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2014年12月 8日 (月)

■1208■

半年ぶりのフィギュア新作、『うる星やつら』のラムです()。
A_1今回は、「髪の毛で自立させる」「付け睫毛を植える」など、いろいろトライアルしてみました。反省点もあるけど、ようやく「作品」になってきたのかなあ……と、すこし自信が出てきた。

来年1月11日、スーパーフェスティバルに出店しますが、これまで作った『魔女の宅急便』キキ、『タイムボカン』淳子も含めて展示します。これらの写真を集めたミニ同人誌も作るつもりですが、やはり実物を見て欲しい。
写真は、ある部分は活かすけど、欠点を必要以上に強調してしまう場合があるので。


『ガッチャマン』の初音映莉子を目当てに、『ノルウェイの森』を借りてきた。
監督はなんと、『青いパパイヤの香り』のトライ・アン・ユン監督じゃないか! 20代後半だった僕は、ちゃんと『青いパパイヤ~』の前売り券を買って観に行ったよ。

だから、『ノルウェイの森』もアホな映画には仕上がっていない。知的なカメラワーク。主人公が、アルバイトで生鮮食品を運んできて、ガシャッとフレーム外に置いて立ち去る。そのとき、カメラがフレーム外にある生鮮食品(魚)に寄る。「魚のアップは気持ち悪いな」と思うか思わないかのうちに、シャッと次のカットへいく。鮮やかだ。
そういうディテールから映画のテンポは生まれるし、僕らが「見やすい映画だな」と感じるのは、洗練されたカメラワークとカッティングの賜物なんだ。
(文学性と無縁の映像センスをおざなりにした映画は、脚本がよかろうが何だろうが、スカスカだよね。)


『ノルウェイの森』の原作は、日大芸術学部に通っている87年に、出版された。誰からともなく、上下巻が回されてきたので、読んだ。その程度には文化的な環境だったし、「村上春樹ぐらい読んどけ」ってムードのある大学の雰囲気には、感謝している。
物語はどうでもよく、ただひたすら、文体に魅了された。小学校時代からの友人が村上春樹を勧めてくれた理由は、「お前のとがりすぎた部分が、とれるだろうから」とのことだった。

「日本文化なんてダサい、泥臭くて恥ずかしい」と思っていたところに、日本語でも垢抜けた文章を書けるんだってことを示してくれたのが、村上春樹だった。
しかし、映画化作品は、大森一樹監督の『風の歌を聴け』しかなかった。80年代、日本映画だけが文化の潮流から、取り残されていた。

初音映莉子だけでなく、女優のいっぱい出てくる映画だけど、菊地凛子の存在感には驚かされた。
Photo6『図鑑に載ってない虫』の暑苦しいイメージしかなかったし、スチールを見ると、確かに顔の造形はゴツいのだが、映画の中では透明感がある。動きや話し方に、リズムがある。女優ってのも、自らの身体をつかった「作品」なんだよ。

そういう質的な評価をせず、「当たりか外れか」「ネタバレかネタバレ回避か」レベルで、乱暴に作品を切りすてていく日本人が、たとえば半世紀後に文化を維持できているか想像すると、不安しか感じない。

(C)2010「ノルウェイの森」村上春樹/アスミック・エース、フジテレビジョン

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