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2014年5月30日 (金)

■0530・署名は明日シメキリ■

明日5月31日いっぱいで、『児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。』署名キャンペーンを締め切ります。まだ署名してない方は、こちら。→

昨夜は、後楽園近くの文京シビックセンターで、『【5・29 緊急集会】表現の自由の「冬の時代」を撃つ! -企まれる情報統制!児童ポルノ法改正と青少年健全育成基本法制定など-』という集会が開かれました。
Untitled主催の出版労連さんに連絡をとってみたところ、署名告知チラシを配布してもOKとのことでしたので、出席してきました(撮影は、AFEEの坂井崇俊氏)。
「どうせ名称なんて変えられないとか、○○議員がダメと言ったからダメだとか、ネガティブな反応が強いんです」と、ややエキサイトしてしまいました。まずは「こうしたい」「こう変えたい」という自発的な意志が、すべてに優先するはずです。

「僕は中庸です」「そういう活動からは距離をおかせてもらってます」と、この問題から逃げまわっている人たちには、GMOメディアのフィギュア削除問題のころから、特に何も期待してません。


児童ポルノ法に関して、普段から若い子たちと接している人はどう考えているのか? ちょっと気になったので、福島県いわき市で『マイマイ新子と千年の魔法』上映会を開催したとき、いやそれ以前からお世話になっている学習塾経営のGさんに、手紙を出しました。

昨日、その返事が届いたので、内容を要約します。
まず、中学生に「児童ポルノ法をどう思うか」は聞きづらいし、彼らもよく知らないのではないか?とのこと。
メディアへの接し方を聞いてみると、中学3年生男子で、アニメは見ないけどラノベを読んでいる子がいる。美少女フィギュアも買っている(安い製品だと思いますが)。お兄さんがいるので、エッチなゲームなどにも、少しは接しているのではないか……とのこと。

もうひとりは、中学2年生女子。同人誌は読む。少年少女の裸が出てきても、それほど抵抗はない。アニメのグッズ屋には行く。
面白いことに、この二人は、スマホも携帯も持っていないんだそうです。彼らは少数派であって、半分以上の生徒がスマホを所有しており、夜はゲームかLINEで過ごしている。漫画を含めて、本を読む子はほとんどいないそうです。
……すると、「過激な漫画が児童に悪影響を与えている」のは、大人の想像にすぎないんじゃないか? そう思えてきますよね。

そして、児童ポルノ事件の被害者の42%が「自画撮り」と公表されています()。
「小さな学習塾に通う中学生の半分以上が、夜はスマホをして過ごしている」……小さなデータですが、心にとめておくべきでしょう。なぜなら、子供たちの行動実態を無視したまま、「児童ポルノとは何か?」「誰を罰するべきか?」という議論だけが先走っているからです。


僕らはきっと、思ったより大きな問題に接しているんだと思います。
Gさんは児童ポルノ法改正案について詳しくは知らないため、「小説も規制されるのか」「政治家はどこで線引きするつもりか」と心配しています。高円寺の街頭で「娘が過激な漫画を読んでいる」と話しかけてくれたオジサン、昨夜の集会での、微妙な齟齬感……。
「児童ポルノ」という曖昧な言葉をフワッとかぶせるだけで、実はみんな、バラバラの方向を向いていると分かる。
裏を返せば、その人が何を「罪悪」と考えているのか、見えてくるような気がします。やはり、結局は大人たちの罪悪感の問題に収斂してしまう。だから、バルテュスを攻撃するために「児童ポルノ」が使われる。学のある人さえ、その言葉に頼ってしまう。

だったら、その言葉を厳密に定義しなおしたら、世の中がクリアに見渡せるかも知れない。この署名は、そういう提案なのです。土曜いっぱい、受け付けています。→

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2014年5月27日 (火)

■0527・チラシ配布■

27日水曜日、お昼です。『児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。』署名()は、賛同者11,000人を超えました。この土曜まで、署名を集めています。

昨日は、JR高円寺駅前にて、署名告知チラシを配布しました。
Untitled 『マンガ論争』編集部さんが取材に見えられたので、写真をお借りしました。(取材記事はこちら⇒
副編集長の佐藤圭亮さんは「せっかく来たんだから、配布を手伝いますよ」と言ってくださったのですが、取材に徹してほしかったので、僕ひとりで配りはじめました(それでも、佐藤さんは「お願いしまーす」と声を出してくれましたが)。

すると、私のブログにも何度かコメントを書いてくれて、この問題に関しても地元議員と積極的にコンタクトをとっているSさんが、「途中下車してきました」と、応援にかけつけてくれました。
21時までの3時間、途中から雨が降っても、Sさんは文句ひとつ言わず、付き合ってくれました。


だけど、チラシを受けとってくれた人は、合計で20名ぐらいですね。
雨が降ってきて、差し出したチラシがぐしゃぐしゃに濡れてしまい、「もう引き上げようか?」と思っていると、そんなチラシでも受け取ってくれる人がいるんです。受け取ってくれた方は、ちゃんと読んでくれます。
「これは、マンガに斜線を入れましょうとか、そういう話?」「ちばてつやさんが反対していた、アレですか?」と話しかけてくれたオジサンがいました。「うちの娘なんて、ギャーッと思うほど過激なマンガ、読んでるんだけどさ……」と苦笑します。「ええ、分かります。ですから、マンガならマンガで、児童ポルノ法とは別のところで話をすればいいと思うんです。この法律は、実際の子供を守るためのものですから」と、説明しました。
「だけど、こんなところ(街頭)で児童ポルノの話なんて、しづらいでしょう?」と、オジサンはやや同情のこもった目で見てくれました。

あるいは、ヤンキーっぽいアベックはチラシを受け取って横断歩道を渡り、「児童ポルノだってさ!」と大声で笑っていました。
それでいいんです。こういう空気を、僕は吸いたかった。だから、やや意地になってまでチラシ配りをしたんです。こういう市井の人たち、まるで知識のない人たちの中に入って、児童ポルノ法や表現規制反対が、どう誤解されているのか(あるいは無視されているのか)味わわないといけない。
知識人・文化人同士で話しているだけでは埒があかないと、僕は思うのです。単純所持規制も、「私の持っているジャニーズの写真集、捨てないといけないの?」と悩む女性が出てきて、はじめて人々の意識に危機感が浸透したといえる。


