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2015年4月25日 (土)

■サントリーニ島旅行記・5■

『Winx Club』の映画をあきらめてしまうと、いよいよ本当にやることがなくなってしまったが、カマリの町には、独特の南洋ムードがあった。
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だが、レストランなどに入る気力が失せてしまったので(もちろん『Winx Club』をあきらめたため)、夕食はスナック菓子ですませて、はやばやと就寝した。
翌朝は、7時台のバスに乗るため、早めにホテルを出る。レセプションが開いておらず、メガネの美人オーナーさんには、挨拶できずじまいだった。
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カマリの町は東側に面しているので、朝焼けを楽しむことができた。朝早いバスは、フィラへと向かう。美人オーナーさんが説明してくれたのだが、カマリからどこか別の場所に行くには、一度、フィラに戻るしかないのだ。

カマリ→フィラ行きのバスは空いていたが、フィラ→イア行きのバスは混雑している(日帰りの観光客も多いため)。間違って別のバスに乗ってしまわないよう、料金を払うときに地図を見せて「イア行き?」と確かめた。僕は、用心深くなっている。


なぜこんなに早い時間にイアに着きたかったかというと、ホテル探しで迷う時間を見こしてのことだ。だが、イアのバス停から、ホテルは一本道を歩いて5~6分のところにあった。

何しろ10時前についてしまったので、部屋の準備が整っていないらしい。レセプションの女性が、ロビーで話し相手になってくれ、ギリシャ語の発音をいろいろと教えてくれた。
その女性の父親だろう、70歳ぐらいのカッコいいジイさんがオレンジジュースとクロワッサンを乗せた皿をもって厨房から出てきて、「カリメーラ」と朝の挨拶をした。ギリシャ語の挨拶は、実ははじめて聞く。今まで会ってきた人は、「グッモーニング」ですませていた。僕も、「カリメーラ」と返した。

このジイさんは本当にカッコよくて、ホテルの朝食用にスクランブルエッグを作って、サッと持ってきたりする。やるべきことだけを、キチッとこなす人だ。
そして、ホテルは二階の部屋まであるコテージ風のもので、プールは透明なたっぷりの水で満たされていた。


まず、イアのバス・ステーションまで戻り、向かって左側へ歩く。
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人の話し声さえまばらな、静謐とした道が伸びている。道の終着地点には、真っ白な教会があり、広場になっている。明らかにフィラとは違う、ある種の神秘性が、イアには漂っている。
だが、バス・ステーションから右手に向かって歩きはじめると、とたんに迷宮じみてきた。
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そして、フィラ以上に犬が多い。犬たちは観光客のとおる小道に、どうどうと寝そべっており、まったく警戒心がない。
レストランや土産物屋も多くなるが、フィラのような激しい呼び込みは、一切ない。町の西端には港があるが、ケーブルカーはない。長い長い階段の下に、ドンキーの群れが見えた。たとえ階段を降りられたとしても、上がりたいときにロバたちがいなかったら、登ってくることは体力的に不可能だ。

イアの町は複雑に入り組んでいるが、フィラのように階層構造になっているわけではないので、比較的、把握しやすい(フィラでは、「どうすれば、この町から抜けられるの?」とすれ違いざまに聞かれたほど)。
見晴らしのいい城砦が、ひとつのランドマークとなっている。


「夕陽は、19時からがきれい」とホテルの女性に聞かされていたので、いったんホテルに戻り、シャワーで汗を流してから、18時半ごろ、夕陽を撮りに出かける。
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城砦は、撮影の場所とりで、ご覧のようなありさまになってしまう。夕暮れの時間帯は、何をどう撮りたいのか、考えたほうがいいだろう。
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夕陽が落ちるのは、わりとアッという間である。その代わり、余韻のように、空がいつまでもいつまでも、くれない色に染まっている。潮が引くように人々がいなくなり、イアの町は寂寥感に包まれる――。フィラのように、深夜までにぎやか、ということない。


サントリーニ島にいるのも、あと2日である。出発前、「ワインと魚料理は試してみてよ」と友だちに言われていたので、安そうなレストランに入る。店舗の横に犬をつないでいて、子ども連れが気楽に立ち寄れるような、庶民的な店を選んだ。
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メニューに写真が載っているので、選びやすい。魚料理が7.90ユーロ、赤ワインが3.90ユーロ。気どりのない、店の雰囲気がいい。
残金、335ユーロ。一日に50ユーロも使っている計算になる。あちこちでビールを買いすぎなのだろうか?


