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月刊モデルグラフィックス 1月号 発売中
●組まず語り症候群 第25夜
今回のサブタイトルは、「サンゴーの死者」。マスターボックス社の1/35フィギュア・シリーズを四点も取り上げています(見開き2ページです)。
いっぱい写真を撮ってもらったけど、多すぎて使いきれなかった。本をつくるには、もちろん素材は多いほうが安心。だけど、本当に必要な能力は、思ったように素材が集まらなくてもページを構成できる能力。インタビューがポシャっても、ちゃんとページを持たせられる代案力です。
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もうひとつ、「アキバ総研」さんにて、新連載『中年アニメライターの懐かしアニメ回顧録』がスタート(■)。第一回は、タツノコプロの『アニメンタリー 決断』です。
連載モノは、回数を重ねていって、いい意味で気合が抜けて、書いている人の“地”が出てきたあたりが面白い。なので、第一回は、やや硬いと思います。
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いま作っている記事は、画像素材を集めるメーカーへの交渉も、すべて僕に投げられてきました。電話は苦手なので、本当は編集者に頼みたい。
だけど、ここでメーカーの担当者とやりとりした事実をつくっておけば、次の仕事に活かせるかも知れない。で、電話する前に、仲のいい不動産屋のおばちゃんと雑談します。「もっと人と話したいな」という気分になったところで、席を立つ。不動産屋から家まで一分もかからないので、帰ったらすぐ電話。これで緊張せずに電話できます。
で、メーカー3社とやりとりして画像をお借りしましたが、アニメ会社と違って「原稿チェック」なんてことはしません。実写の場合は、「(C)は忘れず入れてください。後、よろしく」。
なので、記事づくりに専念できます。アニメの記事の場合は、アニメ会社のチェック期間を織り込んで、スケジュールを立てないといけない。すると、一週間ぐらい早くテキストを上げる必要がある。最前線というか最下層では、本の制作期間を考えて、ありとあらゆるリスク・マネージメントをせねばなりません。しかも、ライターと編集者の2人だけで。
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編集者とは主従関係ではなく、悩みをともに出来る関係が理想。
なので、困ったら、遠慮なく甘えます。甘えるんだけど、相手からのレスポンスが来るまでに、代案を用意して、できれば作業も始めておいて、「ごめん、何とかなりました」と答えられるよう、努力だけはしておきます。
だから、「甘える」というのは、相手に過剰な負担をかけるのではなく、「困難な状況を共有する」って意図があります。
昨夜、友人とコーヒーを飲みながら、いろんな話をしました。そのとき、こういう最前線=最下層でよりよい仕事をするためのノウハウって山ほどあるんだけどな……と、思ったのでした。
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