「議員さんと話すときに使いたいので、何部かチラシを持って帰ってもいいですか?」と、Sさんは帰りぎわ言いました。彼は法律の知識はあるけど、チラシを作る・配るのはどうしたらいいのか分からないと言います。
たとえば、道路使用許可のとり方とか、実際にやってみれば、「次はこうしよう」「もっと上手くやろう」と対策が導き出されてきます。インターネットは、そういう“実感”を吸収してしまい、「どうせこうなんだろう」「しょせん、ダメなんだろう」と社会や現実から遊離する装置として機能しがちです。
僕だって、ネットでボヤくことはあるけど、「相手」のいることなら、相手に会う方法を考えます。そうすると、いつまでに何をどうしなくてはいけないのか、そこまでリスクを冒せないなら、縮小プランとして何があるのか、道すじが出来てきます。

夢みたいな壮大な目標をかかげて、「でも、そんなの無理だよな」と言い訳する人は、単に計画性がないか本気でないかの、どちらかです。
だけど、表現規制したい人たちは計画性も実行力も存分にあるんですよ。「現状、僕らが負けてるんだけど、これでいいわけ?」と聞きたい。

オタク文化は、何かつけて叩きやすいので、今後なにが起きるか分からない。
そのときに備えてほしい、という気持ちは強くあります。
あるいは、僕みたいなオールドタイプには考えつかない対処のしかたがあるのかも知れない。だけど、少なくともそれは、ネットでボヤくことではないでしょうね。


31日で署名を締め切ったら、今度は署名簿の制作と送付が待っています。
送付については、強力な助っ人が現われました。それらの打ち合わせや発注と、いつものライターとしての仕事を同時にやらないといけない(笑)。こりゃ、しんどいですよ。
すべて終わったら、一週間か10日ぐらい、ボーッとしていたんですけどね。

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2014年5月23日 (金)

■0523・署名者、一万人を超えました■

すみません、また署名の話なんです。
『児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。』)、昨夜、署名者が一万人を超えて、今も増加中です。

目標人数は2万人、シメキリは31日なので、まだ署名は受け付けています。初期の段階で「一万人集まれば、まずは合格」と話していたので、昨夜まで「31日までに一万人」を目標にしていたのですが、あと一週間ありますから、もう少し伸びそうです。

署名の呼びかけは、「うぐいすリボン」さんも行っており、こちらに署名した漫画家・作家・評論家の方たちの名前が記載されています。⇒


もうひとつのご報告としては、街頭で配ったり、店頭に置いてもらうためのチラシが刷り上りました。
Untitled
(実物は、深緑のインクで印刷してあり、きれいです。)
イラストをお願いしたのは、『マイマイ新子と千年の魔法』のときも頑張ってくれた、さべあのまさんです。もちろん、プロに描いていただくからには、電話やメールで膨大に意見を交換しました。
デザイナーさんも無償参加ですが、印刷時のトラブルでは「僕から印刷所に電話します」と言ってくれて、最後まで踏ん張ってくれました。

ただ、それ以上に、内側の調整が大変でした。世の中に出すもの、街頭で配るものだから、かなりシビアなご意見をいただきました。
もともと、僕は野良というか在野の人間ですから、やっぱり社会とのパイプを確立しているとは言いがたい。それを思い知らされました。僕は「気合い」ぐらいしか武器がないんですが、それでは足りないです。社会的立場のある人たちに、もっと頑張ってほしい(笑)。

チラシは来週、中央線沿線で配ります。ひとりで始めた署名ですから、配るのもひとりです。


『児童ポルノ所持罰則へ大筋合意』
「子どものわいせつな写真や画像など、いわゆる児童ポルノ」と書かれていますが、NHKニュースですら、こんな乱暴な括り方しか出来ないんです。どこからどこまでが「わいせつ」なのか。裸なら「わいせつ」なんですか? 条文には「衣服の一部または全部を着けない児童の姿態」と書かれていますよね。リンク先には「すでに児童ポルノを所持している人もいる」と書かれていますが、服を着ていても見た人が「性欲を興奮させ又は刺激」させられたらダメなんです。
何が「児童ポルノ」なのか、やっぱり分からないですよ。

……何が「わいせつ」かどうかは、また別の法律で対処できるでしょ? 児童を守るための法律なのに、大人同士が「わいせつか否か」議論していて、誰が救われるんですか?
そんなんだから、「なんかエッチなもの」「どことなくヤバそうなもの」を「児童ポルノだ」って言っちゃうんですよ。バルテュスの絵やフィギュア、映画にいたるまで。
所持を禁ずるべきは、明確な「虐待の証拠」ではないのですか? そのための法律でしたよね、確か。

こういう理不尽を、僕は「偉い人たちの決めたことだから」と受け入れるわけにはいかないんです。東日本大震災以降、僕らは山のように理不尽と不条理を押しつけられているように思うんですけどね……。そして、無用な争いばかりしている。


この署名は、基本的には、ひとりの活動です。
そして、ひとつひとつが「個人にできる限界」との戦いです。仕事のスケジュールも、署名活動と連動させて、考え直さないといけません。デートの約束は、署名が終わるまで延期にしました。体力だけでなく、心のケアも自分で考えないと、どこかで押しつぶされます。

だけど、ここで「個人の限界」を示しておけば、誰かが続いてくれると信じています。
弱者なりの戦い方、勝ち方、生きのび方ってあるはずなんですよ。「勝ち方」と言って重ければ、「避け方」ですかね。「避け方」だと、卑怯に聞こえるのかな……いずれ、ちゃんとした言葉で伝えます。

署名は、31日まで受け付けています()。世の中から、ひとつでも理不尽を減らしましょう。


モデルグラフィックス 2014年7月号 明日発売
Mg
●組まず語り症候群 第19夜
ちょっと余裕ができたので、ひさびさに仕事の告知を。
今回のサブタイトルは「スタン帆船のウェスタン屋形船」。千葉ーザム氏のセンス、ますます磨きがかかってきました。というか、こんなところで磨きつぶされないで欲しいと願うばかりです。

内容はタイトルどおり、帆船と屋形船です。スウェーデン旅行は、偶然にも船と接する旅だったので、そういう話も書いています。
水疱瘡にかかりはじめた中、ぜえぜえ言って書いた記事ですが、やっぱりプラモデルのことだけを考えているのは、楽しい時間です。

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2014年5月19日 (月)

