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2014年7月25日 (金)

■0725■

月刊モデルグラフィックス 9月号 本日発売
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●組まず語り症候群 第21夜
今回のサブタイトルは『禁断サプライズ☆』。担当編集は「キンダーサプライズ」と『禁断の惑星』をかけ合わせたかったようですが、いまひとつ分かりづらい!
取り上げているロビー・ザ・ロボットのキットは、とても良くできます。だけど、ページの趣旨としては、オマケの美女のほうがメインなので……。もともと、そういう不真面目なページだし、プラモデルなのに美少女のパンツが……と、笑っているのが楽しかったはずなんですよね。

この連載のおかげで、ずいぶん気が楽になっています。


昨夜、スーパーで買い物をしたところ、合計823円であった。千円札と23円を出したつもりが、一円硬貨を落としてしまったらしい。
レジの女性は、夏休みに入ってから始めたアルバイトの学生らしく、おどおどと「あと一円、ありませんか?」と小声で聞いてきた。
「いえ、払ったつもりですが」と答えると、「そんなもん俺が払うから、早くしてくれよ!」と、後ろに並んでいた若い男性が、一円硬貨を自分の財布から出した。やむなくそれで清算してもらい、「すみませんでした」と男性に謝った。

その後、自分の買い物カゴを見てみたら、一円硬貨が商品の間にはさまっていた。あわててレジに戻り、男性に「一円、ありました」と渡した。彼は、黙って受け取った。
荷物を下げて帰ろうとすると、先ほどのレジの女性が駆け寄ってきて、「私の間違いだといけないので、お返しします」と一円玉を差し出した。「カゴの中に落ちていたから、間違いではないです」と答えると、彼女はうつむいたまま、レジに戻っていった。

男性の行為は、確かにイライラしてやったことかも知れないが、親切だったと思う。
なのに、言葉が乱暴だったせいで、僕もレジの女性も、のろのろしていた自分を責めてしまう。とても小さなことだけど、やっぱり社会には(初対面の相手にタメ口をきけるような)強者がいて、強者の好きなように従わされたものは、弱者になってしまうのだと思う。


レンタルで、『ファーストフード・ネイション』と『エル・トポ』。
『ファーストフード・ネイション』の原作となったルポルタージュ『ファストフードが世界を食いつくす』は、発売時にむさぼるように読んだ。著者が脚本を書いているので、原作でポイントになった部分は、丁寧に網羅されている。ただ、丁寧すぎて、映画としての迫力には欠けたように思う。

『エル・トポ』は、ハピネットから発売されているHDリマスター版だ。
3111_01_01_02大学生のころに「カルト映画」ブームが起き、たしか映画館で見たはず。当時、『ホーリー・マウンテン』には感銘を受けたが、『エル・トポ』はあまり記憶に残らなかった。

前半、エル・トポは4人のガンマンを倒していくが、4人目はボロをまとった老人だ。銃すら持っていないので、「ワシとは決闘できないぞ」「あんたが勝ち取るものは何もないぞ」と、老人は笑う。エル・トポは苦しまぎれに「お前には命があるだろう、それをいただく」と銃をつきつける。すると老人は、エル・トポの銃で自分の腹を撃ち、「あんたの負けだな」とつぶやいて、絶命する。
とても重要なことを言っているように、僕には思えた。相手のルールに乗りさえしなければ、相手は勝ちようがないのだ。


メイキングでは無修正だったエル・トポの息子の股間は、本編ではボカシが入っている。髪を長く伸ばしているので、予備知識がなければ、性別不明である。

映画の後半に登場する、たくさんの身体障害者たち。本物の動物の死骸も大量に出てくるが、ホドロフスキーは露悪趣味で撮っているのではない。特に、身体障害者たちには温かい視線をそそいでいるようにすら感じる。
だが、それでも「見世物にしている」と怒る人はいるだろうと思う。全裸の少年についても、同様だ。主観によって評価の分かれるものは、やはり裁きようがないのだ。

ジョン・レノンがこの映画に惚れこんで、配給権まで買ったと聞けば、おそらく見え方も変わってくると思う(僕は、ついさっき知った)。自分を公平だと思っている人ほど、実は権威に弱いからだ。

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