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2015年9月 5日 (土)

■0905■

レンタルで、『メタルヘッド』。知らない映画だったけど、ナタリー・ポートマンが製作に名を連ねていたので、借りてきた。
Sub2_large製作だけかと思ったら、近所のガキに「おばさん」と呼ばれてしまう、スーパーのレジ係の役で出演。意外と、得な役である。
主人公の少年は、母親を交通事故で亡くしてしまい、父親は心を病んで、家で寝てばかりいる。
そんな少年のもとへ、長髪のヘビメタ男が現れ、いじめられていた彼を、破天荒な行動力でリードしていく……というプロットなのだが、ほぼ同時に、少年はナタリー・ポートマン演じるレジ係とも知り合う。

で、少年としては、たとえ「おばさん」と呼ばれていようが、自分に優しくしてくれて、だけど自分と同じように孤独な、レジ係の女性に、強く惹かれていくわけです。長髪のヘビメタ男よりも。ここで、ちょっと映画の目論見は失敗してるんだけど、それは構わない。失敗してようが何だろうが、映画は面白いので。
痛烈なのは、少年がナタリー・ポートマンに幻滅するシーン。そのシーンで、この映画は終わり。残り30分ぐらいは、オマケ。自分の永遠に入れない王国の存在を、知ってしまうんだよね。その少年は。自分に、その王国の門は開かれていないんだって知ってしまう。

その理不尽を認めてしまったらね、「世界を地獄の業火で焼きしつくてくれようか」って気持ちにもなりますよ。巨大な怪獣になって、街を火の海にしたくなる。地球を粉々に打ち砕いても、まだ足りないほどの失意ですよ。
そういう気持ちを知らない男と、僕は話したくないです。救ってくれるはずの相手を失い、からっぽの天に向かって、くやし泣きをしたことさえない人間に、何の価値がありましょう。


昨日9月4日は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の情報解禁日で、楽しみにしていたんだけど、ようはオモチャの宣伝だった。映画の内容をここまで伏せたまま、「オモチャだけ買おう」ってのは、どこかボタンをかけ違えているでしょう。

1978年の日本公開時は、待たされている一年間のあいだに、雑誌や書籍でストーリーを細部までおぼえてしまって、それでも渋谷のイベント会場まで、オモチャを買いに行ったからね(当時は小学六年生)。あのころとは情報の質が違っているとは思うけど、どんな役割か分からないキャラクターのフィギュアに、お金は払えないと思うんだけど……。

あと、37年前の日本公開時を知っている僕ら世代に、気をつかいすぎ。
もっと、見たこともないクールなメカを、たくさん出していいんだよ。どんどん裏切ってほしい。「新しすぎて、ついていけない」と悲鳴をあげさせてほしい。
オッサンのノスタルジアに、下の世代を付き合わせてるとしたら、それは不健康だよ。(例外的にBB-8は、「R2-D2より可愛い!」という人が出てきている。オモチャの販売が前向きに作用しているのは、それぐらいでは……。)

1999年の『ファントム・メナス』公開時は、CG技術に未来があった。1978年は、モーションコントロール・カメラやマット・ペインティング。広大な沃野が、映画の向こうに広がっていた。
「未来を感じられる」。それが『スター・ウォーズ』を公開するための、絶対条件だと思うんだ。

(C)2010 Hesher Productions, LLC.

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