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来月1/11(日)に開催されるスーパーフェスティバル67(■)に参加します!
ブース名は“Hard Pop Cafe”で、ブースナンバーはD-20となります。
毎回恒例、ギムレットさんのレゴブロック秘密基地も、もちろんあります。たぶん今、必死に新作をつくっていると思います。
そして、僕はフィギュア展示を本格化させます。単なる展示だけでなく、Fig50's[フィグ・フィフティーズ]なるカラー・コピー誌を販売します(デザインはべっちん&ギムレットのコンビにお願いしました)。
手でカットしてホチキス止めするので、そんなに大量には販売しない予定……。
直前になったら、また追加情報を告知します!
今回は、僕のフィギュアを生で見てほしい!
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武蔵境駅前のゲオに寄って、仏映画『画家と庭師とカンパーニュ』をレンタル。
生まれ故郷に帰ってきた画家が、庭師を募集する。応募してきたのは、地元で鉄道員をしていた小学校の同窓生だった。あちこちで価値観の齟齬がありつつも、歳相応の寛容さで互いを認め合っていく余生いくばくもない男たちのやりとりが、ジワリと心に染みる。
……まあ、いにかも「ヒューマン・ドラマ+ヨーロッパの田舎」でアピールする空々しいジャケット・デザインと邦題なんだけど、これはドンピシャ。人物造形がよく練りこまれていて、抑制のきいた映画になっている。
例えば、浮気癖から妻に離婚話を切り出されている画家が、彼女と仲直りするシーンがいい。しきりと「君は元気にしてる?」「娘たちは?」と質問し、妻は「どうしたの、そんなに他人のことを心配するなんて」と笑い出してしまう。そこでシーンは終わる。「仲直りしたい」とか「あなたを許す」とか、そういうやりとりは皆無。だけど、画家の心情変化と妻の受容は、しっかり伝わってくる。
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画家が、空疎な評論ばかり並べている若い写真家を「どうして、そこまで自分の意見に確信を持てるんだ?」と、やりこめるシーンも良かった。歳を重ねた画家の老獪さが、短い会話の中で、存分に発揮されていた。同時に、彼には若者に対する嫉妬心もある。
画家は「仕事」として絵を描く自分に、嫌悪を感じている(実際、最短距離で上げられる描き方をしているのがリアル)。一方、庭師は絵に関しては無学だが、彼の絵を「目の前で描いているところを見ているから、愛着がある」と認めている。そんな理由で誉められても、もちろん画家は腑に落ちない。だが、他の誰もがそんな誉め方をしてくれないので、彼は曖昧な笑顔で、それを呑みこむ。歳相応の寛容さを、彼は身につけている。
前日に見た『ラビット・ホール』も良かったが、人生を展望する視野の広さでは『画家と庭師とカンパーニュ』、こっちの方がシックリくる。
こういう中年以上向けの映画を楽しめるようになったんだから、歳をとるのも悪くはないですよ。
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12月30日。四年前の今日、僕は母と最後の会話をかわした。
いつも忘れているわけではないが、年末年始は母のことを考えずにいられない。
越してきた部屋では、祭壇の前に花を生けるスペースすらない。
(C)ICE 3 – KJB PRODUCTION– STUDIOCANAL – FRANCE 2 CINEMA – RHÔNE-ALPES CINEMA - 2006/WISEPOLICY
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