■0519・署名者一万人へ向けて■

そろそろ映画の感想でも書きたいのですが、またしても署名の話です。「署名のことは、自分とは関係ない」という方も、できれば読んでください。

『児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。』署名キャンペーン()は、約9,300名の署名を集め、残り二週間で一万人を達成すべく、動き出しています。
私は、この署名のためにTwitterとFacebookを再開しまして、さまざまな助言やお叱りをいただいています。しかし、嬉しいことも、いっぱいあります。
例えば、pixivに署名拡散のために、イラストを描き下ろしてくださった方がおられるんです。(↓ 表示に時間がかかります。)


また、署名簿は百数十ページになってしまうので、同人誌印刷業者さんにお願いしたらどうか、と意見をいただきました。業者さんに見積もりをお願いしたら、「署名簿」としか書いていないのに、「この署名、私も賛同しました」と返事が来たんですよ。
値段も、他の企業相手の大手印刷業者とは比べものにならないほど安かったので、お願いすることにしました。

こういうことがあると、しんどい中でも「署名活動やって、よかったなあ」と思えるんです。イラスト見たときなんて、泣いてしまいましたからね。


4年前の『マイマイ新子と千年の魔法』続映署名のときは、だんだん署名が中心ではなくなっていったんです。署名なんて宛てにせず、ファンがそれぞれ、地元の映画館に働きかけたり、お絵かきサイトをつくったり、フィギュアを自作したり、得意分野で盛り上げていったわけです。
最後には、署名がオマケのようになっていきましたけど、それで良かったと思います。『マイマイ新子』は一年以上も、日本のどこかで上映されつづけていましたから、目標は達したんです。

それぞれの活動が「アニメ・ファン」という塊の中で完結していたから、うまく行ったんだと思います。限定された中で高まった熱が、「アニメ・ファン」の外にも、少しかも知れないけど、ちゃんと飛び火してくれました。

ところが、『児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。』署名は、もともと社会全般と、深いところで関わっています。私は、法律や政治にも詳しくなく、「フィギュアが児童ポルノと呼ばれた」事件への憤りが消えないうちに、「もともと言葉が良くないのではないか?」と思い、この署名を思い立ったのです。

しかし、表現規制に関しては、これまで長年、活動されてこられた方たちがいます。
その方たちからすれば、「何だか得たいの知れないヤツが署名なんて始めたぞ?」といぶかしく思われたでしょうし、今でも信頼を得てはいないと感じます。
「あなたには降りてもらって、もっと有名な人に署名活動を引き継いでほしい」とも言われました。業界のすみっこにいる無名ライターですから、無理もありません。

もっと神経をとがらせねばならないのは、僕が「今までどおりの僕の思考」で行動すると、それまで運動してこられた方たちの積み重ねた実績を破壊しかねないんです。だから、「アイツには、なるべく大人しくしてて欲しい」と、きっと思われているんでしょう。
『マイマイ新子』のときみたいに、みんなでケンカもしながら、とにかく上映だけはつづいている……という、「騒げば騒ぐほど効果が上がる」って現象にはなりづらい、なり得ないのかも知れません。それが「しんどさ」の一因です。


マチ★アソビなどで、好き勝手なトークショーをやってきましたけど、「廣田の思ったようにやればいい」とはならない。政治的思惑も作用しているし、この同じ世の中に、虐待の犠牲になった人も暮らしている。そういう人には訴えづらいし、ひょっとしたら憎まれているのかも知れません。

だけど、僕はこの法律を理不尽に感じています。政治にも反対活動にもうといけど、「あまりにも乱暴で、不合理で、とても納得できない」と思っています。
その心の動きだけは本物だし、隠すわけにはいかない。黙ってしまっては、抑圧に負けたことになる。僕の沈黙は、他人への抑圧にもつながると思います。
「何だかおかしな法律だけど、怖いから黙ってよう」と屈したとき、僕の心は壊死するんでしょうね。

いまは、チラシ一枚、まくことが出来ない状況です。しんどいです。
「ちょっと協力してやってもいいかな」と思ってくれた方は、ぜひ署名してください。よろしくお願いします。『児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。』→

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2014年5月16日 (金)

■0516・児童ポルノ禁止法・院内勉強会■

スウェーデン旅行記を書き終え、このブログも通常運行……と思いきや、今朝はコンテンツ文化研究会さん()主催による「児童ポルノ禁止法・院内勉強会」が、衆議院第一議員会館でありました。

朝9時半から、というスケジュールで、水疱瘡から回復したばかりで満員電車はキツかったのですが、このたびの改正案は正念場を迎えており、欠席はできません。
テーマは、漫画・アニメなどの表現物規制はさておき、「単純所持禁止」が、いかに国民の権利を侵害するかについてです。
冒頭、山田太郎議員の挨拶があり、「児童ポルノという名称の変更」と「単純所持禁止については事前警告すること、3号ポルノ規定を細かく決めること」を法務委員会に申し入れている……という報告がありました。(ここまで読んで、「何のことやらサッパリ……」という方は、私の発信している署名だけしていってください。⇒


講師は、京都大学大学院・法学研究科の教授で、刑法学者の高山佳奈子さんです。
高山先生はざっくばらんで有名な方のようで、いきなり聞くと「!?」と思われそうですが、「行動の自由と幸福追求権の観点から喫煙の自由が認められているからには、オナニーの自由も認められて当然」と、事もなげにおっしゃる。
つまり、偽札を「使う」目的で所持していたら、社会に危険性がありますよね? だけど、写真を所持していることは、社会に危険性を与えるのですか?と。
もうひとつ、先生は例をあげられました。ストーカー行為は犯罪です。しかし、ツイッターで好きな人のタイムラインをたどっているのは犯罪なのでしょうか? 社会にとって脅威でしょうか? もしそれが罰則化されたら、片思いをしてはいけないことになりはしないか。

ちょっと話が分かりやすくなってきませんか?
憲法第31条(何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない)というのがあります。今回、「自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者」を罰するという改正案が通りそうなんですね。
しかし、いかなる画像であれ、それを持っているだけで罰するのは、憲法31条の保障する基本的人権に照らし合わせると、疑わしい……という指摘です。


ただし。ただし、写真を撮ること自体が「児童虐待」に当たる場合もあります。それは虐待物「製造」の罪として、現行法で処罰可能なはずで、逮捕者もいっぱい出ています。
それでも尚かつ、写真を持っていること自体、「性的好奇心を満たす目的」では処罰できないはずである……というのが、高山先生の指摘です。
(写真を所持しているだけで、社会に危険をもたらすのか? ここは異論が出そうな部分とは思います。)

