■0123■
モデルグラフィックス 3月号 25日発売予定
●組まず語り症候群第27夜
今回のサブタイトルは、「乳よあなたは分かれてた」。KINGDOM DEATHというメーカーの美女フィギュア・セットで、前号同様、ゲームが元というか、このフィギュアがゲームのコマというか。
そのせいか、「プラモデル」という主張は弱いのに、完成度が異次元レベルにすごいという、おかしな具合になっています。
公式サイト(■)も、ちょっと見づらいんだけど、僕としてはプラモデルの本流から外れまくったキットを評価していきたいです。
■
レンタルで、『アイアンクラッド ブラッドウォー』。調べてみて分かったのだが、これは『アイアンクラッド』の続編とのこと。だから、「~2」ってタイトルに付けてくれないと分かんないよ。
だけど、話は分かりやすい。13世紀のイングランド王国。ある小さな城が、数十人の軍団に攻められる。城の主は左腕を切断するほどの大怪我を負うが、息子に「お前の従兄弟に、とても強い戦士がいる。彼なら仲間を集めて、我々を助けてくれるはず」と伝える。息子は城を守るため、従兄弟を探す……が、心に傷を負った従兄弟は、かつての輝かしい戦歴とは裏腹に、落ちぶれた生活を送っていた。果たして、彼に戦士としての誇りは戻ってくるのだろうか……。
どうですか、ちょっと面白そうでしょう?
とは言え、前作の『アイアンクラッド』の予告を見たら、明らかに前作のほうが迫力ある。歴史考証も、しっかりしているとのこと。この『~ブラッドウォー』でも、重たい剣を相手の左胸のあたり目がけて振り下ろす描写が、生々しくてカッコいい。左胸を狙えば、確実に命を奪えるでしょ。戦争モノは、そういう冷徹なリアリズムを避けてはいけません。
(血しぶきとか傷口とか、痛々しい特殊メイクの上手い映画は、たいてい信用できる。)
その一方で、敵の軍団に美女が三人ほどいて、なぜか手足を露出したビキニ・アーマーのような格好をしているとか、そういうサービスも忘れてないところがいい。
あと、『アイアンクラッド』を見ると、どうしてこのような戦乱が起きたのかも勉強できるそうなので、やっぱり前作も見ないとね。
■
表現規制反対の活動で知り合った虹乃ユウキさんからの情報で、自民党の馳浩議員が、性虐待の被害者支援について、ミーティングを持ったらしい(■)。
「国民への啓蒙」という言葉が、心強い。やっぱり、性虐待を隠蔽しているのは、「あんな立派な父親が、そんなことするわけない」という、家父長制への盲信だと思う。だけど、日本社会の「父なるもの」は、とっくに権威失墜しているでしょう。
ただ、くだらないナショナリズムが「日本では性虐待など起きない」、「女たちは騒ぎすぎる」と、空しい熱狂を支えている。「むしろ、男が性差別されている」という主張も、「父なるもの」の崩壊からくる不安が言わせているんだと思う。
……その社会意識の変化と創作物は、決して無縁ではいられないと思うんだけどね。「中年男性が若者を叱咤する」ようなアニメには、居心地の悪さを感じる。
(C)2013 IC2 PRODUCTIONS, LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
| 固定リンク
コメント