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2015年7月 1日 (水)

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ミリタリーSF好きの友人が、公開時に「あれはイマイチだった」と言っていた『バトルシップ』。テレビ放映にともなうネットでの盛り上がりがすごかったので、レンタルしてきた。
341532_01_04_02 最初は「1,800円払うほどの内容でもなく、日本語吹き替えで気軽に楽しめるポップコーン・ムービー」程度にナメていたのだが、クライマックス、ミズーリが再就役してからは、身を乗り出してしまって。ラストの勲章授与のシーンになると、もう笑いが止まらなくなって、ようやく、優秀だった軍人の兄貴が、とっくに戦死していたことが分かった。大活躍していたのは、チャラい弟の方だったのか。ようするに、「バカで何が悪い?」という映画なんだ。どんな崇高な映画より、人を救うよね。こういうスタンスの映画は。


ミズーリの戦闘描写は広角レンズを効果的に使って、日本のアニメみたいに豪快だった。『SPACE BATTLESHIP ヤマト』も、これぐらい頭が悪くて良かったのに。
義足の黒人がエイリアンを殴るとき、スロー気味で歯が飛ぶじゃん。エイリアンの歯が(笑)。『あしたのジョー』だよね。どんな名作でも、「真面目に実写でやったらアホっぽくなる」、自らの価値観を笑い飛ばす勇気や寛容さが、日本人には欠けている。失敗したら、容赦なく叩くからね。他人から笑われることを恐れすぎる国民性と表裏一体の、イヤな生真面目さがある。

日本の降伏調印の行なわれたミズーリは、太平洋戦争を語るには欠かせない艦。そのミズーリに日本人が乗り込み、(真珠湾のある)ハワイで勝利するアイデアには、複雑な感情が込められているんだろう。
だけど、笑わせたほうの勝ちだから。実写版『ヤマト』で、アメリカ人を笑わせてやれば良かったのに……と、本気で思う。
僕が『トップをねらえ!』を好きなのは、「日本が再びアメリカに宣戦布告し、勝利した」あとの未来世界を舞台にしているから。その裏設定に立脚して、ロボットとか美少女とか(東宝の戦争映画・怪獣映画のパロディとか)、日本のアニメにしか出来ないことをやっている。彼らは、「実写映画はともかく、アニメ技術やオタク文化の面ではアメリカに圧勝している」と自負しているのに違いない。その傲慢なほどの自信が「日本がアメリカに戦勝した」設定にあらわれている。

だけど、日本人は「侵略される」というテーマを、歴史的に笑えないんだろうな。だけど、自分にとって深刻なテーマを、ある角度から「笑う」のは、生きていくために必要なセンスじゃないかって気がする。『バトルシップ』を見ただけで、悩みがひとつ消し飛んだような気持ちになった。


「表紙を見ただけなので中身については詳しくはわからないのですが、ゲームの世界でもかなり児童ポルノが蔓延しているのではないかという印象を受けました。表紙には、制服(中高生?)姿の子どもが性的なイメージを想起させるものが散見され、ゲームの世界でもかなり児童ポルノがはびこっているのではないかと感じました。」
……これは、僕が最初に始めたアンケート『次のうち、あなたが「児童ポルノ」と思うものを挙げてください』()に寄せられた回答のひとつ。
このアンケートは、法律の定義とは無関係に、意識調査のつもりで開放しており、あえて批判などはしないつもりでいたけれど、「しょせん、こんな程度の認識なのか」「法文すら読んでいないのか」と、かなり落胆した。

みんな、「自分がいちばん嫌悪する性表現」に「児童ポルノ」という言葉を当てはめているだけで、他に便利な言葉があるなら、そっちでもいいんだろう。自分の価値意識と無関係に、被害児童が存在していることを忘れている。
これでは、昨年の法改正で「諸外国が」「欧米では」と繰り返すばかりで、国内事情を顧みなかった与党の国会議員と変わらない。


見落としていた事件だけど、今年2月20日の記事「高知県警巡査部長を不起訴 横浜地検 児童ポルノ禁止法違反で」()。「神奈川県警は1月、巡査部長が昨年6月にインターネット上で入手した少女のわいせつ動画を自宅のパソコンに保存し、ファイル共有ソフトを通じて不特定多数の利用者に公開した疑い」なのに、不起訴。
氏名も公表されず、最も軽い「戒告処分」で済んでいるので、今も高知県警に勤めているんでしょうね……。

警官や教師のような社会的信用度の高い者が、なぜ低年齢の子どもに性暴力を振るうのかは、『スクールセクハラ なぜ教師のわいせつ犯罪は繰り返されるのか』(幻冬舎)を読むと、かなり理解できると思う。
『性犯罪者の頭の中』((幻冬舎新書)を読むと、痴漢が「より弱い者」を求めていく心理過程が分かる。このような「大人>子ども」「男>女」の不均衡を破壊せねば、性犯罪はなくならない。漫画やゲームを規制するとしたら、その後だろう。

ところが、社会は「大人の男」が頂点に立っているので、女性や子どもを尊重する構造には改変しづらい。なので、取り締まりの楽なメディア規制に偏りがちなのだろう。

(C)2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

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