ここで、先生はデータを引用なさいます。OECD(経済協力開発機構)諸国の強姦発生率のデータを見ると、日本はグラフに現われないほど低い。
殺人に関しては発生率が低いうえ、検挙率が高い。つまり、殺人を犯せば、ほぼ逮捕されている。異論はあると思いますが、日本は治安がいいはずである。
もうひとつのデータとしては、1990年代初頭のヘアヌード解禁。1972年には4,677件もあった国内の強姦罪が、1995年には1,500件に減っている。つまり、画像や動画で満足する人が増えたと言えないだろうか。ドイツ、デンマーク、スウェーデンでも同様のデータが得られている。
では、いわゆる先進国で、強姦罪が減っているのか? 私が何度か例にあげたものでは、アメリカをはじめ、聖職者による児童性虐待が、いまだ世界的問題になっていますね。検索してみてください、すぐデータが出てきますよ。ここ十数年の話です。

つまり、単純所持を禁止している先進国で児童性虐待が多発しているのに、なぜ治安のいい日本が(性虐待の多い)先進国のマネをせねばならないのか? それは非科学的である、と高山先生は言います。


ほかに、一部の児童性虐待の写真所持については、すでに刑法104条で違法となった例なども紹介されました。……でも、異論・反論が続出するとは思うんですね。
また、ツイッターで朝から「クズ野郎」とか言われるわけですよ(笑)。僕に何を言ってもいいんだけど、あなたの本当の敵と直面したらどう?と思ってしまいますけど。

高山先生の講義は、理のうえに理を重ねた冷徹とさえ言えるものでした(例えば、被害児童の感情はさておいて……という話でした)。
対して、規制推進側は、「感情でしかモノを言っていない」んですよ。僕の知るかぎり。「ひどい」「許せない」「子供に見せられない」。彼らに説得されたおぼえはないし、議論にもならない。
「気持ち悪いから」なんて感情はね、いちばん自分でコントロールしなきゃいけないんですよ。大人でしょう? 規制派の人たちは、とにかく自分の感情にルーズです。駄々っ子みたい。

どうせ単純所持を罰則化するなら、ただの一度でいい。理屈のみで説得してごらんなさい。全国民が犯罪者になり得るんだから、規制推進派議員には、その義務があります。署名が終わったら、日本国民たる僕は公式に説明を要求しますよ、いいですか?


署名活動に関しては、本日、9,000人を突破しました()。まだまだ足りません。

いま、一般の人に向けた告知ビラを作成中です。何人かの方たちに協力してもらったり、厳しいご意見もいただきました。ちゃんと警察に許可をとって、ひとりで配る予定です。
これは社会全体の問題だと思うので、僕は街の中に立ちたいのです。ツバを吐かれたっていいんです。怒鳴ってくれてもいい。街の声を聞きたいんです。

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2014年5月15日 (木)

■スウェーデン旅行記・11(完)■

■4/21
さっさと朝食を食べて、8時にチェックアウト。フロントの女の子は可愛かったけど、どうにもプロ意識が希薄なんだよな。このホテル全体。
近道を通って、地下鉄駅前へ行く。空港行きのバスに乗る。8時27分。早い。10時には空港について、早々とチェックイン。

空港の売店で、イチゴ味の飲料水を買う。
店員はポニーテールのスラリとした美人で、かがんで商品を並べていたのに「ハーイ!」と笑顔で立ち上がり、「他にサンドイッチなんかもありますよ?」「バッグに入れますか?」と聞いてくる。バッグったって、ジュース一本だよ(笑)。
あとで同じ店を通りかかったら、小さな女の子とレジで楽しそうに話していた。素敵な人。

ふかふかの柔らかいソファが、たくさん並べてあるエリアがあって、そこでけっこう寝てしまう。飛行機を乗り過ごさないよう、目覚ましをセット。
Cimg0863ヘルシンキまで一時間。
(ヘルシンキ・ヴァンター国際空港で、外の景色を撮ってみた。)

成田行きに乗り換えると、一気に日本人客が増える。
隣の席が空いているので、ラクラク。『アナと雪の女王』、今度は英語版で見てみる。あと、『永遠の0』とか。

旅の計画としては、やっぱり最後の一日は余計だった。スシ食べた翌日に帰ってれば完璧だったのに。
クロアチアに比べると、スウェーデン(ストックホルム)は優等生なイメージ。クロアチアは、もっと油断があった。「まあ、適当に楽しんで」って雰囲気が、クロアチアにはあったんだよね。女性の人懐っこさは、スウェーデンの方が上だけど(そればっか書いてるけど)。
次回も、おそらくヨーロッパに一人旅すると思います。


最後に、載せられなかった写真をランダムに。
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ながったらしい旅行記にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

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2014年5月14日 (水)

■スウェーデン旅行記・10■

■4/20-1
明日は日本へ帰るので、今日は無計画に過ごそうと決める。
ホテルの朝食は、オープンが遅かったうえ、用意がグダグダであった。空のヨーグルトの容器が置いてあって、団体客が「入ってねーじゃん」と笑っている。
僕の前に、スリッパをはいた初老の男性が座った。「あ、すみません」と日本語で言い、コップなどをどける。どういうわけか、彼はひどく憂鬱そうだった。食事に手をつけようとしない。僕のせいだろうか?

