■0814■
明日昼から、福島県いわき市に一泊旅行してきます。
帰ってきた翌日は、テーマなきオフ会(■)。どういうわけか、満席になってしまいました。ほとんど初対面同士なので、どんな場になるのか、すごく楽しみ。
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レンタルで、『キャプテン・フィリップス』。『ダイ・ハード』の海洋版……と思いきや、ソマリアの海賊にジャックされた輸送船の中での頭脳戦は、前半のみ。トム・ハンクス演じる船長が人質になってしまい、あとはアメリカ軍の救出作戦と海賊たちの交渉がメインになっていく。
トム・ハンクスは、ソマリア人の海賊を撃ちません。それどころか、憎みもしません。むしろ、助けようとさえする。だけど、それは彼が慈善家だからじゃない。彼はただ黙々と、目の前で起きている事態を「ちょっとはマシ」にしているだけであって、なにか英雄的な働きをするわけではない。
船長が生真面目な凡人だとするなら、銃を構えた海賊たちの本業が、「単なる漁師」でしかない事実が、妙に強調されてくる。彼らは、別に悪漢ではない。トム・ハンクスがヒーローではないように。
むしろ、海賊たちを精密な狙撃で撃ち殺し、ただひとり残った彼らのボスを、アメリカの法廷で裁こうとする米救出部隊の獰猛な「正義」だけが、不自然に見えてくる。
救出されたトム・ハンクスが、海賊たちの返り血を「私の流した血じゃない」と泣きながら説明するシーンに、多層的な意味が加わってくる――が、そこから先は、ソマリアの歴史を勉強しないと、何も言えないのだけれど。
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『キャプテン・フィリップス』の「出会うはずのなかった立場の人々が、たまたま出会ってしまったことによる混乱」は、SNSで無意味に起こる論争にも似ている。
僕が対人恐怖症になったのは、父親が食事中、いつもムッと黙り込んでいて、「心の中を読まれているのではないか」と怖れつづけていたためだろう。
今でも、取材のときや服を買うとき、滝のような汗が出てしまう場合がある。
今日は、エンターテイメント表現の自由の会「AFEE」のチラシ配布の手伝いで、見知らぬ人たちと一緒に作業した。最初は違和感があっても、だんだん楽しくなってくる。
サークルの席に座っている知らない人に「お疲れ様です」「よろしくお願いします」と声をかけるのも、楽しい。
だから、オタク文化に積極的に参加することで、ちょっとずつ自分を矯正している部分はあると思う。
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