イア2日目の朝は、8時にホテルを出て、朝の散歩。
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教会では、早くも修理工たちが集まってきていて、「カリメーラ!」と挨拶をかわしている。

30分後にホテルへ戻ると、朝食の時間のはずである。だが、食堂には僕しかいない。
まだ用意ができていないようなので、勝手にコーヒーを淹れていると、例のカッコいいジイさんが「コーヒーなら飲めるよ」と言いにきた。僕が自分のカップを指差すと、「ああ、知っていたか」と厨房に戻っていった。この英語の返しが、スマートで素晴らしい。

しばらくすると、食堂に次々と料理が並びはじめた。ピンク色のぶよぶよした物体があったので、「これは何?」と給仕の女の子に聞くと、「ヨーグルト」とのこと。ひとくち食べると、「おお!」と声が出てしまうほど、美味だった。

僕はイアに来てから、とても心穏やかに過ごしている……レセプションに置いてあった地図を広げて、海事博物館の場所を探していると、例の話好きの女性が出勤してきて、「今日はどこへ行く予定?」と聞いてきた。


海事博物館は、やや分かりづらい場所にある。近くには「ミュージアム入り口」と書かれた看板がいくつか貼ってあるので、分かるとは思うが……。
中身は古いイアの写真などがあり、貴重な資料も多いのだろうけど、保存のしかたが雑だ。30分ほどで回りきれてしまう。

ちょっと腹が減ったので、高台にあるレストランに入ってみた。ハンサムな店員は、「上の階へどうぞ」と見晴らしのいい席に案内してくれた。
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パイとビールを注文。何ユーロかは、メモし忘れてしまった。サントリーニ島最後の一日なので、遠慮なく楽しもうと決める。
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民家の裏に寝そべっていたこの犬には、すっかりなつかれてしまった。どこまでも着いてこようとするので、困ってしまった。


ホテルに帰って地図を見ていたら、西端の港だけでなく、もう少し手前にも港があると分かる。だが、やはり長大な階段を上り下りせねばならず、途中まで降りて、あきらめた。

ところが、町を出て、一時間ほどかけて車道を降りると、あっさり西端の港に出られるのだ。道はなだらかなので、体力もいらない。Cimg0713

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ここまで来たからには、ぜひ遊覧船に乗りたいと思い、事務所のようなところで聞いてみる。受付の女性が、「今すぐ乗りたいの? それは困った」と言う。前日に予約しないと、乗れないのだという。「明日の分なら、いまから予約できますけど? 明日、何時に帰るんですか?」と聞くので、「昼間です」と答えると、その女性の妹だろうか、ややつっけんどんに「昼間って何時?」と聞かれる。
お姉さんのほうは、とても申し訳なさそうにしていた。その対比が面白い。

港には三軒のレストランがある。大きな二軒では、すでに夕陽観賞用の、海に面したテーブルが予約されていた。しかし、午後から曇ってしまったので、昨日のような鮮やかな夕陽は期待できないだろう……。
小さな一軒に寄ると、「ハロー。おひとりですか? 海の近くの席が空いてますよ」と、薦めてくれた。
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小魚のフライを注文する。めっぽう美味い。
トイレに行こうと席を立ち、ついでに「ビールを、もう一本」と注文しようとしたら、「大丈夫、トイレに行っているあいだ、席はあのままにしておきます」と、店員さん。好青年ばかりだ。すっかり気に入ってしまった。もちろん、チップは多めに渡す。

天気さえ良ければ、いい夕陽が撮れるのだが……。バス・ステーションに戻って、夕陽の時間帯を待つことにした。


バス・ステーションのファスト・フード店にて、時間をつぶす。
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しかし、明らかにビール飲みすぎである。バス・ステーションのトイレは有料なので、店のトイレを借りる。
そろそろ夕陽の時間になりそうなころ、さっきの港への道を引き返す。
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この鈍色の夕暮れも、そう悪くないと思える。ともかく、これがサントリーニ最後の夕景だ。陽が落ちるのは、昨日より早い。

いいレストランでは、たまにビックリするような金額のメニューがあるし、白いスラックスに花粉がついてしまったので見てくれが悪く、昨日と同じレストランに入る。
ちょっと太目のウェイトレスは、愛嬌たっぷりの笑顔で「ハロー」と立ち上がった。
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魚料理の中では、もっとも大きなものを選んでみた。15ユーロ。ワインは白にした。このレストランは、味はそこそこである。だけど、気がねのない雰囲気がいい。僕は、十分に満足。

残金265ユーロ。明日の夜、いよいよサントリーニ島を離れ、アテネで一泊して、日本へ向かう……そのはずだった。しかし、まだまだ先は長かった。(サントリーニ島旅行記・6へつづく)

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