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2014年4月26日 (土)

■スウェーデン旅行記・4■

■4/16-1
ストックホルム、3日目。初日の夜に買った「ストックホルム・カード」は、48時間有効なので、今日は中心街から離れた博物館を回ることにする。

まず、スカンジナビア半島で最も高い(155m)カクネス塔へ。
中央駅からバスなので、駅のインフォメーションで乗り場を聞く。メモ帳にはスウェーデン語で「カクネス塔」とメモしてあるので、それを見せながら聞けば、一発で通じる。
Cimg019069系統、郊外へ向かうバスに乗る。今日も肌寒いので、コートをはおる。
まだ8時台で、通勤時間帯だと思うのだが、優雅に騎兵隊が大通りを通りすぎていく。他の日、観光地でもない場所で騎兵とすれ違ったこともある。これが日常の風景なのだろう。

カクネス塔へは20分ほどで着いてしまった。10時オープンなので、まだ時間がある。塔の前では、フランス語を話す女性の二人連れが、物憂げにオープンを待っていた。僕は塔を離れ、なだらかな牧草地帯を歩いてみた。
Cimg0201_2馬が、草をはんでいる。鳥のさえずりだけが聞こえ、時間か止まったかのよう。コートを脱ぐと、やはり風が冷たい。

カクネス塔へ戻るが、10時をすぎても、まだ開かない。二人連れのフランス人たちも、イライラしている。10分か15分ほどして、やっと扉が開いた。
30階がガラス張りの展望室になっており、31階が屋上、つまり吹きっさらしである。
30階までエレベーターで昇るのだが、うっかり非常ボタンを押してしまった。(日本と違い、おそろしく押しやすい位置にあるのだ!)
Cimg0202_4「オイオイ、何をする!」と、一緒に乗っていた工事のおじさんが声をあげる(言いわすれたが、この建物はテレビ塔である。デザインは『大鉄人17』に出てきたロボット、ワンエイトに似ている)。
工事のおじさんは、作業のために降りたフロアで、仲間に「今の警報、なんでもないからなー」と声をかけている。ちょっとした騒ぎになってしまった。
誰かに謝るべきなのだろうが、なぜか僕は笑い出してしまった。フランス人女性たちは、やけに落ち着いている。僕らはそろって、30階の展望室で降りた。

■4/16-2
展望室の下に、トイレがある。僕がトイレへ向かうと、女性のひとりが「ヘイ!」と壁を叩いた。振り返ると、「まだ、この上に屋上があるのよ」と指さしている。トイレを終えて、彼女たちの後につづいた。
高い所にのぼれば、それは眺めがいいに決まっている。ちょっと白けて、10分かそこらでカクネス塔をあとにした。それより、バスで来る途中に博物館が密集した場所を見つけ、そこが気になっていたのだ。

歩いていける距離なので、青空の下、ぶらぶらと歩きはじめた。先ほどの女性二人連れも、カクネス塔にがっかりしたのか、通りの向こうを歩いている。
Cimg0207_2地図を見ると、まず科学博物館がある。ゲーム展をやっているせいだろう、子供たちがバスでおおぜい、やって来た。
受付で「英語は分かりますか?」と聞かれる。さらに「ゲーム、やりたいですか?」とも聞かれる。よく分からないが「イエス」と答えると、大急ぎでゲームコーナーの入場チケットを印刷して、わざわざ離れた場所にある館内マップを持ってきてくれた。とても親切。チケットには「11:30」と印刷されている。

さて、11時30分ちょっと前に、ゲームコーナーに着いてしまった。受付の青年が、身ぶり手ぶりで「もう少し時間がたたないと、中に入れないんです」と説明してくれたのが嬉しかった。「オーケー」と笑って、科学博物館をあとにした。

■4/16-3
この辺りは、まるで「博物館横丁」といった趣き。科学博物館の向かい側に建っている、民族博物館へ直行する。
世界のさまざまな地域の、独特な衣装や生活用具が並んでいる。日本の鎧や、お城のミニチュアなどもあった。地味だが、とても味わいのある博物館だ(これらはすべて、ストックホルム・カードで入場可能)。

警察博物館はつまらなそうなのでスルーして、やや離れた国立海洋博物館へ。ここは無料で入れる。
Cimg0222内部はびっくり仰天、1/30スケールぐらいのさまざまな艦船が、ぎっしりと数え切れないぐらい並んでいる。これぞまさに艦これ。
古い帆船の操舵輪(キャプテン・ハーロックみたいなアレ)があって、もちろん自分で持つことが出来る。これがまた、でかい。

館内は、実物の船のような内装になっており、窓の外から見える入り江とあいまって、ムード満点。ストックホルムの中心街からは離れているものの、こんな充実した博物館が無料とは。

お昼をすぎ、お腹がすいてきたが、対岸に見える瀟洒な建物が気になる。バスには乗らず、そこまで歩いてみようと決めた。
そこで僕は、生涯忘れることのできない物体を、間近にすることになる。 (つづく)

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