ごされる。

ただ、僕はキャラクター文化がセクシャルな方向へ安易に流れすぎではないかと、懸念もしている。だが、過剰なキャラクター表現と実際の性犯罪をごっちゃに論じても、問題点が遠のくだけ。
問題解決に本気でない大人たちが、いつでも足をひっぱる。


中年童貞に話を戻すと、たとえ童貞のままであっても、「他人がどうであれ、俺の人生はこうなのだ」と開き直るぐらいでいいと思う。歳をとればとるほど、趣味や仕事での充実感が増していくと思うんだが。

単なる性格の悪さを、童貞であることに求めないほうがいい。

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