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月刊モデルグラフィックス 5月号 発売中
●廣田恵介の組まず語り症候群第17夜
今回は、バンダイ「The特撮Collection」のキングギドラです。
モデグラ内のルールで、「インジェクションキット」は「インジェクションプラスチックキット」と表記しないとイカンのですね。
●ギャラクティカNOW 第三回
不定期連載ですが、ページの都合で何ヶ月か空いてしまいました。今回は電飾満載のペガサスです(どろぼうひげさん作)。
DVD情報のコーナーも僕が書いているのですが、『CAPRICA/ペガサスの黙示録』という謎のタイトルが……。正しくは『CAPRICA』のみです。
これは何と、メーカーさんの指示ミスなのだそうです。『ギャラクティカ』のソフトを売っているなら、(日本未発売であれ)スピンオフのタイトルぐらい把握しておくべきです。
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ガス・ヴァン・サント監督の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』。まだ20代後半だった主演のマット・ディモンが脚本も担当? すごいな。だから、アメリカ映画はなめられない。驚異的な記憶力をもち、高度な数式でも難なく解いてしまう青年が、自暴自棄な暮らしと決別する物語。彼は数学者とカウンセラーに才能を見い出されるが、決して大人たちの思惑に乗ろうとはしない。大企業の面接に呼ばれても「なぜ就職したくないか」、壮絶な屁理屈を並べ立てる。低賃金の肉体労働から離れようとせず、「どんな仕事でも、誰かの役に立っているはずだ」と正論を言う。その素っ気なさが、気持ちいい。
才能もないくせに、プライドばかり高い人間は、ざらにいるよね。その逆を描くことで、僕ら高望みばかりする凡人どもに訴えかける、ちょっと意地悪な構造になっている。
自分のことを理解したがる恋人を「結局、お前は養父に虐待された俺の過去を聞きたいだけなんだろ?」と蔑んでみたり。ロビン・ウィリアムズ演ずるカウンセラーは「君は孤児なんだってね。じゃあ、僕が『オリバー・ツイスト』を読んだから、君の境遇は理解できると言ったら、どんな気分だ?」とやり返す。機知と皮肉に富んだ会話が、間断なくつづく。それは、素晴らしく豊かな時間だ。
主人公の友人たちのDQNっぷりも、容赦なく描きこまれている。ラストは陳腐だけど、映画はプロセスが大事なので、たっぷりと奥行きのある会話を楽しんでほしい。
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児童ポルノ規制法について、反対署名を集めている人はいないか?と探していたら、「名も無き市民の会」が集めていました。(■)
ちゃんと国会議員の紹介もとりつけた、本格的な署名です。いま、ネット署名って集めにくくなっている。「署名TV」も経営難からか、サイトを閉じてしまった。志ある方は、上記署名にご協力を。
「共有ソフト児童ポルノ流出 意図せずとも警告文」(■)
もう、警視庁によるネット監視は始まっているということだね。そして、こういうニュースを流すだけで「児童ポルノ? ああ、なんかヤバいヤツだろ? どんどん逮捕しろよ」と関心の低い人から刷り込まれていく。完全に、規制強化サイドのペースに乗せられている。
いま、ネットで児童ポルノ法改正に反対している人たちが、互いの立場をこえて協力しあえるかというと、望みは薄い気がする。原発事故以降、「敵の味方は、やはり敵」みたいな、幼稚な対立図式が支配的になってしまったから。
「選挙のとき、あの候補を応援していた連中とは組めない」とかさ。山本太郎に投票した僕なんか、在日で革マルってことにされてしまう(笑)。そこまで他人と自分がピタリと重ならないといかんのか……。その人が「何に怒り、何を言っているのか、どう生きてきたのか」で評価してもらえないから、「あいつは○○だ」とレッテル貼りに終始してしまう。「Aに賛成した人なら、すべからくBにも賛成せねばならない」「反対したヤツは裏切り者、工作員、自作自演」――ネットの中は、とても窮屈。ネットの中だけでなく、日本全体が曖昧さやブレや迷いを排除するようになってしまった。
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