ホテルでソーダのような飲み物を買い、バッグに地図を放り込むと、トレカンテン湖を目指して歩きはじめた。天気は上々。
Cimg0777_2湖は、駅からすぐの場所にあった。感覚でいうと、吉祥寺駅から井の頭公園へ行くより、もっと近い感じ。30分ぐらいで一周してしまった。

しかし、ひとつ発見があった。地下鉄駅のすぐ近くに、空港行きバスの停留所があるじゃないか! チケットは、すぐ横の自動券売機で買える。
明日は中央駅まで行く必要もなく、いきなり空港へ行けてしまう。歩いてみるもんだ。

11時、駅前のマグドナルドで、ダブルチーズバーガーとコーラ。30SEK。
セーデルマルム島を経由して、ロングホルメン島まで歩くことにする。

■4/20-2
たった30分で、ロングホルメン島へ着いてしまう。静かな住宅街を歩く。
Cimg0793
小さなロングホルメン島を縦断し、長い橋を渡って、クングスホルメン島へ。橋からは、ストックホルム市街やガムラ・スタンの町並みが見渡せる。下手すれば、歩けてしまう距離だ。まだ、12時40分。

クングスホルメン島にある、サンクト・ヨランス教会に立ち寄る。
Cimg0809_2
内部に入ってみると、ステンドグラスはない。普通のすりガラス……と思いきや、表面に波のような模様が刻まれており、床に落ちる陽光が柔らかいパターンとなる。
すっかり見とれてしまい、二階席に上がろうとしたら、職員の女性に「ここから先はスタッフだけなの」と止められる。「オーケー」と引きかえしたら、にっこり笑ってくれた。

さらに橋を渡ると、ストックホルム中心街のある陸地へ着く。その岸にカールべリ城というのがあるらしいので、そこをゴールに決めた。
Cimg0828
古い城を想像していたのだが、どの建物もピカピカで、テニスコートなんかがある。
「RECEPTION」と書かれた標識があるので、ホテルに改装されているのかも知れない。やや白けて、橋を引きかえす。14時になっている。

■4/20-3
すると、キヨスクの前で若者に呼び止められた。スウェーデン語だったので、「Excuse me?」と聞き返すと、「SUBWAY.」という。地下鉄駅なら、ちょっと歩かねばならないので説明しようとすると、彼の携帯が鳴った。「Wait.」と言うと、彼は携帯で話し込み、しばらくするとキヨスクの中から彼の仲間が現われ、「オーイ、こっちだぞ」と呼びかけあって、彼は挨拶もなく走っていった。

僕も地下鉄駅へ向かい、そこからガムラ・スタンへ向かった。スウェーデン旅行のシメは、やはり旧市街ってことで。
Cimg0844_3「貴族の館」をのぞむレストランで、ビールを頼む。最後の日なので、高くても気にしない。
だが、500SEK紙幣を出すと、「もっと小さい紙幣はありませんか?」と嫌がられた。コインは、どんどん減らすように使っていたからな。悪いことをしてしまった。

午後4時の鐘が鳴る。前と同じ街角で、女の子たちが歌っている。暮れていく陽を惜しむように、ガムラ・スタンをさまよう。
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ホテルの最寄り駅で下車、COOPで弁当を買う。
Cimg0861_2こういうのは高いんだけど、最後の晩餐なので、良しとする。残金、1,368SEK。もっと贅沢しても良かったな。でも、カード払いで、けっこういろいろ使ったし……。

夜中、泊まり客なのか近所の若者なのか、窓の外で10人ぐらいが一斉に赤い花火を手にもって「ヘーイ!」「イェーイ!」と騒ぎ出したので、目がさめてしまった。
ここまで爽快にバカだと、怒る気も失せる。明日は、いよいよ帰国。(つづく)

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2014年5月11日 (日)

■スウェーデン旅行記・9■

■4/19-1
午前4時起床。昨夜はカーテンを閉めず、夜空を眺めながら、とろけるように眠った。
五時半にホテルをチェックアウト。お兄さんが「よい時間を過ごせましたか?」というような意味のことを話すが、どう返答していいか分からず、曖昧な笑みを返すしかなかった。「素晴らしいホテルだ」と言いたかったのに……。
Cimg0667
フェリーに乗るときも、「ヘイ!」と元気よく挨拶されたのに、何も答えられなかった。この性癖は、おおいに僕を苦しめた。何でもいいからリアクションしようと決めた。

帰りのフェリーは空いていた。朝食として、サンドイッチと飲み物を買ってくる。
Cimg0669_3だが、最初から椅子が後ろに倒されており、直し方が分からない。その状態でイビキをかいて寝てしまったので、後ろの人に申し訳ない気分になる。
すると、後ろの席のオジサンが、「How much ~?」と何か聞いてきた。左手首をトントンと指さすので、時間を聞いているのだろう。「時計は持っていません」と答えたのだが、スマホがあった。振り向いて、スマホを見せると納得した様子で立ち上がり……そのまま帰ってこなかった。どうしたんだろうか。

椅子は、手でガッチャンと押しもどすと、普通の状態にできた。オジサンは席が窮屈だったのかも知れない。

■4/19-2
さて、この旅行最後のホテルは、価格をおさえるため、かなり郊外のホテルにした。
ストックホルムの乗り物はSL社という会社一社が仕切っているので、SLセンターというところで、ホテルの地図を見せる。黒人の受付のお姉さんは「これは分からない……」という顔をする。地図に住所をメモってあったので、「アドレスはこれです」と言うと、ネットで検索してくれた。
「ここから○○行きの地下鉄に乗って、□□で下車、そのままバスに乗って、この停留所で下車。そこから50メートル歩きます。いま、ぜんぶプリントしますからね」と、とても親切。キップを買って、軽く昼食。ハンバーガー屋のお姉さんが、袋にアメを二個、入れてくれた。

さて、地下鉄とバスを乗り継ぐと、「よくもまあ、こんなところにホテルが」と、期待どおりの場所に着いた。
Cimg0671
Cimg0678
部屋の内装も、それなりだ。ホテルの出口では、女たちがたまってタバコを吹かしている。従業員のお姉ちゃんまで混じっている。「こりゃダメだ」感が、また楽しい。まだ昼過ぎなので、歩いてみることにした。

すると、地元の老人からスウェーデン語で話しかけられる。「Excuse me ?」と聞き返すと、「ワシはな……ええと、この辺りのな」と、手をぐるりと回して、周囲に立つマンションを示して、「コッコッコッ」と口の中で舌を鳴らした。さすがに意味が分からないので、「Sorry.」と言って別れた。納得いくまで聞いてあければ良かった。

バスを使わずとも、30分ほど歩くと、地下鉄駅についた。駅の辺りには公園やスーパー、 レストランもある。橋を渡ると、セーデルマルム島へ出る。橋の向こうは、ビルの密集した大都会だ。
Cimg0702_2今日は暖かい。橋の周辺や洋上のレストランでは、人々が思い思いにくつろいでいる。僕も我慢できず、セーデルマルム島側のレストランに腰を落ち着け、ビールを頼んだ。55SEK。
(この写真は、そのレストランの席から。)
眺めはよくないが、この陽光。雑踏。人々。とろけるような時間がふりそそぐ。
明日、最後の一日、どうやって過ごそうか。

