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2014年11月 7日 (金)

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ヤマトメカニクス2199: 宇宙戦艦ヤマト2199モデリングアーカイヴス 本日発売
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●出渕裕総監督インタビュー
インタビューそのものは、「モデルグラフィックス」本誌に載ったものの再録です。が、インタビュー時の写真が、すべてカラーに刷新されています。ちゃんと、ゼンマイ走行のヤマトの写真もカラーで掲載されました。わざわざ、写真を探してもらった甲斐があったというもの。

作例の写真も、本誌掲載時より増えています。パラパラっとめくるだけで、「これは見たことないな」と分かるぐらい、増えています。作り下ろしの作例もあります。
単なる寄せ集めではなく、「別冊」本来のスペックに達した本だと思います。


アニメの話でもしましょうか。『四月は君の嘘』、第五話は作画で変化球を投げてきたなあ……と思ったら、作監・演出が小島崇史さん。原画のクレジットも、小島崇史さんのみ。ようは、一人原画ってことですね。納得。(演出は、絵コンテの石浜真史さんと連名。)

この公式サイトにあった絵が、まさにそうなんだけど。
Photo3影を細かく塗りわけずに、ベタ塗りで仕上げると、ちょっとシャフトっぽい。線は減らさず、立体感だけ相殺してグラフィカルに処理するというか。細田守さんの作品で影がないのとは、意図が違う。

しかも、アクションカットでも、丁寧に影を塗り分けた絵と、影なしの絵を繋いでしまう。ワンカットずつの充実感を重視して、つながりは気にしない。ラストの橋から飛び降りるアクションが、そうなっていた。カット間に飛躍があった方が、ダイナミックに見える。
それと、冒頭の回想シーンでも橋から飛び降りるアクションには影がなかったので、演出上の整合性はとれている。そういう意図をこめているのか、あるいはスケジュールの都合や実務的な理由があるのか、いずれにしても、シリーズの中に一人原画の回を混ぜる試みは面白い。

『輪るピングドラム』で一人原画をこなした武内宣之さんにインタビューしたことがあったけど、やっぱり特殊な回だからこそ、一人にぜんぶ描かせるというリスキーな試みが許されるらしい。
それを誰がどうジャッジして、シリーズを通しての制作体制の中で、どう消化しているのかは興味をそそるよね。


「個性的な作品は、個性的な現場からしか生まれない」は押井守さんの言葉だけど、それは奇人変人が集まれば個性的になるという意味ではなく、制作体制、システムが特殊であれば、すべからく特殊な成果物が得られるのであって。

どんな仕事でも同じじゃないかな。「誰と誰が組むか」だけではなく、納期や予算に余裕がなければ、それなりの方策を考えるだろう。最前線で、何とか納品しなくてはならない人間たちが主役なんですよ。責任を負った人が主役。どんな仕事でも。

(C)新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会

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