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2015年7月15日 (水)

■0715■

吉祥寺オデヲンで、『バケモノの子』を見てきた。アベックや親子連れ、大学生のグループが多くて、にぎやか。
Bg0誰もが、ちりばめられたギャグに遠慮なく笑い、スペクタクルなシーンでは「おお~」と、どよめいていた。僕も、映画館で声を出して笑ったのは、ひさしぶりで、気持ちよかった。

ただ、『おおかみこどもの雨と雪』もそうだったけど、細田守さんは高齢アニメ・ファンなど相手にしてないというか、置いていかれる感じがある。『バケモノの子』から本当に勇気をもらえるのは、小学校高学年から大学生ぐらいまでなんじゃない?
熊徹(バケモノの世界の父親)が「俺に着いてこい」ではなくて、九太(人間の子)が知恵をはたらかせ、勝手に技を盗むというプロットで、そこが良かった。細田監督は、僕と同じ年の生まれなんだけど、オッサンを無意味に美化することはしなかった。オッサンはむしろ、子どもに助けられ、気づかされる存在なんだよね。

……で、人間社会の日常というのは、やはり退屈なんだけど、バケモノの世界へ現実逃避させてくれない。無味乾燥といってもいいぐらいのリアリズムが、細田さんの作品の根底に横たわっている。
九太が仲良くなる人間の女の子が、友だち一人いなくて、どこかサエない子というのもリアルだった。

そして、これが大事なんだけど、実写の日本映画によくあるように「思い」では勝たない。ちゃんと、ミッションと技量で勝つ。


なんとなく、頭の中で『魔女の宅急便』と比較しながら見ていたんだけど、細田さんがもうすぐ48歳。『魔女宅』のとき、宮崎さんも48歳だったんだ。
僕は『魔女宅』のとき大学生で、他の大学の女性と宮崎アニメの話で盛り上がり、「じゃあ、今から『魔女宅』を見にいこうよ!」と、そのまま劇場へ行き、なんだか肩透かしをくらって帰ってきた。

あの映画は、22歳の男女を励ますような映画ではなかったんだろうな。
『おおかみこども~』のときは、「俺なんかより、この映画を必要としている人たちがいるはず」と、子育て中の女友達に強くすすめた。「とても素晴らしい映画だが、俺のものではない」という意識があった。
『バケモノの子』も、「まだ少年~青年と呼びうる子たち」に見てほしいと思っているけど……意外と、それこそが、よけいなお節介なのかも知れないな。
僕と同い年の友だちは、ほぼ全員が子持ちなので、彼らには薦めるだろうけど。

僕は『プリパラ』を毎週楽しく見ているけど、楽しく見る以上のことは望んでいない。やはり、「本当は俺のものではない」気持ちがある。
だけど、『バケモノの子』は、48歳の子どものいないオッサンに「熊徹のようになれるか?」と、問いかけてもいる。その問いからは、逃げられないんだろうね。
(それにしても、バケモノたちの世界は、南欧風というか石造りの低い家ばかりで、坂だらけだったサントリーニ島を思い出してしまった。)


今日、明治大学のレナト・リベラ・ルスカ講師に取材に行って、来月のアキバ総研に、かなりエキサイティングなインタビューが載ると思う。
レナトさんの考えは、もう一歩先へ進んでいて、「俺みたいなオッサンは、端っこで小さくしてます」という、いじけた態度の向こうへ行ってるんだよね。

余談だけど、レナトさんの今日の講義(すべて英語)では、「メカと美少女」の歴史にも触れていて、『艦これ』『ガールズ&パンツァー』のスライドを映した直後、『響け!ユーフォニアム』が出てきて、「ああ、これもメカと美少女だよな」と納得させられた。
(しかも、裸足でユーフォニアムを抱えている、かなりエロいキービジュアルだったからね。レナトさんも、よく見てるなあと。)


本日は、夜21時から、参議院議員・山田太郎がお送りする政治バラエティ『山田太郎のさんちゃんねる』()にゲスト出演します。

(C)2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS

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