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2014年10月10日 (金)

■1010■

8日に生放送した『月光』プロジェクトの監督、小澤雅人さんへのインタビュー番組、15日までタイムシフト視聴できます()。
Bandicam_20141010_173109625クラウドファンディングの目標金額に達したこともあり、この日が初対面だった小澤監督もリラックスして、じっくり話してくださったと思います。有川潤プロデューサーは、画面の外から配信を見守り、ときおりコメントを打ってくれました。

「性被害の問題って講演会等でもヒドイ話という非日常の面を推すことが多いので、日常へと助け戻すプロセスも重要に思えます」「問題の本質を避けて綺麗な場所からいけないことだよねって議論しがち」……など、視聴者の皆さんのコメントも充実していたので、翌日、コメントをコピーして、小澤監督と有川プロデューサーに渡しておきました。

そして、“社会や家庭の闇で多発する性暴力や虐待を真正面から描く映画「月光」応援プロジェクト”は、目標金額をこえても、まだ資金が集まっています()。
「今からでも支援したい」という方は、あと一週間を切りましたので、よろしくお願いします。


この生放送の日は月蝕で、とても素敵な夜でした。
ただ、配信場所に向かう途中、ノートPCを肩にかけて歩いていたので、駅のホームでフラついてしまったんです。すると、ガッシリした体格の男性が背後からドンとつきとばして、そのまま、僕を追いこしていきました。他の人にも当たって歩いているのかというと、ぶつかったのは僕だけなんです。

だから、男性同士でも、僕みたいにヒョロッとしたヤツは、しょっちゅうぶつかられたり、「どけよ」と言われます。ケンカになっても勝てそうな相手にだけ、横柄な態度をとる。それが人間というものです。


その話と通底するような気がするのが、図書館で借りてきた『ネットカフェ難民と貧困ニッポン』というルポルタージュ。2007年の発行。

ネットカフェやハンバーガーショップに寝泊りしながら、日雇い派遣として底辺の生活を強いられている若者の中には、家族からの壮絶な虐待に耐えてつづけた若者もいます。幼稚園のころに性虐待を受けて、家出した18歳の少女もいます。
強い立場の人間が、何ら恥じることなく、弱者を叩きのめす。ウソをついて利用し、カネで釣って切りすてる。むき出しの冷酷さが、この社会の骨組みになってしまっている。残忍でなければ生き残れないかのような強迫観念は、ネットでの罵りあいを見ると、(この本の発行された)7年前より強くなったような気さえします。

路上生活者を食いものにするようなNPO法人のことも、生活保護受給者に対する福祉事務所のずる賢さも、赤裸々に書かれています。
そして、同じ派遣労働者同士のあいだで嫌がらせがある。弱者同士が、共食いのようなことをしている。


僕も、若いころは肉体労働のアルバイトをいくつかやりました。当然のことだけど、「コイツは体が弱いな」と判明したとたん、急に冷淡に扱われる。女性ですら、僕に聞こえるように「どうせ無理なんじゃない?」と言います。人間って、しょせんは動物なんだなと思いました。

だから、本を読んだり、絵を描いてみたり、肉体以外の文化面を強化しようと努めたんだろうと思います。体を使おうとしても、動物的に無理だと分かっていたから。
だけど、仮に文化面で勝ったとしても、動物的に強い人にはかなわない。そもそも、「コイツなら勝てそう」という野生のカンみたいなものが育っていない。すると、誰にでも謝っておこうとか、逆らわないようにしようとか、心理面まで弱くなってしまう。人間って、不公平に出来ているんです。

社会は強い人間に都合よく発達してきてしまった。僕は精神的に図太いところがあるから、その図太さで得している部分もある。その分、どこかで誰かが損しているんだろう。
どこかで帳尻を合わせて、みんなで幸せにならなくてはいけない。そのために社会があるはずなのに、今はそうなっていない。そして、僕たちは現状を建設的に作りかえるような方法を、学んでこなかった。「やれやれ、ひどい世の中だったなあ」と、あきらめながら餓死していくのは、僕はゴメンです。だから、最低限の抵抗はするのです。

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