■0611■
アニメ業界ウォッチング第5回:アニメーション監督/演出家・山本寛が本音を語る!(■)インタビューと構成を担当しました。
僕レベルのライターがアニメ監督に取材しようとすると、どうしてもアニメ制作会社経由になり、「いまリリース中の作品がないので」と断られてしまいます。作品が動いているときは、その作品をプッシュすることが条件になります(インタビューしている横から「もっと作品のことを聞いてください」などと言われる)。
つまり、「作品の宣伝」以外にインタビューの機会がない。そのインタビュー原稿は制作会社とDVDメーカーがチェックして、さらに宣伝っぽく直されて掲載される。いい加減、ビジネス的にプレーンな状態で、監督にインタビューできないものだろうか? そうアキバ総研さんに提案して、成立した記事です。
僕は『Wake Up,Girls!』のエイプリル・フールのネタが、単なる実写版のニセ告知であることに激怒していまして、それも山本監督に伝えました。「そういう苦情も含めて、ざっくばらんに話そう」ということで、引き受けていただけました。
こういう記事は、雑誌では成立しづらいのが現状です。
■
ようやくブログを更新する時間が出来たのですが、僕は「昼間は原稿、夜は署名簿の梱包」という生活を送っています。署名簿は議員会館宛てに、バラバラに発送(しかも一度に百通ずつ)しているので、毎日、クロネコヤマトの集荷の人も大変です。
歩いていける距離に、菅直人議員と土屋正忠議員の事務所があるので、そのお二人には手で届けました。
よく、表現規制を進めたい団体が国会議員全員に要請文を出したりしていますが、僕は個人ですからね。ぜんぶ手作業だし、名簿の印刷代も送料も、自分の貯金を切り崩しています。別に寄付とかカンパとかじゃないです。
ただ、無償での協力を申し出てくれた方が優秀で、添付書類の書式や名簿の版下制作、封筒への宛名貼りまで、すべて一人でやってくださったんです。「児童ポルノという言葉を使って欲しくない」一心で。
僕は最後の仕上げをしているだけなんです。理屈を並べるのも結構ですが、ここまで体を使ってみろ、とは思います。
■
来週、参議院でも審議されますが、いい加減、「児童ポルノ」という言葉が被害者救済には向かわず、単なる表現規制の道具に堕しつつあることに気づいて欲しいんですよ。
“以前にも書いたが、実態調査によると児童の性的虐待の多くは家庭内で起きている。加害者は不特定多数の児童ポルノ愛好家ではなく、多くは「実父母」「養父母」なのだ。つまり、本当に児童保護を指向するなら崩壊家庭に対する福祉政策に取り組む必要がある。
だから、私は「児童ポルノ規制」を声高に主張する一方で、福祉政策に冷淡な人たちには、本当の子供を守る気持ちはないと判断している。彼らは単に、自分にとって気に入らないものが目に入らない、一見きれいな社会が欲しいだけなのだ。”
『児童ポルノと単純所持――表現の自由を守るために』(■)松浦晋也(ノンフィクション作家)
以上、青字は引用箇所。太字は、私によるものです。思わず強調してしまいました。胸に手を当てて、よく考えてみろと言いたいですね。「ポルノを取り締まれ、ポルノ所持は逮捕する」って、意志に反して撮影された被害児童まで込みで「ポルノ」と呼んでいる矛盾に、どうして鈍感でいられるのか。
「子供の人権を」と綺麗ごとを掲げる人や団体に限って、「ポルノ」撲滅には熱心なのに「性虐待記録物」という呼称を嫌がるのは、一体全体なぜなんでしょうね?
■
| 固定リンク
コメント