■4/19-3
もう一軒、ぜひ海に面した店でいっぱいやりたいと思って入店すると、「ビールだけなら、店内でどうぞ」とのことなので、さっさと飲んで、さっさと出る。54SEK。
橋を戻る……そのついでに、海に面した公園をながめる。陽光の中、アメフトをしている人々。のんびりと芝生に寝ているカップル。どこまでも自由な光の時間。

橋の「こちら側」に戻ってきて、駅前の小さなレストランに入る。店主は中国人だった。出身地を聞くと、「生まれはスウェーデンですが、日本に一年、中国に二年いました」と胸を張る。なかなかのハンサムだ。
アジア料理の店だったので、スシもある。いちばん安いのを頼んでみた。
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翌日知ったのだが、この周辺はスシバーが多くて競争が激しい。そのせいか、味はとても良かった。ビール一杯をいれて、115SEK。
清算のとき、やはり中国人の女の子が「スウェーデンには何日いるんですか?」「一週間だよ」「住んでるのは大阪? 東京?」「東京だよ」「私、渋谷が大好きなんです」と、英語で話した。こうして書くと、ほとんどキャバクラの会話だね。
彼女は、きれいな日本語で「ありがとう」と笑ってくれた。僕も「ありがとう」と返した。

ストックホルムの中華食材専門のスーパーに入ったことがあったが、あのときの中国人たちは、よそよそしかった。
だからって、僕は日本人と群れたいとは思わない。ひとりが好き。ひとりで歩いていると、すれ違いざまに何かボソッと言われることが、何度かあった。それはまあ、気にしない。

スシだけでは足りないので、駅前のスーパーで何か買ったはずだが、メモが残っていない。
明日は、この近くにあるトレカンテン湖に行ってみよう。最後の一日、どうすごそうか。(つづく)

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2014年5月10日 (土)

■署名途中経過■

スウェーデン旅行記が途切れがちになってきましたが、いま、水疱瘡をわずらっており、体力が激減しています。感染させてしまうので、人と長時間接する打ち合わせ、撮影などもキャンセルさせてもらいました。
(来週後半には回復するかと思うのですが、血液検査の結果は、まだ出ていません。)

なので、連休後半は、頭痛と倦怠感で寝たきりで、思ったように行動できませんでした。「行動」というのは、こちらの署名についてです。
『児童ポルノではなく【児童性虐待記録物】と呼んでください。』
署名者数は、8,100名をこえています。

連休前後、現段階での署名簿を、法務委員会・理事懇談会出席者(自民党・福田峰之議員、維新の会・西田譲議員、民主党・階猛議員、公明党・遠山清彦議員)の事務所に、一部ずつ手渡して回りました。
130ページを越す署名簿を印刷するのに、知人の会社のプリンターを借りたり、業者に頼んで一万円もとられたり、手間どりました。しかし、主だった議員の手には渡ったはずです。

途中、平沢勝栄議員の事務所にアポなしで訪問、第一秘書さん、顧問さんとロビーでお話をうかがったりする局面もありました。
自分の足で歩くと、白とも黒ともつかない、膨大な情報を得られます(その分、体が思うように動かなくなった今はつらい)。


平行して、いろいろなことがありました。「児童ポルノ」扱いされたことを逆手に、話題作へとのし上がった映画『ヴィオレッタ』()配給会社への取材、そして、『ぼくのエリ』のとき、あれだけ僕が憎悪した映倫への取材実現!
表現規制に反対する活動を長く行ってきた方たちとの出会いもありました。また、実際に児童保護の活動をしている団体にも、メールでアプローチしてみました。

なぜなら、僕はフィギュアが「児童ポルノ」と呼ばれたうえにブログから削除された事件をきっかけに、この署名を思いつきはしましたが、通称「児童ポルノ法」が、実際の被害児童を救っているようには思えなかったからです。
この法律は「異常な性癖をもった大人」「怪しいヤツ」を逮捕することが目的になってしまい、当の児童を性犯罪から守る「犯罪の防止・抑止」には寄与していない――。その違和感は、「漫画・アニメ・ゲームの調査研究」が条項から外された今、より強くなっています。


「おかしなヤツが犯罪をおかす前に逮捕されるんだから、結構な話じゃないか」。
なるほど。変なヤツは、片っ端から牢屋に入れてしまえば、確かに平和なのかも知れません。もっと言うなら、気持ち悪いヤツは、いきなり死刑にしてもいいのかも知れません。

まともな男は、社会的信用のため、望みもしない結婚生活を維持するのだそうです。
健全な成人男性の尺度からこぼれ落ちるような怪しい男は、何はともあれ社会から隔離し、何かやらかす前に殺してしまった方が、安心して暮らせるのではないか。

私が女性だったら、この署名も、もう少し別の目で見てもらえたのかも知れません。
しかし、実際に被害にあった児童を救おうとしている方たち、弁護士の方たちも、この署名に賛同してくださっています。
また、数多くのクリエイターの方たち。プロアマとわず。さまざまな立場の人たちが、一体どうすれば、この世の中が生きやすくなるのか、考えてくれたはずです。自分にとっての、真の理想とは何か。何を愛し、何を嫌悪するか。どうすれば、みんなが幸せになれるのか。

このまま法にまかせて、我が家さえ、自分さえ安全安心に暮らせればいい。それだって間違いではありません。


まだ署名してくれていない友人たちに、もういちど署名の呼びかけをするため書きはじめたのですが、まとまりませんでした。
少しでも関心があるなら、署名サイトをのぞいてみてください。今月31日まで、受け付けています。

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2014年5月 9日 (金)

■スウェーデン旅行記・8■

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名物の廃墟をさっさと見終わってしまって、ホテルへ戻ることにした。
さりげなくフロントを通りすぎようとしたら、オバチャンが満面の笑みで「ヘーイー(こんにちはー)!」と呼びかけてくれた。ルームメイクを終えたばかりのオバチャンも、「サンキュウ」とにっこり。僕も、なるべく笑顔でいようと思った。笑顔で挨拶されて、不快になる人はない。

