■スウェーデン旅行記・7■
■4/17-5
飛び込んだレストランに、(18時すぎだというのに)客はいなかった。
ポニーテールのウェイトレスは、まずスウェーデン語で話しかけてきて、通じないとわかると、「メニューのこちら側に、英語で書いてありますよ」「今日のオススメを、英語に翻訳しましょうか」と、丁寧に対応してくれた。
これが、オススメされた料理。下は、サーモンのワインソース添えだったかな。二品で199SEK。僕が二杯目のビールを注文すると、ポニーテールの彼女は「Here we go.」と言って、グラスをテーブルにおいた。粋な言い回しだ(普通は「Here you are.」 聞きまちがいかな?)。
さらに、「味はどうですか? おいしいですか?」と聞きに来たので、「Good.」となるべく笑顔で答えると、両手の親指を立てて、その場でピョンと跳ねるのだった。……何のために海外の遠くの島まで旅行に行っているのか、と疑問をもたれそうだが、こういう人、こういう仕草に出会うのも楽しみのひとつ。
あいかわらず外は寒いが、18時半ごろ、少し夕陽が出てきた。
寒さに耐えながら、しつこく写真を撮り歩く。20時ごろホテルに着いても、まだ外は明るい。
明日は、朝から教会の廃墟群をまわってみよう。
■4/18-1
4時23分、起床。外は真っ暗だが、小鳥のさえずりが聞こえる。
広いバスタブに、たっぷりのお湯をはって、ゆっくり浸かる。朝食前に、朝の散歩。早い時間のフェリーに乗る人々と、すれ違う。
ホテルに帰ってくると、フロントの男性から「ヘイサン(やあ)!」と声をかけられる。こうまで愛想がいいと、僕は気恥ずかしくなってしまう。
朝食をおえて、地図を片手に、街中の教会を歩いてまわる。
ところが、一時間半で、すべての教会を回りおえてしまった。こうして見ていても、自分の写真がパターン化していることに気づく。思考がパターン化しはじめていることの、動かぬ証拠だ。
「お目当ての教会はすべて見てしまったし、今日一日どうすごそうか?」 僕はとりあえず、ホテルへ戻ることにした。目的を失ってからが、旅の始まりである。(つづく)
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