ヴィスビーの町は城壁に囲まれており、ガイドブックに載っているのは、おもに城壁の内側まで。
しかし、一歩、城壁の外へ出ると、そこには巨大なショッピングモールがあった。
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ガソリン・スタンドもあるし、ここなら車さえあれば暮らしていける。長距離バスの停留所もある。スーパーでビールを買った。19SEKだったと思う。それと、ヒゲが気になっていたので、ちょっとアホらしいけど、お手入れ用のハサミ。39SEK。
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ビール片手に、城壁の外を歩き回ってみたが、ピカピカのショッピングモールのほかは、やや寂れている。ガラクタのようなものばかり置いてある雑貨屋が、なぜだか、やけに賑わっていた。
フリーマーケットの開かれている大通りに戻り、マクドナルドでダブルチーズバーガー・セットを頼む。45SEK。

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城壁にそって歩くうち、フェリー乗り場の近くまで来た。ついでなので、帰りのシートをエコノミーから船尾席にできないか、聞いてみた(英会話には自信がないので、メモ帳に英語で必要な単語のみ書いておく)。
話はあっさり通じたが、受付のオバチャンは「必ず15分前までに来ること。遅れたら乗れませんからね」と、なかなかうるさい。座席変更代金、56SEK。

それから、午後の陽のふりそそぐ城壁内の町へ戻った。
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光と影、いや影さえ撮れれば、光など撮れなくても、さして問題ではない……というようなことを考えていた。モチーフなんて、さらにどうでもいいものなのかも知れない。

ちょっと寒いような気もするが、テラス席でビール。16時ぐらい。
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向かいの店は、昨日、夕食をとったレストランだ。こんな時間から、老婦人の客たちが食事している。さて、今日の夕食はどうしよう?
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また、教会の廃墟群に戻ってみた。朝とは、まるで視点が変わっている。
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まよった挙句、「GRILL」と書いてある安そうなレストランに入る。なぜか、店内はアメフトのグッズでギッシリ。メニューは、すべて英語。で、ビールのオツマミみたいなものしかない。
ガイアス・バルターのような店員が、手ぶりをまじえて「何か食う?」と聞くので、フィッシュ&チップスを頼む。
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これとビール一杯で、218SEK。しかしこれ、冷凍食品だよ、完全に。
親子連れが何組か入ってきたので、ちょっと驚く。何だろうな、子供づれでも入りやすいから?

19時近くまで、町の中央にある公園をブラつく。
明朝は、ゴットランド島を離れ、ストックホルムへ戻る。(つづく)

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2014年5月 5日 (月)

■スウェーデン旅行記・7■

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飛び込んだレストランに、(18時すぎだというのに)客はいなかった。
ポニーテールのウェイトレスは、まずスウェーデン語で話しかけてきて、通じないとわかると、「メニューのこちら側に、英語で書いてありますよ」「今日のオススメを、英語に翻訳しましょうか」と、丁寧に対応してくれた。
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これが、オススメされた料理。下は、サーモンのワインソース添えだったかな。二品で199SEK。僕が二杯目のビールを注文すると、ポニーテールの彼女は「Here we go.」と言って、グラスをテーブルにおいた。粋な言い回しだ(普通は「Here you are.」 聞きまちがいかな?)。
さらに、「味はどうですか? おいしいですか?」と聞きに来たので、「Good.」となるべく笑顔で答えると、両手の親指を立てて、その場でピョンと跳ねるのだった。……何のために海外の遠くの島まで旅行に行っているのか、と疑問をもたれそうだが、こういう人、こういう仕草に出会うのも楽しみのひとつ。

あいかわらず外は寒いが、18時半ごろ、少し夕陽が出てきた。
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寒さに耐えながら、しつこく写真を撮り歩く。20時ごろホテルに着いても、まだ外は明るい。
明日は、朝から教会の廃墟群をまわってみよう。

■4/18-1
4時23分、起床。外は真っ暗だが、小鳥のさえずりが聞こえる。
広いバスタブに、たっぷりのお湯をはって、ゆっくり浸かる。朝食前に、朝の散歩。早い時間のフェリーに乗る人々と、すれ違う。
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ホテルに帰ってくると、フロントの男性から「ヘイサン(やあ)!」と声をかけられる。こうまで愛想がいいと、僕は気恥ずかしくなってしまう。

朝食をおえて、地図を片手に、街中の教会を歩いてまわる。
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ところが、一時間半で、すべての教会を回りおえてしまった。こうして見ていても、自分の写真がパターン化していることに気づく。思考がパターン化しはじめていることの、動かぬ証拠だ。
「お目当ての教会はすべて見てしまったし、今日一日どうすごそうか?」 僕はとりあえず、ホテルへ戻ることにした。目的を失ってからが、旅の始まりである。(つづく)

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2014年5月 3日 (土)

■スウェーデン旅行記・6■

■4/17-1
三泊したホテルをチェック・アウトして、今日はゴットランド島まで向かう。
ゴットランド島へは、フェリーで3時間。往復のチケットは、日本で予約してある。ストックホルム中央駅から、フェリーの出発するニーネスハムンまでのバスも、同時に予約した。ところが、バスの乗り場が分からない(予約サイトにも書いてなかったと思う)。
とりあえず、中央駅まで、地下鉄で向かう。

フェリーは12時50分発なので、その時間に、ニーネスハムンに着いていなくてはならない。
ターミナルのインフォメーションに行くと、昨日、カクネス塔へのバス停を教えてくれたお姉ちCimg0324_2ゃんが、今日は半そでの白いシャツを着ている。9時45分のバスがあるという。ちょっと早いが、それに乗って、ニーネスハムンへ向かうことにする。
(日本でプリントした、フェリー用のチケットを持っていくと、運転手がバーコードを読み取って、バスに乗せてくれる。ターミナルで買った、バニラ味のドリンクを車内に持ち込む。)

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一時間ほどで、ニーネスハムンに到着。僕の乗るフェリーの出発までは、一時間以上もあCimg0325る。船内のレストランは高いうえに混む、と聞いていたので、フェリー乗り場のスタンドで、ハンバーガーとコーヒーを注文(計59SEK)。
スタンドのお姉ちゃんが、「Our hamburger is…」と一生懸命に説明するのが、なかなか可愛い。手で、大きいわっかと小さいわっかをつくるので、「Big」と答えると、写真のようなものが出てきた。うまいし、ボリュームがあるのだが、ソースがこぼれて大変。

一時間ほどすると、僕の予約したフェリーの乗船手続きが始まった。
受付のオバチャンが「Hallo」と、笑いかける。僕は基本的に不機嫌なツラをしているので、昨年のクロアチアでも「どうしたの、元気~?」とからかわれたことがある。

フェリーで予約したのは、船尾席。ゆったり座れて、ついウトウトしてしまう。エコノミー・シーCimg0329トを見に行ったら、巨大なフードコートのような感じ。グループで来ている人は楽しそうに食事しているけど、ひとりで来ている客は、ちょっと気まずそうに、本を読んで周囲の喧騒を無視しようと必死だ。僕の苦手なムード。
帰りはエコノミーを予約してあるのだが、船尾席に変更できないだろうか? 手持ちの資料をあさってみると、1,500円程度で変更可能なようだ。 

船内の売店が空いてきたので、ドリンクを買う。25SEK。船内には、子供たちが退屈しないよう、保育室まであった。

■4/17-3
16時ごろ、ゴットランド島に到着。まだ、陽は高い。
荷物は重たく、坂道がキツい。ホテルの場所が分からない(持ってきた地図が分かりづらい)。おまけに、イースターを祝う仮装した子供たちの大行列に出くわしてしまい、しばし呆然と立ち尽くす。

ところが、ホテルは港から遠くない場所にあった。
Cimg0336玄関から、「おお、こんな豪華?」と驚いたのだが、内装はもっと素晴らしい! 浴室には体を伸ばせるほど大きなバスタブがあり、広くて清潔。ソファにもたれて、窓からの海風にあたる。

それから、カメラと財布をもって、とにかく町(ヴィスビーという名前)に飛び出した。見どころは、教会の廃墟群なのだが、とりあえずそれは明日にして、ぶらりと散策してみよう。

■4/17-4
コートを置いてきてしまったので、すさまじい寒さに耐える。
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大きな玩具店があり、カーニバル帰りの子供たちで賑わっていたのだが、やがて人影はまばらになっていく。
町には、高級そうなレストランが7~8軒ほど。お腹をすかせていると、SUBWAYがあったので、生まれてはじめて入店してみる。
SUBWAYは、パンの種類からサンドイッチにはさむ野菜、スパイス、ソース、すべて選ばなくてはならない。つたない英語でのやりとりなので、オバチャンもイライラしている。

しかも、店内で食べるつもりが、袋に入れられて「ハイ」と渡されてしまう。
砂が舞い上がるほどの風の中、やむなくサンドイッチとコーラを歩き食い。ソースがジャケットにこぼれ、泣きそうになる。
せめて、暖かい店内で、ゆっくり座れないものか? 思い切って、手近なレストランへ飛び込んだ。(つづく)

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2014年5月 1日 (木)

■平沢勝栄議員への公開質問状■

児童買春・児童ポルノ法の罰則強化、また漫画の規制に熱心な自民党・平沢勝栄議員に、公開質問状を送りました(特定記録郵便にて、三鷹郵便局が4月2日に受領)。
残念ながら、こちらの決めた期限(4月30日)までに回答が得られませんでしたので、以下に質問状だけ公開いたします。

質問は、この動画にもとづいていますので、合わせてご覧ください。

【公開質問状】

拝啓 
初めてお便りいたします。都内在住の日本国民です。
先日、2013年7月10日にYouTubeにて配信された動画「平沢勝栄チャンネル2013年7月-3 児童ポルノ禁止法案改定案について」を拝見いたしました。
この動画での議員の発言内容について、日本国民として、いくつか質問をさせていただきたいと存じます。大変お手数ですが、2014年4月30日までに文書にてご回答ください。(以下の質問1~6はすべて、上記動画内での平沢先生の発言に対するものです。)
尚、この質問状および回答は、インターネットで公開可能とさせていただきます。私たち国民全体の代表たる国会議員(日本国憲法第43条より)として、誠意あるご回答をお待ち申し上げております。

敬具

■質問1 単純所持について、平沢先生は「諸外国、世界ほとんどの国で罰している」と仰いますが、日本が国家承認している国は194ヶ国あります(外務省HPより)。「世界ほとんどの国」とは、194ヶ国のうち、どことどこを指しているのでしょうか? すべてお答えください。

■質問2 平沢先生は「諸外国でも、酷い漫画については規制しているところが非常に多い」と仰っています。日本が国家承認している194ヶ国のうち、「諸外国」とは具体的にどことどこの国ですか? すべてお答えください。

■質問3 アグネス・チャン氏が平沢先生に「百何万人かの署名を集めて要望書を出された」と仰いますが、署名者数を具体的にお答えください。

■質問4 単純所持について、平沢先生は「親が子供の水浴びを撮影したとしても、罰せられるわけがない」と仰っておられます。しかし、1995年、イギリスBBCの女性ニュースキャスターが7歳の娘の入浴を撮影、警察から家宅捜索を受けています。また、2003年にはアメリカで一歳の我が子に授乳している姿を撮影させた母親が逮捕され、養育権を奪われました。これらの事案については、どう解釈されていますか?

■質問5 「何をもって児童ポルノとするか」について、平沢先生は「親が子供に見せられるかどうかが、ひとつの大きな基準」「親が子供に見せられるなら、児童ポルノに当たらないと思う」と仰っています。「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」のどこにも、そのような基準は書いてありません。つまり、同法3号に児童ポルノの新たな基準(親が子供に見せられないもの)が追加されると考えてよろしいですか?

■質問6 漫画規制について、平沢先生は「諸外国では、子供の見る漫画と大人の見る漫画の区分けが、ものすごく厳しくなっている」と仰っています。日本が国家承認している194ヶ国のうち、「諸外国」とは具体的にどことどこの国で、どのように区分けされているのでしょうか? すべてお答えください。

平成26年4月1日

東京都三鷹市(略)
廣田恵介

東京都千代田区永田町2‐2‐1
衆議院第一議員会館1115号室
平沢勝栄殿


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以上、特定記録郵便として発送後、4月3日に配達した旨、銀座郵便局からの配達証明書も、手元にあります。
動画の中で得々と話したことなら、割と簡単に答えられる内容のはずであり、答えが得られたなら、我々にとっても勉強になると思うのですが、一体なぜ、ご回答いただけなかったのでしょうか?

まさか「知らなかった」「適当に話した」なんてことはありませんよね?

平沢勝栄議員事務所で、 何らかの行き違いがあって、私の質問状をなくしてしまったのでしょうか?
分かり次第、またご報告したいと思います。See ya !

【追記】議員事務所まで行って聞いてみたら、同様のメールやFAXが多すぎて、個別対応できる限界量を超えていたそうです。……だから言いっぱなしでいいと、僕は思わないけどね。

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